TNT V5.70紹介
TNTmipsV5.70は今月7月に米国より出荷の予定です。
V5.80(本年9月または10月出荷予定)で計画の機能についても後述しています。7月1日より開発に着手しています。
TNT製品V5.70の新機能紹介
●DISPLAYプロセスの改訂
現在のDISPLAYプロセスは4年前のV4.0で開発されたもので、以降拡張を経て現在に至っています。V5.70では新しいプロセスとして生まれ変わります。V5.70では過渡的に従来のプロセスと新しいプロセスの2つが提供されます。V5.80では従来のプロセスを削除する予定です。新プロセスは、今まで使い慣れた部分を多く残していますが、以下のような点でより使いやすいものへと変わります。
ウィンドウの数を減らし、より豊富な機能を実現
初心者のためにレイヤーやコントロール・ウィンドウをシンプルにしました
よりグラフィカルな操作性を実現
アイコンによる操作性の改善
同一グループ内での2Dと3Dビューの表示(表示範囲の連動)
同一グループ内で、複数の視点から見た、複数の3Dビューの表示
●ラベルの表示
リレートした属性テーブル中の任意のフィールドを、ラベルとして表示できます。これは多くのユーザーから要望があったものです。複数のフィールドに対して条件式を立て、ラベル表示するフィールドを決めることができます。計算フィールド(Computed field)もラベルにすることができます。
●データチップ
1つのヴュー中に複数のラベルを表示すると非常に見にくくなります。ツールチップ(アイコン上にマウスカーソルを置くと、そのアイコンの簡単な説明が現れる)の考えを拡張して、属性を一時的に表示するようにしました。このオプション(デフォルト)を選択すると、ツールチップのような形をした” データチップ( datatip)”が飛び出し、選択した属性フィールドの値を表示します。
属性フィールドは計算フィールドや複数フィールドについて立てた条件式の結果決まるものでも構いません。データチップはアクティブ・レイヤーに対して、要素(ラスターのセル、ポイント、ライン、ポリゴン等)の近くに長くおくと現れます。(時間を調整できます)。空間的なツールチップとも言えるデータチップは、レイヤー中に表示するラベルと異なるものであっても構いません。つまり、ある属性フィールドはラベルとして表示し、他のフィールドはデータチップとして表示することができます。
●描画ツールの改良
ラインなどを描く描画ツールをユーザーの好きな色や線幅に設定できます。この機能は多くのユーザーから要望があったものです。特別のハードウエアを前提としないTNT製品にとって、この機能の実現は非常に難しかったものです。現在のハードウエア性能の向上により、これまで困難であった機能がソフトウエアによって実現できるようになりました。
●オブジェクト・エディターの改良
●モザイク・プロセスの改訂
●リレーショナル・データベースの管理と編集
グラフィックな方法によるリレーショナル・データベースの管理と編集を実現。このツールによって、データベースをピンマップなどのような独立したオブジェクトとして設定したり、ラスターやベクターのような他のオブジェクトに従属する属性としてグラフィカルに管理することができます。
データベーステーブルやリンクのツリー表示
グラフィカルなテーブル間のリンクの追加・削除
キー・フィールドの自動検索
右マウスボタンによる編集機能のリスト表示
任意のフィールドのヒストグラム表示
より直感的なテーブルと図形とのリンク
●SML(Spatial Manipulation Language)の拡張
●教師無し画像分類
●ベクトル化
●ラスター属性
●レファレンス・マニュアル
オンライン・レファレンス・マニュアルは、Internet ExplorerとNetscapeブラウザで使用できるように、完全にHTML形式に変換されました。マニュアルを表示するメニューはTNTmipsからなくなります。Display/Reference Manualを選択すると、MacおよびWindowsではInternet Explorerブラウザが起動します。インストールにおいて、Internet Explorer(英語版)を選択するオプションが提供されます。Netscapeも、同じTNTのメニュー選択肢から起動できます。MicrosoftがUnix版については、Unix用のInternet Explorerの出荷が遅れているのでV5.70のCDには添付されていません。従ってUnix機については、現在Netscapeのみの使用となります(Netscapeは他社による配布は許可していないので、ユーザーはどこかで入手してくる必要があります)。
Microsoft Internet ExplorerはWindowsとMacについて提供されます(Unixについては出荷が遅れています)。Netscapeについては、、NetscapeのサイトからダウンロードすればTNT製品で使えます。
●TNTatlasの無料化
TNTatlasがTNT製品がサポートするすべてのプラットフォームにおいて無料になります。V5.70のTNTatlasからハードウエア・キーをチェックしません。無料のTNTatlasといっしょに、HyperIndexリンクによってあなたが作成したプロジェクトファイルを自由に配布できます。ユーザー・サイトで、ユーザーのCD-R装置を使って、配布可能なCDを自由に作成することができます。
TNTatlasでは、プロジェクト・ファイルは使用するコンピュータに依存しないので、ユーザーのデータの入ったプロジェクト・ファイルを1種類用意すれば、他のいかなるプラットフォームからでも直接、アクセスが可能です。TNTatlasはすべてのプラットフォームについて共通の表示や測定ツール、印刷機能を提供します。
