Subject: [ts-mag:00142] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 134号】 Date: Fri, 23 Jan 2004 19:14:58 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2004/1/23 Keywords: OpenGIS,TNTmips,CartoScripts,lite2text,SML,FunctionList オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第134号「 属 性 に 合 わ せ て マ ー ク を 大 き く ! ! 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS クイズです。 地図作成者のことを英語でなんと言うでしょうか? 正解は Cartographer (カートグラファー)。 とすると、『カートグラフィックス(Cartographic)』はどんな意味でしょうか? これは地図表現の総称を指す言葉です。 さてさて、最後に『カートスクリプト(CartoScripts)』は何でしょうか? ここまできますと、ちょっとハテナマークが増えてきますね。ただ、 なんとなく地図表現をするためのスクリプトらしいということが想像 できます。 今週はこの、よくわからない『カートスクリプト』について 簡単にご紹介いたしましょう。 ● 例えば、このようなデータがあったとします。 ▽ポイントデータに属性として 10 から 50 の数値がついています。 ▽参考までに属性テーブルの中身はこんな感じ。 これだけでは、あまり面白味がありません。 そんなときに登場するのがカートスクリプト。もう少しこの数値を楽しく 表現してみましょう。 大きな作業内容は次の3つです。 作業(1): シンボルマークを作成 (お絵かき) 作業(2): Display 機能でマークとして表示 (表示) 作業(3): スクリプトを書き換えて属性を反映 (スクリプト修正) 目標は、シンボルマークの大きさを、属性の値に合わせて自動的に変更 する表現を、カートスクリプトで作ってみます。スクリプトというと難 しくて... とどうも敬遠されがちですが、すべてを1から作る必要はあ りません。横着するところはどんどんラクをしてください。今週は特に いかにラクをしてスクリプトを利用するか... に注目していきます。 ですので、スクリプトをいじるのはたった1行だけ。これなら簡単そう ですね。 ● 作業(1)『シンボルマークの作成』 ▽メインメニューより [編集]-[スタイル...] を選択します。 ▽[ファイル]-[新規作成]メニューを実行 ▽左側の[ポイント]のボタンが押し込まれていることを確認 ▽右側の[新規スタイル]ボタンをクリック。名前は好きな名前に変えて かまいません。 ▽下に移り、ポイントの種類:欄を [ポイントシンボル] に変更 ▽右側の新規シンボルボタンをクリック ▽<シンボルエディタ>が立ち上がります。 ▽ここで、作りたいマークを作成します(詳細はここでは省きます)。 詳しくは TNT入門「スタイルの作成と使用」をご参考ください。 http://www.opengis.co.jp/getstartj/styles.pdf ▽マークができるとこのような状態です。 ▽次に、このマークを保存します。[パターン]-[別名保存...]で名前を 入力して、[OK]ボタンをクリック。 ▽再度 <シンボルエディタ> に戻りまして、今度は[パターン]-[クエリ (*.QRY)として保存...]を選択します。 ▽新規ファイルとして保存先を指定して、またまた <シンボルエディタ> に戻りますと、あとは[パターン]-[閉じる] で <スタイルエディタ> ウィンドウに戻ります(この段階で、作成したマークがスクリプトと して保存されました)。 ▽今度は、作成しましたマークが選択肢の一つとして登場するはずです。 ■最後に [ファイル]-[別名保存...] メニューでスタイルオブジェクトを 保存します。保存できましたら <スタイルエディタ> ウィンドウを終了 しましょう。 ● 作業(2): 『Display 機能でマークとして表示』 ▽今度は、いつものようにメインメニューより [表示]-[空間データ...] を実行します。 ▽今回は2次元モードである [2次元グループの新規作成]ボタンを使用 します。 ▽[ベクタレイヤの追加]ボタンを使って、対象のポイントデータを開きま しょう。このあたりの作業は端折りますね。 ▽ポイントデータが表示されましたら、<グループコントロール> ウィン ドウのメニューより [レイヤ]-[コントロ−ル...] を選択します。 ▽<ベクタレイヤ コントロール> ウィンドウの [ポイント] タブへ移動 します。 ▽さあ、いよいよカートスクリプトとしての設定です。まず、スタイル: 欄を [スクリプトを使用] に切り替えます。 ▽右隣の [指定...] ボタンをクリック ▽<クエリ(検索)エディタ> が立ち上がります。 ▽[ファイル]-[開く]-[*.QRYファイル...]を選択 ▽作業(1)で保存しました、QRYファイルを選択し開きます。 ▽スクリプトがずらっと現れますが、あわてずにそのまま右下の小さい [OK] ボタンをクリックします。 ■あとは、<ベクタレイヤ コントロール> ウィンドウの [OK] ボタンも クリックして閉じればこのとおり、先ほど作成したマークがプロット されます。表示されているマークはスクリプトだけで表現したマーク なんです。 ● 作業(3): 『スクリプトを書き換えて属性を反映』 ▽さあ、いよいよ今回の山場です。今度は先ほどのスクリプトをいじって みましょう。再度 <グループコントロール> ウィンドウのメニューより [レイヤ]-[コントロ−ル...] を選択します。 ▽<ベクタレイヤ コントロール> ウィンドウの [ポイント] タブへ移動 します。 ▽スタイル: 欄の [指定...] ボタンをクリックします。ここまでは先ほど と一緒ですね。 ▽<クエリ(検索)エディタ> が立ち上がりましたら、その中から、 SymbolScale = 0.01 という行を探し出します。0.01 という値が別の値でもかまいません。 この部分が、マークの大きさを定義している値になります。つまり、 この値を大きくすれば、マークは大きく描かれますし、小さくすれば マークも小さく描画されます。 ▽この行を次のように書き加えてみましょう。 SymbolScale = 0.01 * 属性テーブル.サイズ 右側の "属性テーブル.サイズ" というところは、テーブル名.フィール ド名を具体的に示したものですので、ユーザさまによって表記が変わっ てきます。今回はサンプルデータに従って "属性テーブル.サイズ" と 表記しました。 ▽あとは右下の [OK] ボタンをクリックして <クエリ(検索)エディタ> ウィンドウを閉じましょう。 ■最後に、<ベクタレイヤ コントロール> ウィンドウの [OK] ボタンを クリックして閉じると完了です。属性の値に応じてこのようにマーク の大きさが変わりますね。 カートスクリプトを使えば、属性ごとにサイズの異なるマークをそれぞれ 作るといった手間なく、1つのマークだけで表現可能になります。 いかがですか、カートグラファーのお供に「カートスクリプト」。 使いこなせれば、かなり便利です!! 