Subject: [ts-mag:00118] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 323号】
    Date: Mon, 12 Nov 2007 15:16:12 +0900
    From: WAZA Toshihiko


OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2007/11/02
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Import,Line,CSV,Attribute,Distance,TSV

オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第323号「 C S V 形 式 の ラ イ ン の イ ン ポ ー ト 」
#################################################################
                       株式会社 オープンGIS



今週は、CSV形式の座標データをラインとしてインポートする際の注
意点について解説します。

データファイル中に複数のラインがある場合、どのポイントからどのポ
イントまでが1つながりのラインなのか、識別できないといけません。


・・・


<方法1>ラインに識別子がある場合

ジオリファレンスされた画像の上で等値線を入力し、これからサンプル
のCSVデータを作りました。

 


3本等値線があります。値は100, 200, 300です。

 


エクセルで開くと、このような形です。

 


B, C, D 列の数字は、それぞれ X 座標, Y 座標, Z(等値線の値)です。
ここで大事なのは、A 列のラインの番号(識別子)です。この番号でライ
ンを識別します。

A 列のような情報がないと、ポイントからラインを構成することができ
ません。 D 列の等値線の値は、同じ値のラインが2本続くこともありま
すので、代用できません。


この場合のインポート手順は、こうです。

▼「メイン」メニューから「インポート(入力)...」を選びます。


▼ 入力ファイルを選びます。ベクタとして取り込むため [ベクタ] ボタ
ンを押します。[次...] に進みます。

 


▼<インポートパラメータ>の設定です。

 


[設定] タブでは、

●「インポートの形式」を、"ライン"にします。

●「指定するライン」を、"属性"にします。"距離"も選べますが、次の
例で説明します。

●「ライン属性」は、ラインの識別子であるA 列を指定します。左から
1番目なので、"1" と入力します。

● [リファレンスシステム...] を押して、座標系を指定します。確実に
ボタンを押して、「既存の座標参照系を上書きする」のチェックを入れ
てください。チェックがないと、座標系は"Local Engineering"になって
しまいます。

● [追加属性(オプション)] タブを押して、等値線の値のフィールドを
設定します。「フィールド番号」は "4" 番目です。

 


▼ では、[入力(インポート)...] ボタンを押して、実行しましょう。


次のようにラインが取り込まれました。

 

赤のラインが、CSVファイルからインポートしたラインです。黄色の
元のラインの上に乗っています。


・・・


<方法2>距離でラインを分ける場合

ラインの最後の点と次のラインのスタートの点が地理的に離れている場
合、「距離」を基準にしてラインを分けることができます。GPSのデ
ータなどがあてはまります。

 

この図のように、左下からスタートして、途中2回ほど計測せずにルー
トを移動したとします。この場合、2点間の距離がある程度離れたら別
ラインにするということができます。


この場合の<インポートパラメータ>です。

 

[設定] タブを説明すると、

●「インポートの形式」は、やはり"ライン"にします。

○「指定するライン」を、今度は"距離"にします。

○「ラインの距離」には、2点間の最小距離を入れます。この距離以上
離れた連続2点は、そこで別々のラインの端点になります。

● [リファレンスシステム...] ボタンを押して、座標系を指定します。

GPSデータの場合、図のようにルートが交差する場合があります。交
差してもノード(節点)を作りたくないときは、位相レベルを"ネットワー
ク"にします。

● ライン属性があるときは、[追加属性(オプション)] タブを利用して
追加します。


インポートの結果です。

 

赤のラインがCSVファイルからインポートしたラインです。元の黄色
のラインを復元しました。


・・・


ラインはポイントの集合です。

ポイントをラインとして取り込むには、(1)ポイントがどのラインに属す
るか、あるいは(2)ラインを分けるための距離、などの情報が必要です。

他からCSV形式のラインデータをもらうときは、上のようなラインの
識別情報があるか、注意しましょう。

ラインを表すCSV形式には、他にも色々あります。ARC-GENERATE(ジェ
ネレート)形式など、GISソフトに固有な形式であれば、対応する形式
を選んでインポートします。該当する形式がないときは、上で説明した
CSV形式にしてインポートします。



