Subject: [ts-mag:00166] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 157号】
    Date: Sun, 04 Jul 2004 23:58:41 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2004/07/02
Keywords: OpenGIS,TNTmips,FeatureMapping,ZoomToLoc,Glossary,JIBIS


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第157号「   似 た よ う な 色 を 探 せ ! !   」
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                       株式会社 オープンGIS




このへんと同じ色の場所はどこだろう...


画像分類というと堅く考えすぎてしまいますが、要は、同じような色や
模様を探し出すテクニック。教師なし分類とか教師あり分類とか、いろ
いろな手法はありますが、もっと直感的に分類できないものかと、誰も
が思っているのです。けれどもなかなか理想どおりには分類できない。

今週はその中でも、対話的に場所を指定しながら似たような場所を見つけ
出す、「フィーチャマッピング」という手法についてご紹介しましょう。


●


たとえば、こんなデータがあったとします。

 


小笠原の父島の衛星画像ですが、ざっと眺めると、海と、陸地で大きく色
が違うのがわかりますね。フィーチャマッピングは、サンプルを与えるこ
とで、サンプルに似たような色を自動的に抽出してくれます。つまり、陸
地の代表的な色を何箇所か指定してあげるだけで、自動的に陸地を分類し
てくれるのです。

そこで、今回は非常にシンプルに「海」と「陸」をフィーチャマッピング
によって簡単に分類してしまおうと思います。

目標の分類結果はこんな感じです!

 


早速この2区分をおこなってみましょう!


●


具体的な操作方法はこちらです。

▽メインメニューより [解析処理]>[ラスタ]>[解釈]>[フィーチャマッ
 プ...]を実行。

 


▽分類するラスタオブジェクトを選択して [OK] ボタンをクリック。

▽<選択> ウィンドウが現れて、背景画像の表示方法を聞いてきますが、
 カラーで見やすく表示するには [赤-緑-青] を選択して [OK] ボタンを
 クリック。(もし、空中写真などでコンポジットカラーになっている場合
 はシングルを選択)

 


▽カラー合成する組み合わせを選択。ここで選択する画像は解析には使用
 しません

 


▽例えば、フォールスカラー画像を設定してみるとこんな感じです。

 



これで、前準備は完了です。ここから、色分けの作業になっていきます。
まずは陸の部分を抽出してみましょう。


▽[サンプルの定義] ボタンをクリックして、陸の場所を適当にクリック
 します。黄色く変わったところがサンプル採用箇所です。

 


▽[分類] ボタンをクリックすると、サンプルと似ている場所をすべて
 赤く表示してくれます。この赤いゾーンをプロトタイプと呼びます。

 


▽ただ、陸地といっても、たくさんの色があり、まだ分類し切れていない
 ので、さらにサンプルを追加します。

 


▽サンプル追加後は、また [分類] ボタンをクリックします。

 


▽この繰り返しで、だんだんと陸地全域を覆っていきます。

▽確定してよければ、[フィーチャをマーク] ボタンをクリック。

 <フィーチャクラスの選択> ウィンドウが登場

▽[追加...] ボタンをクリックして、"陸地"と名前をつける。

 <カラーエディタ> ウィンドウで色を選択して [OK] ボタンをクリック。

 <フィーチャマッピング> ウィンドウにて [すべてマーク] ボタンを
 クリック。

 



これで、陸地の抽出が完了しました。今度は海の場所を同じように抽出
します。作業はほとんど同じですが作業前に、プロトタイプやサンプル
の消去を行っておきましょう。


▽<フィーチャマッピング> ウィンドウにて [サンプルとプロトタイプを
 消去] ボタンをクリック。

 


▽[サンプルの定義] ボタンをクリックして、海の場所を適当にクリック
 します。

▽[分類] ボタンをクリックすると、プロトタイプが赤く表示されます。

▽再度、分類し切れていない海でサンプル箇所をクリック。

▽サンプル追加後は、[分類] ボタンをクリック。

▽この繰り返しで、海の全域がプロトタイプとして染まっていきます。

▽確定してよければ、[フィーチャをマーク] ボタンをクリック。

▽<フィーチャクラスの選択> ウィンドウが登場

▽[追加...] ボタンをクリックして、"海"と名前をつける。

▽<カラーエディタ> ウィンドウで色を選択して [OK] ボタンをクリック。

▽<フィーチャマッピング> ウィンドウにて [すべてマーク] ボタンを
 クリック。

 


おつかれさまでした。これで陸地と海の分類をすることができました。
最後に、分類結果を保存しておきましょう。


▽<フィーチャマッピング> ウィンドウのメニューにて [ファイル]>[フ
 ィーチャ]>[別名保存] メニューを選択。

 