今週の過去プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " TNTlite だと RVC 以外の形式で保存できなくて... " " 無料GISである TNTlite として利用する場合、どうしてもシェープ " ファイルやGeoTIFF形式といった他形式での保存はできません。が、 " ちょっと工夫をすればこんなことは可能です。 " " ●ASCII ラスタとして出力!! " [Display]-[Spatila Data] [New 2D Group]機能にて、ラスタを表示 " しながら <Group View>ウィンドウの [Examine Raster]ボタンを押し " ます。これで <Raster Inspection>ウィンドウが現れます。あとはメ " ニューより [Raster]-[Save As Text...] を選択して出力テキストフ " ァイル名を指定するだけ。ウィンドウ内に表示されているデータだけ " ですが、ASCII テキスト形式で出力されます。 " " ●ベクタのラインを CSV 形式で出力!! " このあたりは、SML を使いこなせば簡単です。例えば、こんな SML " があります。実行してターゲットの属性テーブル.フィールドを選択 " しますと、すべてのラインのX,Y,Z座標と属性のセットを " " ライン番号, X座標, Y座標, Z座標, 属性 " ライン番号, X座標, Y座標, Z座標, 属性 " ライン番号, X座標, Y座標, Z座標, 属性 " " という形式で、テキストファイル出力します。 " http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/vector/line2csv_v12.sml " " まだまだ、いろいろな方法はありますよ。 " (プチテクニック第46号を改良) " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = ラインベクタのCSV変換SMLを公開【SML スクリプト】 = http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm = = SML中のポップアップ表現で「日本語文字化け」修正【修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = = SML による GUI 設計解説を追加!【SMLスクリプト言語】 = http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm = = SML 関数リストを ver6.9 用に更新!【SMLスクリプト言語】 = http://www.opengis.co.jp/sml/v69_Func_List.htm = = SML 関数解説を ver6.9 用に更新!【SMLスクリプト言語】 = http://www.opengis.co.jp/sml/v69_Func_Ref.htm = = クラスリストを ver6.9 用に更新!【SMLスクリプト言語】 = http://www.opengis.co.jp/sml/v69_Class_Ref.htm = = カートスクリプト用 SML 関数リストを更新!【SMLスクリプト言語】 = http://www.opengis.co.jp/sml/v69_cFunc_Ref.htm = ================================================================= ■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■ 昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を 今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!! 同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、 北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。 詳しい内容はこちらをご覧ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ バグ・トラブル情報 ??? ??? ver6.9 のバグが続々修正されております。 ??? ??? SML中のポップアップ表現で、全角スペースなどの、一部の日本語が ??? 文字化けする現象がありましたが、最新版で修正されました。 ??? ??? 一般的な文字は文字化けしませんが、なにやら間に十字架マークの ??? ような変な文字が見える... という場合は、大変お手数ですが ??? 最新(21Jan04)の ver6.9 をご利用下さい。 ??? ??? ver6.9 のダウンロードはこちらからできます。 ??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v69release.htm ??? ??? ??? また ver6.9 でお気づきの点などありましたら ??? お気軽にご連絡ください。よろしくお願いいたします。 ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ ~ 今週も...ありません というのが寂しいと、ユーザさまから話題提供 ~ いただきました。 ~ ~ 弊社の WEB サイトに、スクリプト言語(SML)用の関数リスト一覧が公 ~ 開されておりますが、機能グループ別に関数名がアルファベット順に ~ 並んでいるだけで使いづらいとのご指摘でした。 ~ ~ ▼最新関数リストはこちら ~ http://www.opengis.co.jp/sml/v69_Func_List.htm ~ この、機能グループ別ABC順リストの他に、 ~ ~ ~ 要望1: ~ 「機能によるグルーピングではない,全関数ABC順リストが欲しい!!」 ~ ~ これは、SML スクリプトエディタ([Process]-[SML]-[Edit Script...]) ~ のメニューより [Insert]-[Function...] をつかうことで、全関数の ~ ABC 順リストが現れますので代用はできますが、別のテキストエディタ ~ を使われている場合には、ちょっと不便ですね。 ~ ~ ~ 要望2: ~ 「日本語→英語の逆引きが可能な,あいうえお順リストが欲しい!!」 ~ ~ あいうえお順リストが使いやすいかどうかは判断に迷ってしまいますが ~ (翻訳する訳者の能力に左右されます...)少なくとも「こんな処理がし ~ たい!!」という機能面からの関数逆引きは今後必要になってくるかと ~ 思います。そのためには、できる限りの情報の蓄積を... とくに皆様 ~ のサンプルスクリプトをお待ちしております! ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ 円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!! 全体的に安くなりました! ・TNTmips シングルライセンス 780,000円(税別・送料別) ・年間バージョンアップ(2回分) 130,000円(税別) ・年間テクニカルサポート 90,000円(税別) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================