Subject: [ts-mag:00090] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 83号】 Date: Thu, 23 Jan 2003 21:04:11 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2003/1/24 Keywords: OpenGIS,TNTmips,Raster2Vector,Alt-Drag,ODBC,avi,MapInfo オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第83号「 ラ ス タ で 考 え る 人 、 ベ ク タ で 考 え る 人 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS GIS を使っている方と話をしていると、よく「この人はラスタ・タイプ? それともベクタ・タイプかな。」と考えることがあります。 新手の性格判断... いえいえそうではなく、ある処理を行う際に、ラスタデータとして扱う場 合とベクタで扱う場合で、それほど作業量が変わらないとします。このと き、人によってどちらで処理をするのか、偏りがはっきりでてくることが あるのです。時には、作業量は圧倒的にベクタで処理したほうが効率が良 いという場合でも、無理矢理ラスタ処理に持ち込んで結果を出す、なんて こともあります(普段使い慣れているデータ処理の方が、多少効率が悪く ても作業の流れが見えやすいので、これもまた賢明の判断なのです)。 例えば、国土地理院さんの「数値地図50m 標高」を手にしたとしましょう。 このデータを頭に浮かべると、人によってはラスタデータを想像する人も いますし、高さ情報を持ったポイントデータとして想像する人もいます。 どちらが優れているという訳ではありません。それぞれ利点もあり欠点も あります。逆に言うと、相互のデータ形式を自在に操ることができたなら ば、ラスタやベクタといった形式に偏ることのない、ラスタ・ベクタ両刀 使いになれるわけです。 ● さて、相変わらず前置きが長いですが、ラスタ処理・ベクタ処理の両方を 得意とする TNTmips には、これらデータ形式を相互に変換する機能が備 わっております。 厳密に言うと、ラスタ、ベクタ、CAD、TIN、そしてリージョンという5 種類のデータをそれぞれ相互に変換できます。 【TNTmips で可能なデータ変換機能】 コンバート(Process/Convert)機能を使うと ・ラスタ → ベクタ(ライン中心抽出) ・ラスタ → ベクタ(境界線抽出) ・ベクタ → ラスタ ・ベクタ → CAD ・CAD → ベクタ ・TIN → ベクタ ・2D ベクタ → 3D ベクタ(ラスタから高さを転写) サーフェスモデリング(Process/Surface Modeling)機能を使うと ・ラスタ ←→ ベクタ(等値線相互変換) ・TIN ←→ ベクタ(等値線相互変換) ・ラスタ ←→ TIN ・ベクタ → ラスタ(空間内挿変換) また、メルマガ第69号(2002/10/11)でご紹介したテクニックを使えば ・ベクタ → リージョン ・リージョン → ベクタ ・ラスタ → リージョン 相互変換が可能です。 はたまた、メルマガ第71号(2002/10/25)でご紹介した SML を使えば ・等値線ラインベクタ → 段彩ポリゴンベクタ もできます。 ● しかし、まだまだ変換機能として十分ではありません。 例えば「 ラスタ → ベクタ(ポイント変換) 」。 一度、ラスタ形式でインポートした標高データを、ポイントデータとして 利用したい場合、デフォルトの機能だけでは困ってしまいます。 ならば、機能がなければ作ってしまえ!! というわけで、早速変換 SML を 作りました。 ラスタ → ポイントベクタ変換 SML のダウンロード先はこちらです。 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/raster/raster2points_v10.sml 具体的な操作方法は次のとおりです。 といっても、読み取るラスタと出力するベクタを指定するだけですので、 非常に簡単です。 ▼まずメインメニューから Process/SML/Run... を選択します。 ▼ダウンロードした raster2points_v10.sml を選んで OK ボタンを押します。 ▼4つのボタンが現れますが、一番左端の歯車ボタンをクリックしましょう。 ▼飾り気のないタイトルウィンドウが現れますが、そのまま OK をクリック。 ▼まずは変換するラスタ・オブジェクトを選択しましょう。 ▼次に変換されたベクタ・オブジェクトの保存先を指定します。 ■必要な情報が揃いますと、自動的に処理が始まります。変換が終了すると このようなメッセージがでますので、OK ボタンを押して完了です。 早速、変換されたポイントデータと、変換前のラスタデータを重ねて表示 してみましょう。いかがですか、ちゃんとジオリファレンスを持っている ので、きっちりピクセルの真ん中にポイントがプロットされていますね。 ラスタの値は、高さ(Z値)として与えられますので、DEM ラスタであれば、 3次元のポイントデータに、衛星画像であれば、DN 値を高さとして表現 するポイントデータになります。 ● まだまだ、こんなデータ変換はできないのか!! など、ご要望があるかと 思いますが、遠慮なくどんどんご相談ください。 皆さんのご期待に添えるよう、できる限り答えていきたいと考えており ます。 どうぞデータ形式に囚われず、自由自在に TNTmips を使い倒してください。 あなたは、ラスタ・タイプ? ベクタ・タイプ? いやいやラスタ・ベクタ両刀タイプですね。 今週の過去プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " ちょっとしたことで、ウィンドウが画面の外へ... " しかも、タイトルバーが外に出てしまって、移動できない状態。 " " " X-Window デスクトップモードで、ウィンドウ操作を行っていると、 " ついつい、予想もしない動きに惑わされてしまいますね。 " " そんなときは、Alt キーを押しながらドラッグすると、外にはみ出し " たウィンドウを簡単に移動できます。タイトルバーをドラッグするよ " りも、断然便利ですね。 " " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = ODBC で「5テーブル以上選択できないバグ」修正【TNT 修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = = Vector to Raster 変換の「セルサイズバグ」修正【TNT 修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = = aviムービー作成時の「日本語フォルダエラー」修正【TNT 修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = = ラベルのみ MapInfoTABデータの「読込エラー」修正【TNT 修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = ================================================================= バグ・トラブル情報 ??? ??? ??? 今週の話題でもありました、データ形式の変換機能ですが、その中 ??? の Process/Convert/Vector to Raster... 機能で、小さなバグを ??? 見つけました。 ??? ??? 変換されたラスタを Support/Maintenance/Project Files... の ??? Edit 機能にて確認すると、セルのサイズが何故か違っていること ??? があります。 ??? このままにしておくと、たまに表示の際などでエラーメッセージ ??? が現れることがあります。そんなときは右横にあります Set From ??? Georeference... ボタンを押すことで、セルサイズの再計算を行い ??? 正しい値へと置き換わります。 ??? ??? ??? 但し、このような作業を毎回行うことは非常に面倒ですので、変換 ??? した際に自動計算するよう修正されました。 ??? ??? ??? 修正を行う場合は、以下の2つのパッチを充ててください。 ??? ??? convobj.zip ??? needed.zip ??? ??? 詳しいパッチの充て方につきましては、こちらのサイトをご覧ください。 ??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm ??? ??? よろしくお願いいたします。 ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ ユーザーさまより、「パターン展開法を TNTmips で使用されている ~ 方はいませんか?」という情報提供依頼がありました。 ~ ~ パターン展開法とは、奈良女子大学が開発した各画素のスペクトルパ ~ ターンを、土壌/植生/水、3つの基本パターンの線形の足し合わせで ~ 再現するもので、観測日や場所が異なる複数のデータを同一情報空間 ~ で解析できるのが特徴です。 ~ ~ 「TNTmips でパターン展開法を使っています!!」という方がおりまし ~ たら、ご一報いただければ幸いです。 ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ ・TNTmips シングルライセンス 840,000円(税別・送料別) ・年間バージョンアップ(2回分) 140,000円(税別) ・年間テクニカルサポート 90,000円(税別) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmipsに関するどんな質問にも対応します。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:電話・電子メールも、もちろん最優先で対応いたします。 >サービスその6:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその7:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその8:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================