Subject: [ts-mag:00156] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 147号】 Date: Sun, 25 Apr 2004 09:20:41 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/04/23 Keywords: OpenGIS,TNTmips,Region,Combine,Random,HDF,Japanese,Input オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第147号「 一 歩 進 ん だ リ ー ジ ョ ン テ ク ニ ッ ク 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS 自由自在にリージョンを作りたい... あまり複雑なことを考えずに、ただ対象となる範囲を指定する場合には ベクタやCADを使うのではなく、「リージョン」というデータを利用 したほうが便利な場合があります。 ただ、この「リージョン」という言葉、ラインやポリゴンと異なり、 それほど知名度はありません。ですので『リージョンとは何ですか?』 という質問も多く聞きます。そんな時、僕は一言で、『属性を持たない ポリゴンのようなもの』と答えます。ポリゴンのようにある範囲を指定 しているものの、リージョンは属性を持ちません。範囲内か範囲外か、 ただそれだけのために利用されます。 なんだ、それだけか... と思われるかもしれませんが、逆に、気にす るのは形状だけですので、このリージョン操作に慣れてきますと、自由 自在にリージョンを作成することができます。ノードや属性を考えない でよい! これは結構気楽ですね。また必要になれば、リージョンから ベクタデータへ変換することも可能ですので、後々属性を持たせたくなっ ても簡単です。 今週は、リージョン操作のテクニックを一歩進みまして、いろいろな 形状のリージョンを作ってみましょう。 詳しいリージョンについての 解説は、メルマガ第069号「リージョンっていったい何者?」にてリージ ョンについての解説がありますのでご参考ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_069.htm ● さて、リージョンを作成する前に、背景に何か表示しておいたほうが、 便利ですので、早速メインメニューより [表示]>[空間データ...] [2次 元グループの新規作成] 機能を立ち上げ、何かGISデータを表示してお きましょう。今回は仮にラスタを背景として作業を進めていきます。 このような状態で、いくつかリージョンを作成しながら、そのうち2つを 組み合わせて、新しいリージョンを作成してみます。ここで紹介するテク ニックを応用すれば、きっと思い通りの形が作れるようになるはずです。 それでは具体的な操作方法に移っていきましょう!!。 ● [1] 好きな形のリージョンを作成 ▽<表示ウィンドウ> のメニューから [ツール]>[ジオツールボックス(測 定/スケッチ)] を選択します。 ▽<ジオツールボックス> ウィンドウが立ち上がりますので、[リージョン] タブへ移動します。 ▽上の方に並んでいます、[ポイント]や[ライン]や[楕円]といったボタン の中から入力したい形状のボタンを押します。例えば今回は、[円]ボタン をクリックしましょう。 ▽いよいよ <表示ウィンドウ> へ移動しまして、画面上をマウスでドラッ グしますと、描画する円の中心とその半径が描かれます。あとは右クリッ クしまして、[リージョンとして追加] メニューを選択すれば作成完了。 ■再び <ジオツールボックス> ウィンドウの [リージョン] タブへ戻って みますと、見慣れないリージョン名が登録されていると思います。これ が、先ほど登録した円リージョンです。名前を変えたい場合は、左側に 縦に並ぶボタンから [名前を変更] ボタンをクリックしましょう。 [2] もう一つリージョンを作成 ▽今度は、<ジオツールボックス> ウィンドウの [四角形] ボタンへ切り 替えます。 ▽先ほどと同様に <表示ウィンドウ> へ移動しまして、画面上をマウスで ドラッグしますと、四角形が描画されます。あとは右クリックメニュー で、[リージョンとして追加] を選択。 ■これで、[リージョン] タブには2つのリージョンが登録されました。 (ちなみに、この状態ではまだファイルとして保存されておりませんので、 TNTmips を終了すると2つのリージョンは消えてしまいます) [3] 組み合わせ処理で変形 ▽ <ジオツールボックス> ウィンドウの [リージョン] タブ左端にありま すボタンの中から、今度は、[組み合わせ(演算)] ボタンをクリックしま しょう。 ▽すると、<リージョンの組み合わせ> ウィンドウが現れますので、4種 類の組み合わせパターンの中から1つ選んで、2つのリージョンを融合 させます。今回は試しに、[ユニオン(Union)[OR]] を選んで、左下にあ ります [組み合わせ(演算)] ボタンを押しましょう。 ■このように、円と四角形の2つの形状が合体して、新しいリージョンが 作成されましたね。このような繰り返しで、必要な形状を作成する事が できるんです。 [4] ラスタ全体を覆うリージョンを作成 ▽もう1つ便利なリージョン作成方法をご紹介いたしましょう。それは、 例えば背景に表示していますラスタ全体を覆うようなリージョンの作成 方法です。まずは、<グループコントロール> ウィンドウに移動して、 ラスタレイヤの [詳細を表示] 矢印マークを下に向けます。 ▽詳細情報の左端にある [リージョンの作成] ボタンをクリックして [しきい(閾)値...] メニューを選択しましょう。 ▽レンジの調整はそれぞれ最小値と最大値に設定することで、ラスタ全体 が対象となります。できましたら右端にあります [適用] ボタンをクリッ クして、[OK] ボタンを押しましょう。 ■このようなラスタ全体を覆うリージョンが作成されました。 <ジオツールボックス> ウィンドウへ戻りますと、このように4つめの リージョンが登録されているのがわかりますね。 [5] ドーナッツ状リージョンを作成 ▽最後にラスタ全体を覆うリージョンと四角形リージョンを組み合わせ ましてドーナッツ型のリージョンを作成してみましょう。再び [組み合 わせ(演算)] ボタンをクリックします。 ▽今回はソースに「ラスタ全体のリージョン」を、オペレータに「四角形 リージョン」を選択して、[引き算] 処理を行います。 ここまでできま したら [組み合わせ(演算)] ボタンを押しましょう。 ▽これで、ドーナッツ状のリージョンが作成されました。 ▽といいましても塗りつぶされていないと、どちらがリージョンの範囲内 なのか判断しにくいですので、[リージョン] タブの [別名保存] ボタン をクリックし、まずはリージョンオブジェクトとして保存しておきましょ う。 ■あとは、<グループコントロール> ウィンドウから、他のデータと同じ ように [リージョンを追加...] ボタンで保存したリージョンを読み出 します。