Subject: [ts-mag:00089] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 82号】 Date: Fri, 17 Jan 2003 14:39:16 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2003/1/17 Keywords: OpenGIS,TNTmips,Hyperspectral,WaveLength,Desktop,Classify オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第82号「 波 長 情 報 が な く っ た っ て . . . 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS 人間の目は、赤、緑、青という可視光の波長域だけを見ることができる センサーです。しかし、人工衛星に搭載されているセンサーは、もっと 幅広い波長領域を網羅することで、人間の目では捉えられない、様々な 情報を取得できます。 といいましても、今まではそのターゲットとなる波長領域を、飛び飛 びで効率よく観測するよう設計されておりました。 例えば、ランドサット5 の TM センサは合計7バンド。最近では Terra の ASTER センサが合計14バンドと、年々観測バンド数は増えているもの の、細かな波長ごとに観測するのではなく、対象を絞って、少ないバンド で最大の成果をという発想のセンサが主流になっております。 しかし、一方で、幅広い波長領域を100バンド以上で細かく観測する、 ハイパースペクトルセンサが発達してきました。 現在、航空機搭載センサとしては AVIRIS(JPL)や CASI(ITRES)などが、 また、人工衛星搭載センサとしては過去にルイス衛星や OrbView4 衛星 の失敗など不運続きではありましたが、現在 Hyperion (EO-1)[220バン ド/空間分解能30m] などが運用されております。今後はハイパースペク トル画像の解析もどんどんと進化していくのではないでしょうか。 ● さて、いよいよ本題ですが、TNTmips にもハイパースペクトル解析機能 があります(Process/Raster/Hyperspectral...)。 しかし、インポートしたハイパースペクトルデータの観測波長情報が 読み込まれていなかったり、ランドサットや ASTER データを、ハイパー スペクトルデータとして無理やり当てはめる場合などは、一つ一つバン ドを選択して、その中心波長と観測波長幅の値を手入力する必要があり ます。ましてや、数バンドの入力では許せますが、これを 100バンドや 200バンド手作業で行うとなると、正直かなりしんどいです。 そこで、作りました。 観測波長情報の自動入力 SML プログラムを!! ● まずは、add_wavelength_v10.sml という SML プログラムをダウンロード してください。 SML のダウンロード先はこちらです。 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/raster/add_wavelength_v10.sml 次に、MS-EXCEL などで、入力する波長情報を用意しておきます。 バンド番号, 中心波長, 観測波長幅 の順にカンマ区切りの CSV ファイル として保存してください。拡張子が .csv になっていればファイル名は何 でもかまいません(順番は通常バンド順となります。細かい順番についての 情報は SML を実行すると表示されます)。 適当に作成したサンプル波長情報リストファイルの中身 (数値はかなりいいかげんな値です) ● 波長情報リストファイルは作成できましたか? それでは、早速 SML を実行しましょう。 ▼メインメニューから Process/SML/Run... を選択 ▼Select Files ウィンドウが現れますので add_wavelength_v10.sml ファ イルを実行します。 ▼SML を実行するとこのような4つのボタンが現れますので、一番右端の 歯車ボタンを押してください。ちなみに、本のボタンを押すと簡単な説明 が表示されます。 ▼まず最初は、あらかじめ作成した CSV ファイルを選択します。 ▼リストファイルに記載した波長の単位が nm か μm かを選択してください。 ▼波長情報を追加するラスタが含まれる RVC ファイルを選択します。 ▼RVC ファイルを選択すると、そのファイル内にあるラスタを調べて、 対象ラスタの一覧を表示します。ここでは自分の作成したリストファ イルの順番とラスタの順番が正しいかを確認してください。 ▼波長情報は、各ラスタの Description 欄に書き込まれます。確認のた めに、この処理で追加された波長情報と対応するラスタオブジェクト名を 一覧表示します。波長情報とラスタの対応は間違っていないですか? ■これでひとまず SML プログラムは終了です。 ただ、これだけでは、単に各ラスタの Description に波長情報を書き込 んだだけで、まだ TNTmips 側が認識していません。そこで次に TNTmips に対して波長情報を認識させる作業を行います。 ● さあ、今度は Hypespecral Analysis ウィンドウ側で、TNTmips へ波長を 認識させます。 ▼メインメニューから Process/Raster/Hyperspectral... を選択して、 ハイパースペクトル機能を起動します。 ▼Hyperspectral Analysis ウィンドウメニューより File/Open Hyperspecral Image.../RVC Image List... を選びます。 ▼先ほどの SML で波長情報を書き加えたラスタすべてをオープンします。 ▼Hyperspectral Analysis ウィンドウの Image タブへ移動して、真ん中 辺りにある Auto Define ボタンを押しましょう。このボタンを押すことで、 Description にある波長情報が TNTmips 内部に認識されます。 ▼センサの波長情報を更新してよいか確認してきますが Yes と答えましょう。 ■これで、TNTmips 側できちんと波長情報が認識されました。 ● 一度、波長情報を入力してしまえば、スペクトルプロットもこのとうり。 単なるバンドの番号を波長として入力すれば、横軸をバンドとして図化 することも可能です。 この SML さえあれば、 もう100バンドでも500バンドでも怖くありませんね。 今週の新プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " TNTmips ver6.7 を使っているうちに、最初に現れてくるはずの " Windows Desktop モードと X-Desktop モードの切り替えウィンドウ " が出てこなくなる場合があります。 " " いちいち、インジケータのアイコンから設定を切り替えるのも面倒 " という場合は、一度古いバージョンである ver6.6 を立ち上げて " 終了すると、次に ver6.7 を立ち上げたときに、切り替えウィンド " ウが復活します。 " " かなり、無理矢理なテクニックですが、どうしてもという場合には " お試しください。 " " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = ハイパーキューブへの「変換エラー」修正【TNT 修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = = 画像分類後の「ウィンドウが閉じるエラー」修正【TNT 修正パッチ】 = http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD = ================================================================= バグ・トラブル情報 ??? ??? ??? あれれ、いつもなら結果が表示されるはずなのに.... ??? ??? TNTmips ver6.7 on MacOSX にて、画像分類(Process/Raster/ ??? Interpret/Auto-Classify...)を行うと、分類処理が終わると同時に、 ??? ウィンドウもすべて閉じてしまうという現象が見つかりました。 ??? ??? もし、上記の現象が現れましたら、 ??? ??? マイクロイメージのサイトより、次の2つのパッチをダウンロード ??? して、充ててください。 ??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/ ??? ??? featmap.tar.gz ??? needed.tar.gz ??? ??? ??? 詳しい、パッチの充て方につきましては、 ??? こちらのサイトをご覧ください。 ??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm ??? ??? ??? お手数おかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 ??? ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 今週はとくにありませんでした。 ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ ・TNTmips シングルライセンス 840,000円(税別・送料別) ・年間バージョンアップ(2回分) 140,000円(税別) ・年間テクニカルサポート 90,000円(税別) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmipsに関するどんな質問にも対応します。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:電話・電子メールも、もちろん最優先で対応いたします。 >サービスその6:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその7:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその8:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================