Subject: [ts-mag:00151] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 142号】 Date: Fri, 19 Mar 2004 19:00:54 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/03/19 Keywords: OpenGIS,TNTmips,SML,Del,Table,Patch,GeoCatalog,Shipping オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第142号「 テ ー ブ ル 一 括 削 除 の 危 険 S M L 登 場 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS オブジェクト... この整理は非常に悩ましいものです。 普通のファイルであれば、アイコンを一度にたくさん選択してゴミ箱へ 放り込めば済むことが、オブジェクトという単位で、ファイルの中に組 み込まれてしまうと、なかなか簡単にはいきません。 RVCファイル内のオブジェクトを整理整頓しようしても、メンテナンス ツールで、一つオブジェクトを選択して消去、一つオブジェクトを選択 して消去... の繰り返しはなかなか辛いものがありますね。 そんなわけで、今回はSMLスクリプトを使って、大量のオブジェクト を処理するためのテクニックと、具体的に片っ端からベクタオブジェク トの中に埋め込まれているテーブルオブジェクトを消してしまうという 非常に危険なSMLについてご紹介いたしましょう。 万が一、予想外のデータが消えてしまっても、責任取れませんので ご注意ください! ● ・オブジェクトの考え方! まず、先ほどから何度も登場している「オブジェクト」とはなんぞや? という話をしましょう。TNTmips に限らず、世の中には「オブジェクト 指向」という考え方があります。「データ」も「振る舞い」もとにかく、 「もの」である「オブジェクト」として考えていきましょう...という 話です。じゃあ実際に TNTmips ではどのように扱われているかといい ますと、やはり、なんでもかんでもオブジェクトなんです。 GISデータはもちろん、レイヤの集合体であるグループや、計算プ ログラムであるSMLや、ラインの色づけや、属性テーブルや... それ こそ、GISに関わるすべての情報や振る舞いを「オブジェクト」とし て扱います。そしてそれらがてんでバラバラに存在するのではなく、き ちんと秩序立って配置されます。例えば衛星画像の座標情報は、衛星画 像ラスタオブジェクトの下に配置される...といった具合に、オブジェク トの中にもオブジェクトがあり、その中にもまたオブジェクトがあって もよい、つまり階層構造を持っています。また、そのオブジェクトの集 合体を1つのファイルとしてまとめたものがRVCファイルなのです。 話を整理しますと、TNTmips は「何でもかんでもオブジェクトとして格 納される」ということ。そして、それらは階層性を持って管理されてい ること。最後に、全体をとりまとめているものがRVCファイルという ことです。 ● ・マウスを使ったオブジェクトの整理方法 では具体的に、RVCファイル内のオブジェクト管理方法へと話を進め ていきましょう。まず、マウス操作だけで、オブジェクトを見たり、消 したり、コピーしたりするには、メインメニューから [解析処理]>[メ ンテナンス]>[プロジェクトファイル...] 機能を実行します。 あとは、対象のオブジェクトを選択(黒い枠で囲む)して、下に並んでい ます操作ボタンで、名前を変えたり、コピーしたり、場合によっては削 除をしたりします。 ただし、ここで最大の欠点は、すべての操作において、対象となるオブ ジェクトはひとつだけということです。沢山のオブジェクトを一度に消 したりすることは、この機能では行えません。 ● ・重要なのはオブジェクト番号(Object Number) いよいよ、本題に入ってきました。次に考えますのがスクリプトによる オブジェクトの管理方法。SMLという TNTmips 独自のスクリプトを 使うことで、オブジェクトの操作も自動化することが出来ます。しかし、 実はコンピュータと人間では、オブジェクトの選択方法が少しだけ異な ります。人間はオブジェクトを「名前」で管理しますが、コンピュータ は「数字」で管理します。この数字のことを「オブジェクト番号(Object Number)」と呼びます。 実際に、メンテナンス機能で、オブジェクトの番号を確認してみましょう。 左下の [情報を見る(Info)] ボタンを押しますと、そのオブジェクトの 情報がずらっと表示されますが、その中にある、objectinode: が、オブ ジェクト番号です。すべてのオブジェクトは固有の番号が割り振られてい ますので、番号さえ指定すれば、間違えることはありません。 ですので、例えば沢山のオブジェクトを一度に削除したい場合は、ター ゲットのオブジェクト番号をすべて調べ上げて、片っ端から消していく という方法で実現可能です。「名前ではなく番号で消す!」これが重要 です。 ● ・かなり危険なサンプルスクリプト 最後になりましたが、具体例をご紹介いたしましょう。下のSMLは、 選択したベクタオブジェクトの中にあります、ポリゴンデータベース オブジェクトの中の、たくさんのテーブルオブジェクトを無条件で消 していく凶悪なスクリプトです。 ▽ポリゴンテーブル一括削除SML:del_polytable_v10.sml [50KB] http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/object/del_polytable_v10.sml 実行するには、メインメニューより [解析処理]>[SML]>[実行...] で選択して、左端のボタンをクリックします。 こまかなテクニックを知りたい方は、是非、メインメニューから、 [解析処理]>[SML]>[スクリプトの編集...] を選び、中のスクリプト をご覧になってください。なるべくわかりやすくコメントを差し込んで あります。 その中で重要なテクニックだけ2点ご紹介します。 (1)まず、どのようにオブジェクト番号を調べるかといいますと、 GetAllObjectNumbers 関数を使います。この関数は指定したRVCファイ ルの中にあるオブジェクトの番号をすべて調べて配列に出力してくれます。 あとは、その配列から必要なオブジェクト番号を引き出すだけです。 GetAllObjectNumbers(Arg1,Arg2,Arg3,Arg4) Arg1:RVCファイル名 Arg2:たくさんのオブジェクト番号を格納する配列名 Arg3:対象の種類(ラスタとかベクタとか...) Arg4:親オブジェクトの番号 (2)次に、ターゲットの番号がわかりましたら、その番号を指定してオブ ジェクトを削除するのが DeleteObject 関数です。対象のRVCファイル 名とオブジェクト番号だけで、簡単に消してくれます。 DeleteObject(Arg1,Arg2) Arg1:RVCファイル名 Arg2:削除するオブジェクト番号 このようなテクニックを組み合わせることで、沢山のオブジェクトを 一度に消すスクリプトを作ることが出来ます。 ところで、今回のサンプルSMLは、どんな形で保存されていますで しょうか? 答えは... そうです。スクリプトもまた「オブジェクト」なんです。 つまり、オブジェクト番号があり、自分自身を消すことも... いや 恐ろしいのでやめましょう... 今週の過去プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " なにやら修正パッチをあてたら処理がおかしくなった... " " " TNTmips にバグがみつかると、マイクロイメージ社のサイトより修正 " パッチを充てて解消する場合がありますが、修正パッチに問題がある " 事もあります。しかし、元に戻すのは結構面倒。もし、ディスク容量 " に余裕があるときは、インストールした TNTmips の複製を、別名フォ " ルダとして取って置くと便利です。 " " 例えば、C:/Program Files/MicroImages/TNT_69 というフォルダに " インストールされたときは、TNT_69 フォルダをそのまま TNT_69n " というように別名でコピーしておき、トラブルが発生したら置き換え " ます。修正パッチは自動的に C:/Program Files/MicroImages/TNT_69 " のほうへ上書きしていきます。 " " (メルマガ第50号を改良) " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = 最新情報ログページを作成しました! 【TNT最新情報】 = http://www.opengis.co.jp/htm/info/NewThings.htm = = ジオカタログの「一部のデータ読み込まない」修正 【修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = ================================================================= ■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■ 昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を 今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!! 