Subject: [ts-mag:00090] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 295号】 Date: Tue, 17 Apr 2007 09:43:15 +0900 From: WAZA Toshihiko OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2007/04/13 Keywords: OpenGIS,TNTmips, Multifile Raster Link, Import, Tiles オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第295号「 マルチファイルリンク で SRTM を 一括インポート! 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS 2006:72 からサポートされた『マルチファイルラスタ・リンク』の機能 を使って、200個 のSRTM標高データをインポートしてみました。 多数のラスタを、モザイクせずに、あたかも1個のラスタオブジェクト のように扱うことのできる『マルチファイルラスタ・リンク』は優れも のです。 ・・・ ◇SRTM(スペースシャトルのレーダ地形データ) のホームページ: http://www2.jpl.nasa.gov/srtm/ 今回は、SRTM3(解像度 約90m) のVersion 2 を使用しました。 ftp://e0srp01u.ecs.nasa.gov/srtm/version2/SRTM3/Eurasia/ この中から、日本を含む 北緯 25-46(度), 東経 125-145(度)の範囲のデ ータをダウンロードしました。 使用したファイル数は、全部で 204 (個)で、データサイズは、560MB(解 凍後)でした。 ▽ まずは、インポートを選択します。 ▼ [ファイルの選択...] ボタンを押して、SRTM データ(拡張子 "hgt") を選びます。 ▼ [次...] ボタンを押します。 ▼<インポートパラメータ>ウィンドウが現れます。 @「元の形式と場所のままファイルをリンク」を選びます。ラスタデー タはRVC ファイルに取り込まれず、外部にリンクされた状態になります。 A 今回のトピックであるマルチファイルラスタにするため「すべてのフ ァイルに対して1つのタイルラスタ」を選びます。 B SRTM では海部が 0 ですので、ヌル値を "0" にしました。 C 圧縮は "標準(欠損なし)" を選びました。標高値を変えないよう、欠 損なしの形式を選びます。 ▼ [入力(インポート)...] ボタンを押します。 ▼ オブジェクト名を与えます。これがマルチファイルラスタのオブジェ クト名になります。 ▼ ステータスバーが出て、処理を開始します。 ▼ 今回は 1分17秒 で終了しました。(使用したコンピュータ: WindowsXP Pro x64, AMD Athlon 3000+ 2.0GHz, メモリ 1.0 GB ) ▼ RVC ファイルのサイズは 88 MB 程度です。 ・・・ ▽ 表示してみましょう。 ▼ [シングルラスタ...] で先ほど出力したオブジェクト(マルチファイ ルラスタ)を選びます。 ▼ 204個のDEMデータが1つのオブジェクトのように表示されます。海部 は透明表示されています。 ▼ コントラストを調整します。シングルラスタと同じ感覚です(保存し ました)。 ▼ カラーパレットの変更もシングルラスタの感覚です。 ▼ 204個のラスタデータはモザイクされている分けではありませんが、 コントラストやカラーパレットの設定1回で表示に反映されます。 赤線は1度間隔のグリッドで、SRTMのデータ単位をあらわしていま す。 ▽ 最後に、処理の一例としてラスタを抜き出してみました。 ▼ 抜き出し範囲です。複数のグリッドにまたがるようにしました。 ▼ 抜き出したラスタです。抜き出されたラスタは、リンクではなく、 RVC ファイルのラスタオブジェクトになります。 ・・・ 今回使用したラスタデータは、204個 とは言え、サイズ的にはまだ小さ いです。 マイクロイメージの資料を見ると、600個以上ものオルソ画像やDEMデー タをマルチファイルラスタとしてリンクしています。 <参考資料> ■Import: Linking to Create a Multifile Raster(マルチファイルラス タのリンクの条件について解説しています) http://www.microimages.com/documentation/cplates/72LinkMultiFile.pdf SRTM 以外に、JP2/GeoJP2, TIFF/GeoTIFF, MrSID 形式がマルチファイル リンクが可能です。 ■System: Using the Multifile Raster Object(オーストラリアのSRTM データに適用) http://www.microimages.com/documentation/cplates/72UsingMultiFile.pdf ■Export: Export to Uniform JP2/GeoJP2 Tiles(逆に細かく分割してエ クスポートすることも可能です) http://www.microimages.com/documentation/cplates/72ExpTiledJP2.pdf □■Tips□■ =============================================================== メルマガ【第277号】の最新ニュースでもお知らせしましたが、 http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_277.htm#v73_news V73をウィンドウズデスクトップ・モードで立ち上げると、TNTmips の周 囲のデスクトップが暗くなります。初めて見ると、ちょっとびっくりす るかもしれません。 これは『バックドロップ』とよばれる V73 の新機能の1つです。 TNTmips ではいろいろな情報を複数のウィンドウに分けて表示しますの で、他のソフトのウィンドウと区別しやすくするためと思われます。 http://www.microimages.com/documentation/cplates/73Xserverbackdrop.pdf ここでは、バックドロップに伴う、いくつかの気になる現象について説 明します。 ■ウィンドウをドラッグすると、ウィンドウの動きが重く、動かした跡 の色が変わる場合があります。 これは、パソコンのグラフィックドライバが遅かったり、メモリが少な いと起こる現象とのことです。気になる場合は、お手数ですが、本機能 をオフにして使われることをおすすめします。 ◎『V73 バックドロップ機能 』をオフにする方法 1)V73を起動した後、タスクバーの [MicroImages X Server] アイコン をクリックします。 2)出てきたウィンドウで、[Screen] タブの[Show backdrop in Windows Desktop mode] のチェックをオフにします。 3)TNTmips を立ち上げ直すと、バックドロップは無効になります。 ■タスクバーに"notify" と出ます。 何かと思ってクリックしても何もあらわれません。マイクロイメージに 確認したところ、既知のエラーであり、実害はないとのことです。 以上、多々ありますが、何卒よろしくお願いします。 ご不明の節は、お気軽にお問い合せください。 =============================================================== エラー・バグ・トラブル + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + ○ 先週報告しました「空間データエディタにおいて、四角いベクタを作 成して、コーナーにラインを追加し、バリデートを実行すると、そのラ インが消えてしまう」エラーが、2007年4月11日のパッチ(V72)で修正さ れました。 【エラー番号】DMD13292E - Spatial Edit / Vector: Does not properly add line when extend vertice snapping is used. ● V72 でGIF ファイルをインポートすると、カラーパレットが黒くなる。 【エラー番号】btc13465E - Import Raster: Provided GIF does not import correctly 修正まで、V73 または V71 をお使いください。 ● 地表面(サーフェス)モデリングにおいて「等値線の描画(コンタリン グ)」>「閾値の繰り返し」で「標高範囲テーブル」を作る場合、境界の ラインができない。 【エラー番号】DMD13399E - Contouring: does not create outer polygon boundary when iterative thresholding is used ● 教師付き分類のトレーニングセットエディタにおいて、トレーニング データのポリゴンから切り抜かれるラスタが右下方向に1−2ピクセル ずれる(V72)(既知のエラー。優先度1) 【エラー番号】fmh12772 - Raster Classification - Creating a training set from polygons: extracted raster does not exactly match the input polygons ● 教師付き分類のトレーニングセットエディタにおいて、ポリゴンを描 き、右ボタンクリックでセルにクラスを割り当てますが、ラスタが表示 されません。2回目で表示されます。 【エラー番号】btc13536E - Raster Classification; Newly added polygon not drawn first time when editing training set このエラーは少なくとも3月28日以降のパッチで起こるようです。 ● 教師付き分類のトレーニングセットエディタにおいて、分類ラスタに ジオリファレンスがないと、トレーニングセットラスタが隅に小さく表 示される。 【エラー番号】btc13537- Raster Classification: When classified rasters are not georeferenced, Training Set raster is displayed small at the corner + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + ★ 今週のメーリングリスト + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + 2007:73 の最新情報その他についてご案内しました。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/v73_info.htm + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + メーリングリスト(無料)加入ご希望の方は、info@opengis.co.jp まで ご連絡ください □■ウィンドウズVISTA & マックOS X 最新情報□■ =============================================================== V73 のWindows Vista での動作について: ◆ 米国では、英語版の Windows Vista ではV73 が動いている模様です。 ◇ 日本語版のVista ではまだ起動確認がとれていません。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 秋葉原のヨドバシカメラのアップル販売員によれば、 マックOS の新バージョン10.5 (Leopard, レパード)のリリースは今年の 10月とのことです。 =============================================================== ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■ ◆ バージョンをV2007:73 に変更しました。価格は同じです。 ・TNTmips シングルライセンス 890,400円(送料・税込) ・TNTedit シングルライセンス 537,600円(送料・税込) ・TNTview シングルライセンス 81,900円(送料・税込) ・TNTmips 年間バージョンアップ(年1回分) 147,000円(税込) ・OpenGIS 年間テクニカルサポート 94,500円(税込) ・V2006:72 --> V2007:73へのアップグレード 88,200円(税込) ・V2005:71 --> V2007:73へのアップグレード 132,300円(税込) ・V2004:70 --> V2007:73へのアップグレード 169,050円(税込) ◇ HASP-USB キーへの交換 19,950円(税込) http://www.opengis.co.jp/htm/catalog/tntinfo/tntinfo_fixed_license.htm ※交換に際して、お持ちのTNT製品が最近のバージョンである必要があり ます。 2007:73 は Windows VISTA ではまだ動きませんが、使用にあたって HASP-USB キーが必要です。 ◆『教育用特別アカデミックライセンス(SAL)』のカタログを作成中 <購入>と<レンタル(年単位)>の2種類があります。 ◇『TNTlite日本語解説セット』V72版 好評販売中!! (プログラム及びサンプルデータCD付き) <目次> 1.空間データの表示 2次元データの表示 3次元鳥瞰図の作成 2.衛星データの取り込み 3.ジオリファレンス 地図画像への座標情報付与 衛星画像への座標情報付与 4.GPSデータの取り込み 5.標高データの解析 陰影図の作成 断面図の作成 勾配・斜面方位の演算 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 困ったときの問題解決フローチャート ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 ▼STEP5「テクニカルサポート」 STEP1 「ウェブ検索テクニック」 ▽オープンGIS検索システム http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi ▽メールマガジン検索システム http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi ▽マイクロイメージ検索サイト http://www.microimages.com/search/ ▽Google 検索 http://www.google.co.jp/ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) を使いこなすと、便利です! STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」 http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語] http://www.microimages.com/getstart/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」 http://www.microimages.com/refman/ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。 STEP5「テクニカルサポート」 テクニカルサポート・ユーザー専用 メールアドレス ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で 対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを 進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できま す。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:FTP サイトを 500MB に拡張しました... >サービスその10:現在計画中です... テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス テクニカル・サポート・ユーザー専用 FTPアカウント(最大容量500Mbyte) ●テクニカルサポート用にスカイプのIDを用意しました。 テスト利用のためオフライン時は、申し訳ありませんが使用できません。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================