Subject: [ts-mag:00165] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 156号】
Date: Fri, 25 Jun 2004 21:27:52 +0900
From: Taichi FURUHASHI
OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/06/25
Keywords: OpenGIS,TNTmips,SRTM,SML,ColorMerge,Transparency,Mosaic
オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン
第156号「 ま ほ ろ ば デ ー タ セ ッ ト S R T M ! ! 」
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株式会社 オープンGIS
毛利さんありがとう!!
2000年の2月、スペースシャトルエンデバー(Endeavour)で、11日間の
レーダー観測を行ったことをご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
昨年よりこの観測データを利用される方がだんだん増えてきました。
一体何を観測したのかと言いますと、世界の地形です。しかも、空間
解像度が30mという、今まででは考えられない精度でのハナシ。残念なが
ら、いろいろな政治的理由により、30m解像度で公開されているデータは
北米大陸のみ。あとは90m解像度に粗くされてはおりますが、それでも無
料で全世界の詳細な地形データがネット上からダウンロードできる時代
がくるとは、21世紀を感じずにはいられません。
この毛利さんも参加した観測プロジェクトのことを、SRTM(Shuttle
Radar Topography Mission)と呼びます。
▽プロジェクトの概要はこちらのサイトが詳しく解説してあります。
http://iss.sfo.jaxa.jp/shuttle/flight/sts99/mis_srtm.html
http://www.jpl.nasa.gov/srtm/
●
さて、SRTMデータは3種類あります。最初にご紹介したとおり北米
大陸は30m解像度のSRTM−1が用意されていますが、その他の地域
では、政治的理由よりSRTM−3という90m解像度のデータとして公
開されております。また、SRTMが登場するまで、世界の地形データ
として一番空間解像度の高かったGTOPO30との比較データとして
SRTM−30も一緒に公開されています。
SRTM-1 :1秒メッシュ(約30m解像度)[*1] <<< 圧縮データで約9GB
SRTM-3 :3秒メッシュ(約90m解像度)[*2] <<< 圧縮データで約16GB
SRTM-30:30秒メッシュ(約1km解像度) <<< 圧縮データで約1.5GB
データを取得するには下記のftpサイトから行えます。
ftp://edcsgs9.cr.usgs.gov/pub/data/srtm/
*1 バイナリ形式(3601x3601,16bit-Signed-Integer,LatLon,WGS84)
*2 バイナリ形式(1201x1201,16bit-Signed-Integer,LatLon,WGS84)
全部ダウンロードすると約26GB! ハードディスク空き容量がかなり
必要になりますね。解凍して、RVC形式に変換することも考えると尚
更です。
ただ、ダウンロードの際には、相手方のサーバ負荷に十分に配慮し、ま
た回線負荷を増やすような行為(ダウンロード専用ソフトの利用など)は
行わないようご注意ください。あくまで学術用途を主目的に公開されて
いるデータです。
●
さて、そんなわけで、恒例となりましたインポートSMLを作成してみ
ました。といいましても、基本となるSMLはマイクロイメージ社から
提供されていますので、それを改良して使いやすくしただけです。
▼SRTMインポートSMLはこちらからダウンロードできます。
http://www.opengis.co.jp/sml/SRTM_v12.sml [0.1MB]
(元になったSML:
http://www.microimages.com/sml/import_srtm.htm)
具体的な使用方法は以下の通りです。
▽メインメニューより [解析処理]>[SML]>[実行...] を実行。

