Subject: [ts-mag:00028] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 27号】
    Date: Fri, 14 Dec 2001 10:00:29 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2001/12/14
Keywords: OpenGIS,TNTmips,PinMap,Locator,Datum,Query/Syntax


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第27号「 円 グ ラ フ も 、 棒 グ ラ フ も . . . 」
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                       株式会社 オープンGIS




GIS を使用していていつも思うのは、まだまだ職人さんが手書きで作成
した地図と比較して、その見やすさ、情報の集約度など、かなわない部
分が多いということです。

たしかに、きめ細かな配慮などは、手作業による微妙な調整によってな
されるものであり、GIS による地図表現の不得意な部分なのかもしれま
せん。

しかし、地図表現でも GIS が得意な分野ももちろんあります。

そのひとつは、数値さえしっかり決まっていれば、きちんとしたグラフ
を描けるということでしょう。今週は、そんなグラフを地図上に描くと
いう話題についてご紹介いたします。



例えば、ある場所でのアンケート結果を示す円グラフや、各地の気温年変
化を示す棒グラフを TNTmips 上に表示したいときがありますね。

そんなときに便利な機能としてピンマップ(PinMap)機能というものが
TNTmips にはあります。

ではピンマップ機能を使うには、どんなデータを用意すれば良いのか?


最低限必要なものとしては、X座標、Y座標、そしてグラフとして描くた
めの数値(集計結果や気温など)を持つデータベーステーブルがひとつあれ
ばOK。MS-EXCEL で作ったデータを、データベースとして TNTmips へイ
ンポートしておくのが簡単ですね。


今回は、みなさんのお手元にある TNTmips インストール CD-ROM の中に
含まれております、たくさんのサンプルデータのうち、
DATA/LITEDATA/PINMAP/gspinmap.rvc の中の geochem_cb というテーブル
を使用してみました。

テーブルの中身はこちら





テーブルを見ていただくとわかると思いますがどうやら水質調査のデータ
なのでしょうか、測定ポイントの座標値と Cu, Pb, Zn といった具合に各
金属ごとの測定値がひとつのテーブルになっております。

では、早速このテーブルをピンマップ機能で円グラフ、そして棒グラフと
して表現してみましょう。


まずはどこからピンマップ表示を行うかですが、

いつものディスプレイ機能(Display/Spatial Data/New 2D Group)より、
コントロールウィンドウ側で、Add Database Table Pinmap ... ボタンを
クリックします。

参考までに Add Database Table Pinmap ... ボタンはこんなボタンです。





ボタンをクリックすると、使用するデータベーステーブルを選択するウィン
ドウが現れ、ついで、Pinmap Layer Controls ウィンドウがでてきます。
このウィンドウにて、それぞれX座標、Y座標にあたるフィールドを指定、
また投影法を指定します。

あとは、Symbol と Label... を By Script に変更すれば準備はほぼ完了。



最後にグラフを描くための簡単なスクリプト(プログラム)を少し記述する
と完成です。スクリプトを書くのが少し面倒ですが、逆にこのような記述
方法ができることによって、その表現の幅がひろがりますので、じっくり
あせらず、スペルミスのないよう入力してみてください。

一度慣れてしまいますと、逆に楽しくなるかもしれません。



例えば、円グラフの場合はこんなスクリプトになります。

Symbol$ = PieChart$("black",
Geochemistry.Cu,"#FDC689",
Geochemistry.Pb,
"white",Geochemistry.Zn,"#A3D39C")
DrawSymbol = 1
XScale = 7
YScale = 7
MapScale = 125000

print ("  ")
print (" Pb:",Geochemistry.Pb)
print (" Zn:",Geochemistry.Zn)
print (" Cu:",Geochemistry.Cu)

記述画面はこんな感じです。




結果はこちら(背景に衛星画像や河川のデータも重ねてます)






例えば、棒グラフの場合はこんなスクリプトです。

SymbolOffsetX = 4
SymbolOffsetY = -7

Symbol$ =

BarGraph$(
 750, "black",
 Geochemistry.Cu, "#FDC689",
 Geochemistry.Pb, "white",
 Geochemistry.Zn, "#A3D39C"

) +
Line$(-100,0,1100,0,"black")
DrawSymbol = 1
XScale = 5
YScale = 7.5
MapScale = 125000

記述画面はこんな感じです。




結果はこちら(背景に衛星画像や河川のデータも重ねてます)






最後に円グラフと棒グラフを2つあわせてみましょう。



いかがですか?

