Subject: [ts-mag:00189] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 179号】 Date: Sat, 04 Dec 2004 10:46:21 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/12/03 Keywords: OpenGIS,TNTmips,Overlap,Polygons,Region,Kakaku,Japanese オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第179号「 ウ ス バ カ ゲ ロ ウ の よ う に 軽 や か に !! 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS それはまるで蟻地獄のよう... 空間情報を扱う上で、内側なのか外側なのかという判断はとても重要に なってきます。特に面的な情報であるポリゴンは内側か外側かがはっき りするもの。今週は、少しでも内側に入ってきたものを逃さない鋭い目 で、ポリゴン同士の重複について考えてみましょう。 ● 早速「ポリゴンA」と「ポリゴンB」という2つのポリゴンベクタデータ を例に重複の認識を行ってみましょう。状況としては、ポリゴンAレイヤ の上にポリゴンBのレイヤが乗っかっており、いくつかのポリゴンは、お 互いにオーバーラップしてます。 今回知りたい情報は、重複しているお互いのポリゴン数と、重複していな いポリゴンA/Bそれぞれのポリゴン数。 「少しでもオーバーラップし ているポリゴン」は重複関係にあるとみなします。 ● 条件から分けてみると。次の4条件を調べれば良いですね。 (1)ポリゴンAと重複するポリゴンBのポリゴン数 (2)ポリゴンBと重複するポリゴンAのポリゴン数 (3)重複しないポリゴンAのポリゴン数 (4)重複しないポリゴンBのポリゴン数 お互いの重なり具合を解析するGISテクニックとしては、例えば属性の 転写やオーバーレイなどいろいろあるものの、今回は「数」だけが必要で すので、あえてマニアックなリージョンテクニックを活用してみましょう。 ● 【(1)ポリゴンAと重複するポリゴンBのポリゴン数のカウント】 まずは、2つのベクタレイヤを表示して、どちらかのポリゴン範囲を示す リージョンを作成します。 ▽メインメニューより [表示]>[空間データ...] [2次元グループの新 規作成]を実行。 ▽ポリゴンAレイヤとポリゴンBレイヤの2つのベクタレイヤを追加。 ▽<グループコントロール>ウィンドウの、レイヤのポリゴン要素行に並 ぶ [選択/非選択]ボタンから[すべて選択]メニューを選び、レイヤ内 のすべてのポリゴンAを選択します。 ▽同様に [リージョンの作成]ボタンから [複数選択されたポリゴン...] メニューを選択し、[OK]ボタンを押すと、すべてのポリゴンAを取り 囲むリージョンを生成します。 ここで生成されたリージョンは、ジオツールボックスという機能に、自動 的に登録されます。あとでこのリージョンを使って、リージョン内に含ま れるポリゴンBの抽出を行いますが、その前に、抽出を行うための準備を しておきましょう。 ▽<グループコントロール>ウィンドウの [すべての選択解除]ボタンを クリックして、今、選択中のポリゴンを解除します。 ▽<グループコントロール>ウィンドウのポリゴンAレイヤ内にあるポリ ゴン要素行の矢印[選択]ボタンはオフ(押し込まない)にしておきます。 一方で、これから選択をするポリゴンBレイヤ内のポリゴン要素行 の矢印[選択]ボタンはオンにしておきます ターゲットをポリゴンBに絞る準備ができましたら、いよいよジオツール ボックスを起動して、リージョンを呼び出し、重複ポリゴンの抽出を行い ましょう。 ▽<表示ウィンドウ>に移り、[ツール]>[ジオツールボックス...]メニュ ーを選択。ジオツールボックスを起動します。 ▽[リージョン]タブへ移動し、最初に生成しておきましたリージョンをク リック。 ▽<表示ウィンドウ>に戻り、リージョンの範囲を右クリックしまして、 [要素を選択]メニューを選択すると、ポリゴンAの範囲を意味する リージョンとオーバーラップしているポリゴンBだけが選択されます。 ■<グループコントロール>ウィンドウ側には、選択されたポリゴンの数 がカウントされていますので、これをメモするだけで完了です。 ● 【(2)ポリゴンBと重複するポリゴンAのポリゴン数】 今度は、(1)と反対の条件ですが、操作方法はポリゴンAレイヤとポリゴ ンBレイヤの扱い方を逆にすることで、重複ポリゴンが求まりますので、 あえてここでは省略します。 ● 【(3)重複しないポリゴンAのポリゴン数】 ポリゴンAレイヤの全ポリゴン数は、すべてを選択すると簡単に求まり ますので、単純な引き算です。 ポリゴンAレイヤの全ポリゴン数 − (2)の結果 = 重複しないポリゴンA ● 【(4)重複しないポリゴンBのポリゴン数】 同じように、引き算をしてみましょう! ポリゴンBレイヤの全ポリゴン数 − (1)の結果 = 重複しないポリゴンB ● 案外やってみると、最初の重複ポリゴンだけばっちり抽出しておきますと 後は単純の引き算であっという間に計算できました。 「重複ポリゴンを求める!」というと、どのテクニックを使おうか悩んで しまいますが、もう少し具体的に「重複ポリゴンの"数"を求める!」とな ると、使うべきテクニックが必然的に絞られてきます。 どんな処理を行いたいかということと、どういう値が欲しいのかという 条件の具体的が、GISでの処理時間を大きく変えます。 蟻地獄のように貪欲にテクニックを獲得していくと、いつかウスバカゲロ ウのように軽やかに仕事をこなすことができるかも。 もっとも、孵化して数週間でばったり倒れても困りますが... 今週の過去プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " ラスタの凡例をカラースケールにしたい! " " TNTmips のデフォルトラスタ凡例は、画像の一部分を切り出したサン " プル画像。でも標高データや温度データなどの連続階調ラスタは、 " 値に対応する色をカラースケールとして表示するのが一般的。 " " そこで、ラスタの凡例をカラースケールに変える方法をご紹介します。 " " ▼まず色を決めるため、<グループコントロール>ウィンドウの[操作 " ツール]マークより[色の修正...]メニューを選択して <カラーパレッ " トエディタ>を起動します。 " " ▼メニューより [パレット]>[虹色4]等好きな色合いを選択します。 " " ▼同じく[ファイル]>[別名保存...]メニューで、色合いの情報である " カラーパレットサブオブジェクトを保存します。保存先は必ずラスタ " オブジェクトの下の階層であることを確認してください。 " " ▼保存できましたら、<カラーパレットエディタ>を閉じましょう。 " " ▼再度、<グループコントロール>ウィンドウの[操作ツール]マークよ " り、[コントロール...]を選択して<ラスタレイヤコントロール> " ウィンドウを開きます。 " " ▼[凡例]タブへ移動して、凡例の種類: 欄を[連続的カラースケール] " に切り替えます。 " " ■必要に応じて、パラメータを調整しましたら、[OK]ボタンを押しま " しょう。これで、<表示ウィンドウ>の凡例がカラースケールに切り " 替わりますし、レイアウトの時もカラースケールを呼び出せますよ。 " " " (メルマガ第72号を改良) " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = ver7.0用の価格表をアップしました【TNT製品価格表】 = http://www.opengis.co.jp/img/info/kakaku_list.pdf = = キーワードを更新しました! 【OpenGIS検索サイト】 = http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi = = 第173号「一番近いポリゴンを探せ!」 【メルマガ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_173.htm = ================================================================= ■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■ 昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を 今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!! 同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、 北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。 詳しい内容はこちらをご覧ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ バグ・トラブル情報 ??? ??? ??? ??? ver7.0 も日本語メニューに切り替えたい! ??? ??? ??? 11/19 にリリースしました ver7.0。 CD−ROMの到着よりも ??? 先にインストールされたい場合は、インターネット上でダウンロー ??? ドする必要があります。しかし、各国の言語が含まれている Full ??? Version はなんと250MB以上のファイルサイズ。ちょっとダウンロー ??? ドする気にはなりませんね。 ??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v70release.htm ??? ??? かといって、Minimal 版の英語メニューのままでもちょっと... ??? そんなときは、最新の日本語メニューパッケージファイルだけに ??? 絞ってダウンロードしましょう。 ??? ??? ▼ダウンロードサイトはこちら! ??? http://www.microimages.com/i18n/locales/ ??? ??? ▼特に、ver7.0 用の日本語メニューはこちらです! ??? http://www.microimages.com/i18n/locales/Japanese/v700.htm ??? ??? ??? ダウンロードしたファイルを解凍すると textres.jpn という ??? パッケージファイルが現れますので、TNTmips ver7.0 のインストール ??? フォルダ(デフォルトは C:\Program Files\MicroImages\TNT_70\)の ??? 中に置いておきましょう。 ??? ??? あとは、メニュー操作で、日本語モードに切り替えるだけ。 ??? ??? ▼詳しい操作方法はこちらをごらんください。 ??? http://www.opengis.co.jp/htm/basic/font.htm ??? ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 今週は特にありませんでした。 ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ 円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!! 全体的に安くなりました! ・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込) ・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込) ・年間テクニカルサポート 94,500円(税込) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 困ったときの問題解決フローチャート ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 ▼STEP5「テクニカルサポート」 STEP1 「ウェブ検索テクニック」 ▽オープンGIS検索システム http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi ▽メールマガジン検索システム http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi ▽マイクロイメージ検索サイト http://www.microimages.com/search/ ▽Google 検索 http://www.google.co.jp/ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) を使いこなすと、便利です! STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」 http://www.microimages.com/didyouknow/ ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語] http://www.microimages.com/getstart/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」 http://www.microimages.com/refman/ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 STEP5「テクニカルサポート」 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================