Subject: [ts-mag:00147] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 139号】
    Date: Sun, 29 Feb 2004 23:34:29 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2004/02/27
Keywords: OpenGIS,TNTmips,16bit,Histogram,Link,Customize,RPC,6.9


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第139号「  1 6 b i t の 値 を 色 付 け す る に は ?  」
#################################################################
                       株式会社 オープンGIS




白黒、16色、256色、フルカラー...


色を表現するにも、いったい何色の色を扱うのかを知る必要があります。
逆に、TNTmips はどのくらいの色を扱うことができるのかを知らないと
なかなかその先へ進みませんね。

そこで、今週は「使用できる色の数」に着目して、たくさんの数字をカラ
フルに表現するテクニックをご紹介いたしましょう。


●


まず基本となるのは 8bit です。8bit というと 0〜255 の計256通り。
つまり、TNTmips での色づけの基本は256色となります。 えっ、フルカ
ラーでないの? と思われるかもしれませんが、シングルレイヤだけでの
色づけだけを考えると、ほとんどの場合は256色で考えます。

一番シンプルなのは、例えばこんな色づけです。0〜255 に対応づけを
きちんと定義してあげて、カラーマップとかカラーパレットという情
報として保存しておきます。

数値 → 色
  0  → R:000/G:000/B:000
  1  → R:001/G:001/B:001
  2  → R:002/G:002/B:002
  :
255  → R:255/G:255/B:255

この対応付けは、すんなり理解できますね。
さて、問題なのは 8bit よりも大きな数値に対して色づけを行う場合で
す。よく使うのは 16bit という値。こうなりますと、0〜65535 に対応
する色付けを行う必要が出てきます。しかし、残念ながら TNTmips では
1つのラスタレイヤに対して、65536色もの色を割り当てることができま
せん。そこで、65536色を256色へと色数を減らすのです。 この減らす作
業として利用するのがコントラスト調整。発想としては、いくつかの数値
をまとめて1つの色で表現するか、表現する幅を狭めてしまうのです。

いくつかの数値をまとめて色数を減らすのは、例えばこんな感じ。

    数値 → 色
    0〜99   → R:000/G:000/B:000
  100〜199  → R:001/G:001/B:001
  200〜299  → R:002/G:002/B:002
  :
65500〜65535  → R:255/G:255/B:255

また、必要な値だけを256個だけ取り出すには、このように色を割り当て
ます。

 数値 → 色
60000 → R:000/G:000/B:000
60001 → R:001/G:001/B:001
60002 → R:002/G:002/B:002
 :
60255 → R:255/G:255/B:255

もちろん、この両方を組み合わせてもいいでしょう。どちらにしても、
重要なことは、たくさんの数値を組み合わせたり除外したりして、256色
に限定することです。そのためには、コントラスト調整テクニックを是非
とも覚えてみてください。

早速、具体的にコントラストを調整する方法についてご紹介しましょう。
すでに、16bit のラスタが表示されている条件でご説明いたします。

<グループ コントロール> ウィンドウの 16bit ラスタレイヤからスパ
 ナマークをクリックして [操作ツール]-[コントラスト強調...] を選択。

▽手法や入力範囲を調整(入力範囲は、左側ヒストグラムの破線をつまん
 で動かしても調整できます)

▽設定した内容を保存するために、[ファイル]-[別名保存...]メニューで
 コントラストサブオブジェクトを保存しておきます。

▽設定の保存ができましたら、<ラスタコントラスト強調> ウィンドウを閉
 じましょう。

■これで、好みの色合いに変更できました。


●


ここまでは、いかにして 8bit の色表現を使いこなすかについてご紹介
しました。そこで、フルカラーの表現方法についてもふれてみましょう。
フルカラーとは 1670万色以上の色のことです。正確には 256×256×256
=16777216色。するどい方は、お気づきかと思いますが、この数は、色
の三原色である赤(Red)/緑(Green)/青(Blue)ごとに、8bit つまり 256の
パターンが割り振られたものをフルカラーと呼んでいるのです。TNTmips
では、このフルカラー表現を行うために、それぞれ、赤(Red)/緑(Green)
/青(Blue)に割り振る値を、複数のラスタや、シングルラスタ内に埋め込
んだ情報を使うのです。