いろいろなことを試してみたくなる、そんな機能ではないでしょうか。




参考ページはこちらです。

PinMap を使ったラベルの表示
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/pinmap.htm

PinMap を用いた数値地図25000 地名/公共施設インポート解説
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/map25k_gnpf.htm





今週のプチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" Adobe 社の Illustrator みたいに、
" 全体を見渡せる ナビゲータ があるといいな。
"
" そんなあなたにピッタリの機能があります。
"
" View ウィンドウのメニューより、
" View/Locator ... を選択しますと
" まさに ナビゲータ とそっくり。
"
" これで、どんなに拡大しても現在地を見失いませんね。
"
"
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""




New Things 最新情報
=================================================================
=
= 今週は新しいページがありませんでしたので、
= 来週は2つ以上、後紹介できるはずです。
=
= 楽しみしていただいた方、申し訳ありません。
=
=================================================================




バグ・トラブル情報
???
???
??? TNTmips ver6.5 にてピンマップ機能を使用すると、
??? うまく実行されない場合があります。
???
??? Pinmap Layer Controls ウィンドウの Script タブにて
??? Query/Syntax を実行してエラーチェックを行っても
??? エラーが発生しないのに、下の OK ボタンを押して描画させると
??? なぜかエラーが発生する場合はバグの可能性がありますので、
??? 最新の修正パッチ( TNTDISP と NEEDED )をあててください。
???
???
??? 修正パッチのあてかたは、こちらをご覧ください。
??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm
???
???
??? お手数おかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
???
???
???




今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~
~ 新しい日本測地系への Datum 対応など
~ 今後 TNTmips として使いすべき測地系についての
~ 情報交換が行われております。
~
~ 弊社としましては、
~ 来年の4月および、TNTmips の次次期バージョンである ver6.7 リリ
~ ースでの新測地系採用にむけてやらなければならない作業としまして、
~ 現在次のような内容を予定しております(まだ検討中ですが)。
~
~
~ 作業1.
~ 現在使用されております、Datum 「 Tokyo - Japan 」のパラメータの
~ うち dx の値が 4cm 分省略されておりましたのでこの値を修正します。
~ (この点につきましては大きな問題ではありませんのでご安心ください)
~
~ 作業2.
~ ITRF97 (または JGD2000 ) への変換パラメータを
~ Datum 「 Tokyo - JGD2000 」として、
~ パラメータ dx=-146.414,dy=+507.337,dz=+680.507 を
~ TNTmips で使用できるようにする
~
~ 作業3.
~ 水路部のパラメータ ( ITRF97 ) を
~ Datum 「 Tokyo - JHD 」として、
~ パラメータ   dx=-146.383,dy=+507.298,dz=+680.443 を
~ TNTmips で使用できるようにする~
~
~ 作業4.
~ その他、必要な変換パラメータを整理して、
~ できるかぎり TNTmips にて利用可能な形で新規採用できるよう、
~ ユーザーのみなさんと情報交換していく
~
~ 作業5.
~ まだ未確定ではありますが、国土地理院が公開を予定しております座
~ 標変換プログラム TKY2JGD のソース公開後に、同じ変換が行えるよ
~ うな機能を TNTmips へ追加できるよう今のうちから準備(勉強)を行う。
~
~ 作業6.
~ 最終的に TNTmips 単独でも TKY2JGD と同様の変換が行えることが目標
~
~
~ この点につきまして、まだまだ勉強不足な点もありますので、
~ みなさんからご意見などいただければ幸いです。
~
~ よろしくお願いいたします。
~
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:電話・電子メールも、もちろん最優先で対応いたします。
>サービスその6:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその7:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその8:現在計画中です...



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