このときに塗りつぶし設定をしておきますと、ドーナッツ状に なっているかどうか良くわかりますね。 ● 以上の作業で、リージョンの「お絵かき方法」「組み合わせ方法」「自動 生成方法」という、3つのテクニックをご紹介いたしました。 これらを組み合わせながら、自在にリージョンを作成してみてください。 あとは、ラスタを切り出すなり、ベクタへ変換するなりなんなりと... 今週の新プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " 土地利用データをインポートしたけれど、色の割り当てが面倒!! " " ラスタの色は、カラーパレットという形で、0に黒を... とか、1に " は赤を... といった具合に、それぞれの数値に対応する色の割り当て " を行います。ただ、普段はグレースケールなど、標準装備されたパ " レットだけで事足りますね。 " " " " " ところが、土地利用データですとなかなかそうも行きません。 " それぞれの数値によって、意味がまったく異なるからです。 " " それでも、とりあえず色づけをしたい... そんなときに便利なのが " カラーマップのランダム機能。 <カラーパレットエディタ> ウィンド " ウのメニューより [パレット]>[ランダム] を選びますと、適当な色 " が割り当てられます。これですぐに結果の確認ができますね。 " " " " " 土地利用以外で利用しても、面白い表現にはなりますが... " " " " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = 1次回帰分析SMLを公開! 【SMLスクリプト】 = http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm = = 価格表の一部を訂正 【価格表】 = http://www.opengis.co.jp/img/info/kakaku_list.pdf = = L7-HDFインポートのジオリファレンスバグ修正 【修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = = 操作ボタンの「デフォルト設定」が変更修正 【修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = ================================================================= ■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■ 昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を 今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!! 同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、 北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。 詳しい内容はこちらをご覧ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ バグ・トラブル情報 ??? ??? ??? 2月の前半から、TNTmips ver6.8/6.9 Windows 版の日本語入力時に、 ??? 一部の文字が入力できないという深刻な現象が現れております。 ??? ??? 例えば「、」「。」「!」「小」「市」「寿」... などなど ??? ??? ??? 既にマイクロイメージ社には報告済みですが、ユーザーさまからの ??? 情報が集まった結果、どうやら Unicode の下2桁コードに、01や02 ??? といったコードが含まれている文字に限定して発生している問題で ??? あることがわかってきました。 ??? ??? 大変ご迷惑をおかけいたしますが、現状では、入力できない文字に ??? つきましてはメモ帳などのテキストエディタからコピー&ペースト ??? にて文字を入力していただけますでしょうか。 ??? ??? また、Mac 版での日本語入力は問題ありませんのでご安心ください。 ??? ??? ??? 修正され次第、メルマガにてご報告させていただきます。 ??? よろしくお願いいたします。 ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 今週は特にありませんでした。 ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ 円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!! 全体的に安くなりました! ・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込) ・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込) ・年間テクニカルサポート 94,500円(税込) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 困ったときの問題解決フローチャート ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 ▼STEP5「テクニカルサポート」 STEP1 「ウェブ検索テクニック」 ▽オープンGIS検索システム http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi ▽メールマガジン検索システム http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi ▽マイクロイメージ検索サイト http://www.microimages.com/search/ ▽Google 検索 http://www.google.co.jp/ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) を使いこなすと、便利です! STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」 http://www.microimages.com/didyouknow/ ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語] http://www.microimages.com/getstart/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」 http://www.microimages.com/refman/ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 STEP5「テクニカルサポート」 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================