▽<グループ コントロール> ウィンドウから [ラスタレイヤの追加]-[RGB
 レイヤをすぐ追加...] ボタンをクリックします。

▽それぞれ 赤(Red)/緑(Green)/青(Blue)に割り当てるラスタを指定します。

▽先ほどと同じように スパナマークから [操作ツール]-[コントラスト強
 調...] を選択。

▽赤(Red)/緑(Green)/青(Blue) のタブを切り替えながら、それぞれの
 コントラスト調整を行います。

▽必要であれば、赤(Red)/緑(Green)/青(Blue) それぞれのコントラスト
 設定を保存します。

▽設定の保存ができましたら、<ラスタコントラスト強調> ウィンドウを閉
 じましょう。

■これで、フルカラー画像も好みの色合いに変更できました。


●


いかがでしょうか。ちょっとややこしい話で、色の話なのに、あまり画像
がないので更にわかりにくいですが、重要なことは「基本の色は256色し
かない」ということです。
 フルカラー表現を行うにも、結局は 256 通りの色を組み合わせること
で、成し得ています。つまり、8bit の値さえ使いこなせれば、その応用
性はどんどんと広がっていきます。

発想を広げれば、まだまだ高度なテクニックはたくさんあります。例えば、
まったく同じ 16bit ラスタを複製して3つにし、RGB のカラー合成を行
うと、フルカラーでの 16bit 表現ができますね。また例えば... おっと、
話が複雑になってしまいますので、この話題は、また別の機会にご紹介い
たしましょう...


基本は256色なんです。






今週の新プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" 今まで表示していたボタンが消えてしまった...
"
" TNTmips のバージョンが変わることで、各ウィンドウに表示されてい
" るボタンの組み合わせが変化する場合があります。そんなときは、カ
" スタマイズの機能を使って、自分の好みに設定を変えてみてください。
"
" 例えば、グループ表示ウィンドウ(Group View)の場合、
"
" ▽<グループ表示(Group View)> ウィンドウのメニューから [オプショ
"  ン]-[カスタマイズ]-[ウィンドウ...]メニューを選択します。
"
" ▽登場する <カスタマイズ> ウィンドウ内で、表示したいボタンには
"  チェックをいれ、表示したくないボタンにはチェックを外してくださ
"  い。
"
" ■最後に [OK] ボタンを押すと、設定完了です。
"
" 次に、<グループ表示(Group View)> ウィンドウを開くと、設定したと
" おりのボタンの組み合わせに変更されます。
"
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= RPC 変換時に標高データを聞いてこない現象を修正 【修正パッチ】
= http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD
=
=================================================================




■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■

昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を
今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!!

同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、
北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。

詳しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





バグ・トラブル情報
???
???
??? おかしい... RPC 変換で DEM を聞いてこない...
???
???
??? TNTmips の ver6.9 から搭載されました、IKONOS や QuickBird の
??? オルソ補正機能。この処理を行うときには、衛星画像の他、RPCファ
??? イルや、ジオイド高、それに標高データ(DEM)を必要とします。
??? しかし、ver6.9 用の 18Feb04 付け修正パッチを充てますと、何故
??? か、標高データ(DEM)を聞いてこない現象が報告されました。
???
??? もし、RPC 変換を行う際に、DEM を聞いてこないという現象が起こり
??? ましたら、大変お手数ですが 25Feb04付け以降の修正パッチをダウン
??? ロードし、充てていただけますでしょうか。
???
??? ▽修正パッチのダウンロード先
??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/???
???
??? お手数おかけいたしますがよろしくお願いいたします。
???
???
???





今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~
~ 弊社より、ver6.9 の出荷状況についてご報告させていただきました。
~
~
~ Ver.6.9の出荷状況ですが、米国での出荷が遅れていまして、ご注文
~ された方々にはご迷惑、ご心配をおかけしております。
~
~ マイクロイメージ社からの連絡によりますと、今週初めから出荷開始
~ とのことでしたので、後1-2週間ほどでご注文された方のお手元に届
~ くかと存じます。状況について変更がありましたら再度ご案内申し上
~ げます。
~
~ なおTNT製品 Ver.6.9のソフトウエアは、インターネット経由で下記
~ のサイトからダウンロード可能です。
~ http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v69release.htm
~ 「Full」をお使いください。
~
~ Ver.6.9のインストールガイドは弊社ホームページにありますので、
~ ご参照ください。
~ http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm
~
~
~ 以上、ご連絡が十分でなく申し訳ありませんでした。
~ 今後とも何卒よろしくお願い申し上げる次第です。
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。






■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■

円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!!
全体的に安くなりました!

・TNTmips シングルライセンス 780,000円(税別・送料別)
・年間バージョンアップ(2回分) 130,000円(税別)
・年間テクニカルサポート 90,000円(税別)


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■






############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。



また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。



テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:現在計画中です...



「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。

よろしくお願いいたします。




============ おことわり =============

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

================================