▽保存先へ [新規オブジェクト] ボタンを選択して [OK] 。

■これで、画像分類結果が保存されました。


念のため、保存結果を表示して確認してみましょう。
符号なし4bitのラスタオブジェクトとして保存されています。

また、分類したフィーチャクラスは、CLASS という名前のデータベース
テーブルとしてラスタオブジェクト内に保存されます。

 


●


いかがでしたか。今回は一番シンプルな分類でしたが、より理想的な分類
を行うための機能がこのフィーチャマップにはたくさん用意されています。

是非、いろいろなボタンを試してみて使いこなしてみてください。

とくに、分類後の結果を細かくマークするには、右クリックと Shift キー
を押したままでの右クリックがかなり便利です。是非お試しアレ。



最後の最後で、大まかな作業の流れをまとめてみました。

 (1)サンプル抽出
  ↓
 (2)似ている色を抽出(プロトタイプ)
  ↓
 (3)必要なところを選択してクラスに登録(マーク)
  ↓
 (4)サンプルや抽出データをクリア
  ↓
 (5)まだ分類項目が残っていれば(1)に戻る
  ↓
 (6)分類結果をフィーチャとして保存。

言葉は特殊ですが、一度作業してしまえばなんてことはありませんね。
より詳細な機能については、こちらのドキュメントをご覧ください。
http://www.opengis.co.jp/getstartj/featmap.pdf [PDF:約3MB]







今週の新プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" この新しいボタンは何?
"
" 
" 
" 
" [表示]>[空間データ...] 機能の <グループ表示ウィンドウ> に、
" ver6.9 から新しいボタンが登場しました!
" 
" [指定した場所/スケールに移動...] ボタン。長ったらしい名前ですが
" 例えばこんなことに使えます(英語モードでは [Zoom to Lacation...])。
" 
" ●既に緯度経度の座標値がわかっている場所へ移動する。
"  >>> リファレンスシステムを Latitude/Longitude に切り替えて、
"  >>> 座標値を入力後 [適用] ボタンをクリック。
"
" ●1km四方の範囲を表示する
"  >>> <グループ表示ウィンドウ> を正方形に調整した後、Zoom to:欄
"  >>> を [幅] に切り替えて 1,000m と入力。そして [適用]クリック。
"
" ●何度も同じ場所に戻る
"  >>> <指定した場所/スケールへ移動>ウィンドウを閉じないで置いて
"  >>> おき、必要なときだけ手前に表示して [適用] をクリック。
"
"
" まだまだ、いろいろなことに使えそうですが、ひとまず思いついたの
" はこのくらいでした。
"
" この機能をすべて、<グループ表示ウィンドウ> に埋め込めると更に
" 便利なのですが...
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= ちょっと古いOSでのインストール【インストール】
= http://www.opengis.co.jp/htm/basic/oldos.htm
=
= 用語集のリンクを追加 【専門用語集】
= http://www.microimages.com/documentation/miglossary/glossary.htm
=
= 自然環境基礎調査インポータの修正 【SMLスクリプト】
= http://www.opengis.co.jp/htm/basic/JIBIS_Importer.htm
=
=================================================================




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詳しい内容はこちらをご覧ください。
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バグ・トラブル情報
???
???
???
??? ver6.9 を Windows98 や NT にインストールする際には、通常の作業
??? の他に、レガシーコードの入力が必要です。
???
??? インストール後に実行しますと、このようなメッセージが登場します。
???
??? 
???
???
??? ▽右下の [Get Code...] ボタンをクリックすると、コード発行サイ
??? トが立ち上がりますので、名前と、キーの番号、それにOSの種類
??? を入力して [Generate Code] ボタンをクリックします。
???
??? 
???
???
???  ( レガシーコード発行サイトのアドレスはこちらです )
???  ( http://www.microimages.com/cgi-bin/tnt69oldos.pl )
???
??? ▽しばらく待つと、次のような5桁の数字が表示されますので
??? 忘れないうちにメモしておきましょう。
???
??? 
???
???
??? ▽あとは、最初のメッセージウィンドウにもどって、コードを入力
??? するのみ!
???
??? 
???
???
??? ■これで、無事に古いOSでも起動できました!
???
??? 
???
???
??? やってみると意外と簡単ですね。
???
???
???
???
???





今週の話題 on メーリングリスト
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~ 今週は特にありませんでした。
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 メーリングリストに参加されたい方は、
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・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込)
・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
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普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

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困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。


STEP5「テクニカルサポート」
 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス







############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。



また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。



テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
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「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。

よろしくお願いいたします。




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