▽ダウンロードしたSMLを選択して [OK] ボタンをクリック。

▽左側の歯車ボタンをクリック。

▽Welcome ウィンドウが現れ、読み込むSRTMデータの種類を聞いて
きます。どちらか選択して [OK] ボタンをクリック。

▽読み込みモードが表示され、データの格納フォルダを聞いてきます。
フォルダを選択したら [OK] ボタンで確定。

▽最後に変換データを保存するフォルダを指定します。

▽これで準備はできました。あとは [はい] ボタンをクリックすると
処理が始まります。

▽随時処理の状況がこのように表示されます。

■処理が終わりますと、終了メッセージが現れます。

あとは、出力されたデータを表示して確認してみてください。
例えば、日本周辺のSRTM−3データを表示するとこんな感じ。

モザイクすれば、もっと綺麗に表示されます。[富士山周辺]
(青いところは欠損部分[Null]ですが、おもに水域を捉えています)
モザイクすれば、もっと綺麗に表示されます。[九州]
(海岸線付近の海も欠損部分[Null]として捉えられていますが、海の大部
分は、標高1mとか-1m といった低い値としてデータが生成されています)
この精度で、全世界の地形データが揃っているのですからビックリです。
●
最後に、データを取り扱う際の注意点ですが、SRTM-1 データファイルが
空っぽ(0KB)だったり、拡張子が .hgt.bin になっていたりと、解凍後の
チェックもじっくり行わなければなりません。 そのまま読むとエラーが
現れます。こちらのチェックで、ひとまず解凍されたファイルサイズが
25MB以下の場合は読み込むデータから外しました。(はっきりとした原因
がわかり次第、SMLのアルゴリズムとして選別機能を追加いたします)
このファイルサイズチェックと、ハードディスクの空き容量さえ気をつけ
ておきましたら、あとは問題なく読み込めるはずです。
せっかくインポートSMLを作ったのではありますが、実は次期バージョ
ンである TNTmips ver7.0 ではSRTMデータがデフォルトでインポート
できるようです。はてさて、どっちが使いやすいか...MI社と勝負です!!
というわけで改めて、毛利さんと、プロジェクトに関わったすべての組織
と人々に感謝!!
今週の過去プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" TNTmips の透明化は大きく3つの種類があります。
"
" (1)ラスタレイヤ全体を透明化
" (2)カラーマップの色ごとに透明化
" (3)実際にデータそのものを透明化
"
"
" よく使うのは(1)や(2)ですが、この場合は表示上透明になっただけで
" 実データとしては透明化されていません。
"
" そのまま。GeoTIFF などの他形式で出力すれば、透明化の効果はなく
" なります。そこで単なる表示上の透明化ではなく、画像データとして
" 透明化した状態を保存したい場合があります。
"
" そんなときは、メインメニューより
"
" ▽[解析処理]>[ラスタ]>[組み合わせ(演算)]>[色の融合...] を実行。
"
" ▽<色の融合> ウィンドウのメニューより [レイヤ]>[追加...] で、
" シングルラスタや RGB バンドラスタを選択しラスタを読み込みます。
"
" ▽それぞれのレイヤの [透明度] バーを調整して透明化の割合を決めます。
"
"
"
" ■ [ファイル]>[実行...] を選択すれば実行されます。
"
"
" 透明度の具合は、プレビュー機能がありませんので、
" 一度表示機能で確認してから行ってくださいね。
"
" (メルマガ第57号を改良)
"
"""" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """"
New Things 最新情報
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=
= コンポジットモザイクのフェザリング色合い修正【修正パッチ】
=
http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD
=
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■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■
昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を
今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!!
同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、
北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。
詳しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm
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バグ・トラブル情報
???
???
??? コンポジットカラーのモザイクがどうもおかしい...
???
??? 空中写真や衛星画像をつなぎ合わせる際に、徐々に透明度を変えて、
??? 境界線を目立たなくする [フェザリング] 処理をよく用いますが、
??? ver6.8, 6.9 にて、フルカラーのコンポジットラスタを使用した
??? 場合に、色合いがおかしくなる現象がみつかり、修正されました。
???
??? もし、モザイク作業を行っている際に、境界付近で色合いがおかし
??? いな? という現象が現れましたら、大変お手数ですが、最新の
??? 修正パッチ(16Jun04以降)を充てていただけますでしょうか。
???
???
??? 最新パッチはこちらからダウンロードできます。
???
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/
???
??? 修正パッチの詳しい充て方につきましてはこちらをご覧ください。
???
http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm
???
???
???
???
今週の話題 on メーリングリスト
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~ 今週は特にありませんでした。
~
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メーリングリストに参加されたい方は、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
ユーザーさまの間での情報交換の場として
多くの方に利用されています。
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円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!!
全体的に安くなりました!
・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込)
・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)
普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。
わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
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困ったときの問題解決フローチャート
▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」
STEP1 「ウェブ検索テクニック」
▽オープンGIS検索システム
http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
▽メールマガジン検索システム
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
▽マイクロイメージ検索サイト
http://www.microimages.com/search/
▽Google 検索
http://www.google.co.jp/
とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
- や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
を使いこなすと、便利です!
STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]
STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
http://www.microimages.com/didyouknow/
▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
http://www.microimages.com/refman/
STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
メーリングリストに参加されたい方は、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
ユーザーさまの間での情報交換の場として
多くの方に利用されています。
STEP5「テクニカルサポート」
テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス
############# このメールマガジンの配信について ################
このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。
基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。
1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。
また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。
メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。
転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。
テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:現在計画中です...
「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。
よろしくお願いいたします。
============ おことわり =============
※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
TNTmipsに関わる新しいニュースを、
毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。
※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。
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