Maryland’s Coastal Bays(メリーランド湾岸地域)という名前のサンプルTNTatlasがメリーランド天然資源局他の部局と共同で作成されました(V5.70に同梱される予定)。Microsoft Windows、Mac、Linux、Unix等のマルチ環境で使用できます。
●AutoCAD
AutoCAD DXFファイルに含まれる複数のレイヤーを別々のレイヤーとして、インポートすることができます。これはインポートできるCADオブジェクトのサイズに上限のあるTNTliteのユーザーにとって便利な機能です。
●Adobe Illustrator
マップのレイアウトをIllustratorのEPSを使ってAdobe Illustratorに移すことが可能になります。レイアウトをMacやWindows PCのイラストレータ環境に移すことによって、凝った整飾を作成することができます。本機能はP8のプリンタ・オプションを必要とします。
●ガイドブック(小冊子)の追加
V5.70では全部で10冊のガイドブック(Getting Started;英文)が同梱されます(モノクロ)。サンプルのデータセットもV5.70のCDにコピーされます。カラー版のガイドブックは、Adobe Acrobat Reader(英語版)とともに、Adobe Acrobat形式で配布CDにあります。
Using 3D Perspective(3次元表示)
Displaying Geospatial data(revised) (空間データの表示-改訂版)
Making DEMs and Orthophotos(地形モデルと正射投影図の作成)
Pin Mapping(ピンマップ)
Managing Databases(データベースの管理)
Mosaicking Geodata(空間データのモザイク)
Building and Using Queries(検索式の作り方と使用法)
Digitizing Soil Maps(土壌図のデジタイズ)
Laying out Maps(マップ・レイアウト)
Acquiring Geodata(空間データの取得)
TNT V5.80で計画している機能
優先順位高い
●SML
SMLの作成、実行がTNTviewの標準機能として無料で追加されます。これにより、ArcViewのAvenueやMapInfoのMapBasicのようにTNTviewをカスタマイズできるようになります。、ラスター、TIN等多種類のオブジェクトのサポート、多くのプラットフォームでの使用、多くのデータタイプへの対応(1から128ビットラスター)など、他に類を見ないTNT製品の先進性により、SMLはより多くのメリットをユーザーに提供します。
●exeファイルの実行
●新しいSML関数の追加(主にベクター)
●SML中での表示のコントロール
ビュー上にリアルタイムのGPSデータをシンボルとしてプロットするようなことができます。
●ツールバーに登録したアイコンからのSMLの実行
アイコンとSMLスクリプトを使ってプロセスをカスタマイズすることができます。
●3Dの拡張
フライバイ、ドライブスルー(地表に沿った動き)、などのサポート。3表示をコントロールするため、2Dおよび3D上での運動を記述するツールを提供。マウスやジョイスティックを使った対話による3Dコントロールが可能。
●GPS
NMEA(National Marine Electronics Association)のGPS通信規約に沿ったGPSポイントのリアルタイムでの読込み。GPSによって収集、保存されたデータポイントの読込み。リアルタイム観測や他の座標入力に基づいたビューの表示。GPSデータを、XYデジタイザと同様の方法で、オブジェクトエディターで取り扱えるようにする。
●スクリーンおよびプリント・レイアウトでの凡例作成の簡易化および拡張。ArcViewやMapInfoのような階層型の凡例表示のサポート。
●ポストスクリプト・ライクなスクリプトを使っての複雑な要素スタイルの作成。これにより、非対称なラインや文字やシンボルを使ったラインの作成が可能となる。
●自動画像分類プロセスに新機能の追加
●SDTS(Spatial Data Transfer Standard)形式のインポート
●ファイル名やメニュー等において2バイト言語の使用のサポート
●リージョンやリージョン作成ツールを使ったベクター抽出プロセスの修正
●DEM/OrthoプロセスでのSPOTステレオ画像のサポート、計算プロセス(Step D)の改訂。
●保存されたリージョン同士や、アクティブ・リージョンと保存されたリージョン間を組み合わせるツールの提供
●小冊子の追加(9冊)
Editing CAD data(CADデータの編集)
Vector analysis operations(ベクター解析の操作)
Raster analysis operations(ラスター解析の操作)
Sketching and measuring(スケッチ機能と測定機能)
Using SML(SMLの使用)
Exporting geodata and others(空間データのエクスポート)
優先順位低い
●異なるオブジェクト・タイプでの切り取り、コピー、貼り付け(ベクターからラスター、ラスターからベクター)。
●2つ以上のフィールドでのソート
●条件式を用いてのラスターからのリージョンの作成
●シーム・マッピングのラスターレイヤーへの拡張
●ラスター・セル値に関係付けられた属性テーブルへのQuery文の設定とそれによる表示のコントロール
●ベクター・オブジェクトのノード属性のサポート
●他のテーブルからのフィールドのコピー。
●ヒストグラムやX-Yプロット等のグラフのCADオブジェクトとしての保存。
●表データを保存し、マップレイアウトにおいて構成要素として使用する機能。
●分水界プロセス(watershed)の修正(峰線の追跡)
●カバレッジとE00ファイルのエキスポート
●TINオブジェクトでの”hard edge”(固定の峰線、排水、海岸線など)の挿入のサポート
記載されている商品名・会社名等は一般に商標ならびに登録商標です。