Subject: [ts-mag:00187] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 177号】 Date: Fri, 19 Nov 2004 19:11:38 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/11/19 Keywords: OpenGIS,TNTmips,SRTM,difference,Internal,Manifold,ver7.0 オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第177号「 な ん と な く ク セ が あ る ? ? 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS 本題に入る前に、本日ようやく ver7.0 がリリースされました! 詳しくは来週ご報告いたしますが、先行してダウンロードされたい方は こちらのサイトよりダウンロード可能です。 http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v70release.htm 最終的には、自分で確認するしかありません。 以前、毛利さんがスペースシャトルエンデバーで観測を行った、全世界 30m解像度の標高データセット「SRTM」。このデータの品質を国 土地理院の50mDEMと比較すると、不思議な傾向がみられるという 話を聞きまして試してみたところ、このような結果が得られました。 SRTM3とDEM50の差と傾斜方位の関係性 この図は、横軸に傾斜方位、縦軸にSRTM3−数値地図50mメッシュ標 高の計算結果をプロットしたもので、どの方角にも均等に分布するのでは なく、北西にプラス(つまりSRTMが高い)、南東にマイナス(つまり数 値地図50m標高の方が高い)傾向がはっきり現れています。 同じ結果を、陰影図にプロットしてみますと、このように北西側で値が 大きく、南東側で値が小さい分布パターンがみられます。 はてさて、この傾向はいったい何なのか...作図を通して気づいたことを まとめてみました。 ● まず、差の分布と、元画像を比較しながら眺めてみると、 以下のことがわかりました。 (1)デフォルトで与えられる座標情報を用いると、北西-南東方向にオフ セットするズレがある。 → より正確にジオリファレンスを行う必要がある。 → なぜ北西-南東方向にオフセットするのかは不明。場合によっては インポータ側の調整が必要??? (2)正確にジオリファレンスを行っても、北西にプラス、南東にマイナス の傾向は残る(ジオリファレンスの仕方によっては±が逆転することも ある)。 (3)プラスとマイナスを比較すると、プラスの面積のほうが大きい。 → SRTMが地表面を計測しているため??? (4)場所によっては尾根を挟んで、マイナスが存在しないこともある。 (5)差の絶対値が大きくなる境界線のようなものが確認できる。 → 地形or地質的な影響? よくわかりません。 (6)縦方向にノイズのようなパターンが認められる。 → これも理由はよくわかりません。 ● ここで、差の画像から、不要な数値を取り除いて、全体の統計量を検討 してみましたところ、こんなこともわかりました。 最小値: -367 最大値: 251 平均値: 5.16998 標準偏差: 18.5665 中央値: 2 最頻値: 2 最頻度数: 475279 平均値、中央値、最頻値から、全体的にSRTM3は、数値地図50m D EMよりも数メートル高いようです。これは、国土地理院の数値地図50 mメッシュ標高が、1/2.5万地形図の等高線から求めたもので、この標高 値は予め樹木や建物などの高さを差し引いて求められている反面、SRT Mはレーダーによる、地表面の高さを計測していますので、樹木や建物の 高さが標高値として含まれています。このような地形と地表面の差が影響 して、若干SRTMの値が大きくなっているのでしょう。 また標準偏差が 18.6 m という値は、SRTMのデータ仕様に記載され ています垂直方向解像度:16m に近いことから、そこそこ妥当な値と思わ れます。SRTMの垂直方向の精度は、約20mくらいだと覚えておくと、 後々便利でしょう。 ● 気づいたことを、ただ羅列しただけですので、内容がまとまっていません が、ここで重要なことは、SRTMに限らずどんなデータにも疑問を持っ てみることです。おや?と思ったらとにかく自分で確認をしてみる。 便利なデータがあるなぁ... だけで終わらせず、そのデータの中身がどう なっているのかを吟味すると意外な結果が現れていろいろと考えさせられ ます。 データだけではありません。信用していたはずのGISソフトウェアが、 突然予想もしない結果を出力するかもしれません。注文したデータにエ ラーが含まれているかもしれません。 今回気づいた現象がどんな意味を持つのかは、まだまだ調べる必要があり ますが、現れている現象を作図して専門家に見てもらえれば、何か有用な コメントが返ってくるはずです。そのためのツールとしてもGISをどん どん活用してみましょう。 SRTMデータについての詳しい情報は、メルマガ第156号の 「まほろばデータセットSRTM!!」をご覧ください! http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_156.htm 今週の過去プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " 内部テーブルを使いこなしましょう! というと、難しそうに考えて " しまいますが、知っておくと非常に便利ですよ! " " 通常、ポイントやポリゴンやラスタ内に管理されています、内部情報 " の記述されたテーブルは表示されません。ですが、<グループコント " ロール> ウィンドウのメニューより [オプション]>[内部テーブルを " 表示]を選択すると..." " " " " 普段は隠れている Internal という名前の内部テーブルを表示します。 " " " " ポイントの場合、XYZ座標が見れますし、ラスタでもDN値が表示 " されるなど、そのままテーブルからCSVへ出力してもいいですね。 " " もちろん表示機能でもデータエディタ機能でも Internal テーブルは " 見られます。 " " 一覧表示をしたいときは、[テーブル]>[テーブル一覧表示に切り替え] " メニューで変更しましょう! " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = 第171号「水が溜まれば川となる...」【メルマガ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_171.htm = = 3次メッシュ1/10細分区画の中心点生成SML 【SMLスクリプト】 = http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm = = 第170号「見せたくなければ000で隠そう!」 【メルマガ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_170.htm = = マニフォールド三角網の編集(PDF) 【新機能紹介】 = http://www.opengis.co.jp/img/verinfo/7EditManTri.pdf = = マニフォールドオブジェクトの編集(PDF) 【新機能紹介】 = http://www.opengis.co.jp/img/verinfo/6EditManfld.pdf = ================================================================= ■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■ 昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を 今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!! 同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、 北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。 詳しい内容はこちらをご覧ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ バグ・トラブル情報 ??? ??? ??? 大変お待たせいたしましたが、いよいよ TNTmips の ver7.0 がリ ??? リースされました。 ??? ??? うれしいと同時に、バグなどの心配もあるかと思いますので、随時 ??? ver7.0 の動作チェックを行っていきます。もしお気づきの点など ??? ありましたら、お気軽にご連絡ください。 ??? ??? CD−ROMや資料の発送も含めまして、メルマガでご報告いたします。 ??? ??? 修正パッチも、米国マイクロイメージ社より毎週提供されますので ??? 合わせてご利用ください。 ??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/ ??? ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 今週は特にありませんでした。 ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ 円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!! 全体的に安くなりました! ・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込) ・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込) ・年間テクニカルサポート 94,500円(税込) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 困ったときの問題解決フローチャート ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 ▼STEP5「テクニカルサポート」 STEP1 「ウェブ検索テクニック」 ▽オープンGIS検索システム http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi ▽メールマガジン検索システム http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi ▽マイクロイメージ検索サイト http://www.microimages.com/search/ ▽Google 検索 http://www.google.co.jp/ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) を使いこなすと、便利です! STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」 http://www.microimages.com/didyouknow/ ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語] http://www.microimages.com/getstart/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」 http://www.microimages.com/refman/ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 STEP5「テクニカルサポート」 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================