Subject: [ts-mag:00152] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 143号】
Date: Fri, 26 Mar 2004 20:26:07 +0900
From: Taichi FURUHASHI
OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/03/26
Keywords: OpenGIS,TNTmips,R-DataBase,SpectoralProfile,SML,ArcGRID
オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン
第143号「 テ ー ブ ル の 関 連 付 け で 隙 間 を 埋 め る !! 」
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株式会社 オープンGIS
1, 2, 3, 5, 10, 15...
飛び飛びに並んだ値を目の前にして、どうしたものかと悩んでしまう時
があります。 すべての値を飛ばさずに 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,
13,14,15... と出力してほしかったのに...
いったい何のことかと言いますと、例えばラスタのヒストグラム機能。
こんなラスタデータを表示しながら、
<グループコントロール> ウィンドウから [操作ツール]>[ラスタ ヒスト
グラム...] と選択するとこのようなヒストグラムが表示されます。
では、この情報をEXCELなどで活用しようとテキストで保存すると、
度数分布の表記が以下のように、セル値が 65,66,67... 214,216,221 と、
カウントがゼロの情報を表示しない癖があります。本当ならば、0,1,2,3,
... 253,254,255 と、すべての情報が表示されるべきですが、見やすくす
るために、TNTmips が親切にも、省略してしまっています。逆にすべての
情報を利用したい場合には若干面倒なことになりますね。
セル値 カウント 面積(m2)
65 1 807
66 2 1615
67 9 7267
:
214 1 807
216 1 807
221 1 807
そこで今週は、このような飛び飛びの隙間の値を埋めていく作業について
ご紹介いたします。
●
作業の目標ですが、「飛び飛びヒストグラム情報に、カウントゼロの行を
差し込んだ情報にすること」とします!
飛び飛びヒストグラムのテーブルはこれ
↓
カウントゼロを差し込んだテーブルのイメージはこのようなテーブル
セル値 カウント 面積(m2)
1 0 0
2 0 0
:
65 1 807
66 2 1615
:
254 0 0
255 0 0
●
具体的な作業内容ですが、大きく3つに分かれます。 まず、ヒストグラ
ムの情報がスペース区切りのテキストファイルで出力されておりますので、
その情報をデータベーステーブルとして TNTmips に再度読み込みます。
次に、隙間を埋めるために使用する、0〜255 の数値だけを持ったテーブ
ルを用意します。 最後に、数字とセル値を TNTmips のデータベース機
能で関連付けを行って、数値の並び替えを行います。
(1)「ヒストグラムをテーブルとして読み込み」
▽まず、ヒストグラムのテキストファイルを開き、余分なヘッダー情報を
消しておきます。必要な情報はこのようなフィールド名と値だけです。
▽次に、メインメニューより [解析処理]>[インポート/エクスポート...]
を選択して、データベースの Text 形式 をダブルクリックします。
▽[ソース...] ボタンを押して、ヒストグラムテキストファイルを選択
しましたら、右端にあります [ファイルから自動決定...] ボタンをクリ
ックしましょう。これで、自動的に読み込み形式を設定してくれます。
▽ただ、このように間違える場合もありますので、形式の内容はよく
確認してください。今回の注意点は、[セパレータ]方式で、セパレータ
は半角のスペースを入力しておきます。あとは、最初のレコードにフィ
ールド名を含める設定をしておきます。できましたら [OK] ボタンを押
してください。
▽最後に、[保存先...] ボタンを押して、新しく RVC ファイルを作成し、
新規データベースオブジェクトとして、ヒストグラムテーブルの保存先
を決めてあげましょう。オブジェクト名やテーブル名などは、お好きな
名前でかまいません。
■[入力(インポート)] ボタンを押しますと、あっさりインポートが終
わります。
(2)「 0 から 255 のテーブルレコードを用意」
次に頭を切り替えまして、今度は単なる 0 〜 255 の値が並んだテーブ
ルを作成します。と、言いましてもいろいろな方法がありますが、今回は
ラスタが持つテーブルをそのまま拝借する方法をご紹介いたします。
▽再びラスタデータの表示作業に戻りまして、<グループコントロ−ル>
ウィンドウの [オプション]>[内部テーブルを表示] メニューを選択し
トグルが押し込まれた状態にします。
▽すると、ラスタ内に用意されています、Internal という内部テーブル
が現れます(出てこない場合は [詳細を表示] マークを下に向けてみてく
ださい)。
▽登場しました [Internal] テーブルボタンを押すと、このようなウィン
ドウが現れます(1レコードしか表示されない場合は、[テーブル]>[テー
ブル一覧表示に切り替え] メニューを選択して下さい)。このように、
0 〜 255 の値がずらっと表示されます。このテーブルをそっくり利用して
しまうわけです。
▽では、メニューより [テーブル]>[別名保存...] を選択して、フォー
マットを [内部] に切り替え [OK] ボタンをクリックします。
■最後に、保存先の指定ですが、ここだけ注意が必要です。保存するデー
タベースオブジェクトは、(1)の作業で作成した、ヒストグラムテーブル
が保存されているデータベースオブジェクトを選択してください。この
中に、今回の Internal テーブルを一緒に保存してしまいます。
(3).「矢印を引っ張って関連付け!」
いよいよ最終段階です。今の状態で、ヒストグラムテーブルとInternal
テーブルの合計2つのテーブルが出来上がりました。最後に、双方の数
値で共通のフィールドを、TNTmips の持つリレーショナルデータベース
機能で関連付けてあげましょう。といっても、それほど難しくありませ
ん。テーブルとテーブルをつなぐ矢印を引いてあげるだけです。
▽メインメニューより、[編集]>[属性データベース...] をクリック
▽作業(1)で作成したデータベースオブジェクトをダブルクリックします。
▽<データベースエディタ> ウィンドウが登場しましたら、早速 [関連付
け(リレート)] ボタンを押し込みます。
▽関連付けは、ヒストグラムテーブルから Internal テーブルに向かって
ドラッグしてあげます。
▽すると、どのフィールド同士を関連付けるかを確認してきますので、
今回は、ヒストグラムのセルの値と、Internal テーブルの Value の値を
選択しましょう。できましたら [OK] ボタンをクリックします。
▽関連付けが終わりますと、あとは、値を引っ張り出すだけ。Internal
テーブルを右クリックしまして、[定義の編集...] を選択します。
▽値を引っ張り出すための新しいフィールドを追加するために、[フィー
ルドの追加] ボタンを押して、フィールドタイプを [数値処理] に切り替
え、[スクリプトの編集...] ボタンを押します。登場します、<クエリ(検
索)エディタ> 内に、引っ張り出すフィールドを テーブル名.フィールド名
という記述方法で記しましょう(引っ張り出すのは、ヒストグラムテーブル
のカウントフィールドですね)。最後に右下の [OK] ボタンをクリック。
ちょっとややこしいですが、この作業はよく使いますので是非慣れてみて
ください。
■設定ウィンドウの [OK] ボタンを押して閉じますと、いよいよ Internal
テーブルをダブルクリックしてみましょう。このように、カウントフィー
ルドが追加され、さらに、0 〜 255 に相当する値が表示されていれば作業
終了です。
最初の飛び飛びヒストグラムのテーブルと比較してみてください!
あとは、CSV 形式で出力したり、dBase 形式で出力したりなど、お好みの
作業へと進んでくださいね。
●
ちょっと待った!
値がないところには、空欄ではなく 0 と表示したいのに!! という方は、
先ほどのクエリエディタ内で、このように記載してもいいかもしれません。
if (Histogram.Count > 0 ){
return(Histogram.Count);