(参考)今回のサンプルデータ
方法1:
 http://www.opengis.co.jp/data/csv_line/vertices1.csv

方法2:
 http://www.opengis.co.jp/data/csv_line/vertices2.csv







□■Tips□■
===============================================================

●「タブ区切り」のテキストファイルをインポートするには、<インポ
ートパラメータ>ウィンドウの「区切り記号」に"\t(バックスラッッシ
ュとティー)"と入力します。

【カンマ区切り】CSV(Comma Separated Values)
【タブ区切り 】TSV(Tab Separated Values)


●「テキストファイル」とは、文字コードだけのファイルで、

フォントや文字サイズ、挿入図などのレイアウトや体裁に関係する情報
(整飾(せいしょく)情報)を含まないファイルのことです。

===============================================================





エラー・バグ・トラブル
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

● アップルの最新OS "Leopard" を使いたいが、TNTmips が動かない
と本末転倒だし、とお悩みのあなたに朗報!

Leopard を外付けハードディスクにインストールすれば、今の環境をそ
のままで、"Tiger(v10.4)" と "Leopard(v10.5)" を選択的に起動するこ
とができます。

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





機能要求
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

● ポリゴンやリージョンでラスタを抜き出す際、ラスタ集計のようなセ
ル境界の処理(完全に含む、含まない)の選択肢を選べるようにしてほし
い。

【機能要求番号】15018N - "Add boundary cell options when
extracting by polygon or region" for this feature.

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





□■Feature Management Database の利用□■
===============================================================

毎週報告している「エラー番号」や「機能要求番号」。

マイクロイメージ社のフィーチャ・マネージメント・データベース
(Feature Management Database)に入力して、現在の状況(ステータス)を
簡単に確認できます。

 http://www.microimages.com/support/features/

番号を入力して、

 


ステータスをチェックします。

 


===============================================================





■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■


・TNTmips シングルライセンス 	890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 	537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス  	 81,900円(送料・税込)

・TNTmips 年間バージョンアップ(年1回分) 147,000円(税込)
・OpenGIS 年間テクニカルサポート         94,500円(税込)


◇ HASP-USB キーへの交換		19,950円(税込)
http://www.opengis.co.jp/htm/catalog/tntinfo/tntinfo_fixed_license.htm
※交換に際して、お持ちのTNT製品が最近のバージョンである必要があり
ます。


◆ 特別アカデミックライセンス(SAL)のご紹介
 http://www.opengis.co.jp/img/info/SAL_price.pdf

<買取>と<レンタル>の2種類があります。


◇『TNTlite日本語解説セット』V72版 好評販売中!!
	(プログラム及びサンプルデータCD付き)

	<目次>
	1.空間データの表示
		2次元データの表示
		3次元鳥瞰図の作成
	2.衛星データの取り込み
	3.ジオリファレンス
		地図画像への座標情報付与
		衛星画像への座標情報付与
	4.GPSデータの取り込み
	5.標高データの解析
		陰影図の作成
		断面図の作成
		勾配・斜面方位の演算

 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm


☆ 新たな項目を追加して、V73 用に改訂中です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。


STEP5「テクニカルサポート」
 テクニカルサポート・ユーザー専用 メールアドレス





############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。


また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。

転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。




テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で
対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを
進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 5 GB まで利用できま
す。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:FTP サイトを 5 GB に拡張しました...
>サービスその10:現在計画中です...


テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス


テクニカル・サポート・ユーザー専用 FTPアカウント(最大容量5GB)


●テクニカルサポート用にスカイプのIDを用意しました。
テスト利用のためオフライン時は、申し訳ありませんが使用できません。





============ おことわり =============

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

================================