Subject: [ts-mag:00008] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 7号】
    Date: Fri, 27 Jul 2001 10:00:09 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2001/7/27
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Geoformula,ASTER,SML,RGBI,Snap,sdedit


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第7号「 こ れ ぞ G I S   ジ オ フ ォ ー ミ ュ ラ !! 」
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                       株式会社 オープンGIS



今週はすごいです...(笑)

この機能を知ったとき、僕は正直 GIS もここまできたかと感動しました。
しかし、その機能を勉強しようと思いつつ、ついつい今日まで引き伸ばし
てしまいましたが、ここ数日間で、多くの方から、「ジオフォーミュラ」
について質問され、これはどのネタよりも最優先でメルマガに紹介せねば
という思いに駆られて、
急遽手持ちの資料をかき集めてみました。



どんな機能かといいますと、一言でいえば

「かなり柔軟な串刺し演算機能」

ジオリファレンスさえ付いていれば、
ラスタの解像度・ベクタの属性値・TINの座標値...などなどを気にすること
なく計算が行えます。つまり、今までの解析で、常に意識して作業していた
諸作業から開放されるのです。

さらに、解析機能は勿論、Display ウィンドウに組み込むことで、リアルタ
イムでの計算による画像表示も可能です(ハードウェアに依存しますが...)。

どうです、凄そうですよね。




今回は、具体的に
「 ASTER 画像を自動インポートして RGBI 画像を表示する 」
テクニックについて紹介しましょう(使用したのはver6.5)。


目的は、
解像度の少し粗い(空間解像度30m) の SWIR(短波長赤外域バンドR:9,G:6,B:4)
を組み合わせて赤外域 RGB 画像を作成しつつ、高解像度(空間解像度15m) の
VNIR(可視域バンド2のみ)を Intensity として組み合わせて、擬似高解像度
カラー画像を作成。その計算結果をそのまま Display に表示させることです。




【作業1】まず、Import/Export 機能より、HDFASTER インポートを行ってく
 ださい。詳しくは、
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/aster65hdf_l1.htm を御覧ください
 これで、自動的にジオリファレンスがつきます。
 (注意:絶対座標としては、あまり正確ではありません)



【作業2】次に Display ウィンドウを開きます。
 メインメニューより、Display/Spatial Data で Spatial Data Display
 アイコンバーを表示させ New 2D Group アイコンをクリックします。
 これで、Group Control ウィンドウと Group View ウィンドウが現れます。



【作業3】さあ、いよいよジオフォーミュラウィンドウを開きましょう。
 Group Control ウィンドウの上に並んでいるアイコンの行を眺めていくと、
 真ん中より少し右よりに、Add Geoformula という緑色のアイコンがあり
 ます。
 まさかこんなところに... と思うところにあるんです。
 これをクリックして、Add Geoformula Layer を選択してください。
 これで、ジオフォーミュラウィンドウが立ち上がります。

 



【作業4】まず始めなければならないことは、使用する画像を選択すること。
 GeoFormula Layer Control ウィンドウメニュより、Formula/New... を選択
 してください。

 

 すると、見覚えのある Select Objects ウィンドウが出てきますので、
 使用するラスタをすべてここで指定します。
 今回は、
 ImageData9,ImageData6,ImageData4,ImageData2
 という、ASTERのジオリファレンス済みラスタを指定しましょう。

 

 あ、指定途中でくれぐれも OK ボタンを押さないように....
 全部選択できたら、OK ボタンを押してくださいね。



【作業5】さあ、いよいよ中盤戦。
 指定したラスタの表示コントラストを設定しましょう。
 GeoFormula Layer Control ウィンドウの Objects タブをみると、先ほど
 指定したラスタが一覧できます。

 

 ここで、下の Show Details というチェック
 ボックスをオンにすると、それぞれのラスタごとに、詳細設定ができます。
 すべてのラスタで Apply Contrast を None から Auto Equalize へ変更
 しましょう。

 



【作業6】あとは計算式(スクリプト)を入力するだけです。
 Script タブへ移ってから、次のような計算式を入力します。
 この計算によって求められた、Output_Red・Output_Green・Output_Blue の値が
 Display に RGB として採用されます。

  ##### ここから計算式(全部で4行) #####
  scale = 3 * ImageData2_Value /    [下の行に続く]
  ( ImageData9_Value + ImageData6_Value + ImageData4_Value + 1 );
  Output_Red = ImageData9_Value * scale;
  Output_Green = ImageData6_Value * scale;
  Output_Blue = ImageData4_Value * scale;
  ##### ここまで計算式 #####

 



【作業7】計算式入力お疲れ様でした。
 では、式が正しいかプレビューで確認しましょう。
 Preview タブへ移ると、自動的に画像が計算されます。
 しばらくそのまま待っていましょう。
 何も表示されない場合は、もう一度計算式を確認してみましょう。



【作業8】では、最後にDisplay に表示してみます。
 と、その前にせっかくなので、設定を保存しておきましょう。
 こうすると、また同じように RGBI表示 を行いたいときに便利です。
 GeoFormula Layer Control ウィンドウメニューより、
 Formula/Save As... で、適当なところに
 New File...アイコンを押して .gsfファイルを保存しましょう。

 あとは、GeoFormula Layer Control ウィンドウの OK ボタンを押します。



お疲れ様でした。いかがですか?
単なる SWIR のRGB 画像と比較すると、こんなにも違います。

 

ちなみにここは東京ディズニーランド。


もちろん、ランドサット5 TM と SPOTのパンクロや、ランドサット7 ETM
の可視近赤外とパンクロなど、組み合わせは自由に変えられます。




今週のプチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
" ジオフォーミュラの計算式入力で、
" すべてを入力するのは疲れます。
" そこで、変数名などを簡単に入力する方法をひとつ。
"
" Script タブで入力するときに
" GeoFormula Layer Control ウィンドウメニューより、
" Insert/Symbol... を選択すると、その名の通り
" Insert Symbol ウィンドウが現れます。
" 上のタイプを Constant から Numeric へ変更すると、
" 使用できる変数名のリストが現れますので、
" 選択して Insert ボタンをクリック。
"
" これで、スペルミスもなくなりますね。
"
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""




New Thing 最新情報
=================================================================
=
= 今週紹介しましたジオフォーミュラテクニックの
= 解説ページです。
= あわてて作成したため、御見苦しい点がありますがご容赦ください。
= 今日中にはきっちり完成させます。
= http://www.opengis.co.jp/htm/basic/geoformula_view.htm
=
=================================================================




バグ・トラブル情報
???
??? Spatial Data Editor にて
??? ベクタを編集しているときに、ラインの端を近くの線まで
??? 伸ばすスナップ機能を使うことが多いと思いますが、
??? ver6.5 では伸ばす(スナップ)種類の選択でバグがありました。
???
??? 具体的には、Snap Type: というところで、
??? ●Add Vertex  :最短距離へ伸ばす
??? ●Move Vertex  :最短距離の場所へ 終点を移動する
??? ●Extend Vertex  :ラインの方向へまっすぐ延長する
??? という3つの選択が正しく機能しませんでした。
???
??? しかし、今週のパッチにてこのバグが修正されました。
??? 必要な方は、
??? マイクロイメージ社の FTP サーバより、
??? sdedit.zipneeded.zip ファイルをダウンロードして
??? パッチをあててください。
???
??? 尚、詳しいパッチのあてかたは、
??? こちらを御覧ください。
??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm
???
???




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