}else{
return(0);
}
こうしますと、空欄ではなくキチンと0が表示されます。
今回は、空間データはまったく扱いませんでしたが、TNTmips はデータ
ベースとして利用するだけでも結構便利です。必要なテーブル情報をう
まくやりとりしながら、情報を繋げてみてください。
今週の新プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" ありそうでなかった、ラスタのスペクトルプロファイル機能!
"
"
"
"
" 空間的な断面を描く機能はあるものの、複数バンドにまたがった、
" ある点の値を抽出するスペクトルプロファイル機能は、ハイパースペ
" クトル機能にしかありませんでした。 しかも正規化された値なので
" 他の用途には使いにくい...
"
" そんな待望のプロファイル機能が、ver7.0 の開発版として登場しま
" した。ちょっと試してみたい!という方は、こちらのサイトから
" ダウンロードしてみてください。
"
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/DV70.htm
"
" 但し、ver7.0 までライセンスを購入されている方のみとなります
"
"""" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """"
New Things 最新情報
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=
= ArcGRIDの「日本語フォルダ内アクセスエラー」修正 【修正パッチ】
=
http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD
=
= テーブル一括削除SMLを公開! 【SMLスクリプト】
=
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm
=
= サブオブジェクト一覧SMLを公開! 【SMLスクリプト】
=
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm
=
=================================================================
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北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。
詳しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
バグ・トラブル情報
???
???
??? ArcGRID 形式のインポートしたいけれど、ファイルが選択できない!
???
???
??? ver6.8/6.9 にて ArcGRID データをインポートする際に、データ
??? ファイルが日本語フォルダ内(例えばデスクトップ上など)に置いて
??? ありますとファイル選択ができないバグが修正されました
???
??? データの置き場所を、日本語が関係しない場所へ移動しましても、
??? 読みこめるようになりますが、最新の修正パッチ(24Mar04以降)を
??? 充てることで、この現象が修正されます。
???
??? もし、ArcGRID インポートで上記の現象が現れましたら、こちらの
??? サイトより修正パッチをダウンロードしていただけますでしょうか。
???
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/
???
??? お手数おかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
???
???
???
???
今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~ 今週は特にありませんでした。
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
メーリングリストに参加されたい方は、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
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多くの方に利用されています。
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・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込)
・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)
普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。
わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
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困ったときの問題解決フローチャート
▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」
STEP1 「ウェブ検索テクニック」
▽オープンGIS検索システム
http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
▽メールマガジン検索システム
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
▽マイクロイメージ検索サイト
http://www.microimages.com/search/
▽Google 検索
http://www.google.co.jp/
とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
- や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
を使いこなすと、便利です!
STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]
▽マイクロイメージ社ウェブサイト「」
STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
http://www.microimages.com/didyouknow/
▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
http://www.microimages.com/refman/
STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
メーリングリストに参加されたい方は、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
ユーザーさまの間での情報交換の場として
多くの方に利用されています。
STEP5「テクニカルサポート」
テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス
############# このメールマガジンの配信について ################
このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。
基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。
1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。
また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。
メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。
転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。
テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:現在計画中です...
「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。
よろしくお願いいたします。
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