同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、 北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。 詳しい内容はこちらをご覧ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ バグ・トラブル情報 ??? ??? ??? おかしい... あのデータがあったはずなのに検索されない。 ??? ??? ??? フォルダの中に含まれる GIS データを一度に検索してくれるジオ ??? カタログ機能で、特定のデータだけ引っかからない現象が確認され ??? ました。 もし、ver6.8/6.9 にてカタログ作成バグを利用されたい ??? 場合は、こちらのサイトより、最新の修正パッチ(10mar04以降)を ??? ダウンロードし、充てていただけますでしょうか。 ??? ▽ver6.9 の修正パッチ ??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/ ??? ▽ver6.8 の修正パッチ ??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/68patch.htm ??? ??? 詳しい修正パッチの充て方解説はこちらです。 ??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm ??? ??? また、ジオカタログ機能につきましてはメルマガ第26号をご覧ください。 ??? http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_026.htm ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ おまたせしておりましたが、ver6.9 の資料やインストール CD-ROM ~ などの発送が始まりまして、弊社より資料内容についてご紹介しまし ~ た。 ~ ~ お手元に届くものは ~ ~ [1] ver6.9 インストールCD-ROM (Windows, MacOSX, Linux/UNIX) ~ [2] サンプルデータDVD-ROM ~ [3] マイクロイメージメモ「Release of RV6.9 TNT products」 ~ [4] Geting Started Tutorial「Orthorectification ... Polynomial」 ~ [5] TNTmips 6.9 メニューリスト ~ [6] マイクロイメージメモ「Testimonials and other Tidbits(RV6.9)」 ~ ~ 以上6点です。 ~ ~ ~ もし、以下のようなことがありましたらご連絡ください! ~ ~ >>> そもそも ver6.9 のセットが届かない! ~ >>> CD-ROM や DVD-ROM が割れている! ~ >>> MacOSX版や Linux/UNIX版 CD-ROM が欲しいのに入っていない! ~ >>> その他 ~ ~ ~ [注意事項!] ~ 既に ver6.9 ダウンロード版をインストールされている方は、 ~ CD-ROM によるインストール作業は必要ありません。 ~ 逆に古い TNTmips が上書きされてしまいます。 ~ http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/alert.htm ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ 円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!! 全体的に安くなりました! ・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込) ・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込) ・年間テクニカルサポート 94,500円(税込) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ □ 困ったときの問題解決フローチャート □ □ ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 □ ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 □ ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 □ ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 □ ▼STEP5「テクニカルサポート」 □ □ □ □ STEP1 「ウェブ検索テクニック」 □ □ ▽オープンGIS検索システム □ http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi □ ▽メールマガジン検索システム □ http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi □ ▽マイクロイメージ検索サイト □ http://www.microimages.com/search/ □ ▽Google 検索 □ http://www.google.co.jp/ □ □ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に □ - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) □ を使いこなすと、便利です! □ □ □ □ STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 □ □ ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」 □ http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] □ ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」 □ http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] □ ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」 □ http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] □ ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」 □ http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] □ ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」 □ http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] □ ▽マイクロイメージ社ウェブサイト「」 □ □ □ □ STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 □ □ ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」 □ http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] □ ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」 □ http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] □ ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」 □ http://www.microimages.com/didyouknow/ □ ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」 □ http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語] □ http://www.microimages.com/getstart/ [英文] □ ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」 □ http://www.microimages.com/refman/ □ □ □ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 □ メーリングリストに参加されたい方は、 □ info@opengis.co.jp までご連絡ください。 □ 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 □ ユーザーさまの間での情報交換の場として □ 多くの方に利用されています。 □ □ □ STEP5「テクニカルサポート」 □ テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス □ □ ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================