Subject: [ts-mag:00080] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 285号】
Date: Tue, 06 Feb 2007 08:01:03 +0900
From: WAZA Toshihiko
OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2007/02/02
Keywords: OpenGIS, TNTmips, Polygon, Style, By Script, FillColor
オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン
第285号「 ス ク リ プ ト に よ る ポ リ ゴ ン の 塗 り つ ぶ し 」
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株式会社 オープンGIS
今週は、スクリプトを使ってポリゴンの塗りつぶしを行う方法をご紹介
します。
ポリゴンを塗りつぶす方法としては、他に、
● すべてを同一色で塗りつぶす「すべて同じ(All Same)」
● 土地利用コードなどの離散的な属性に適した「属性を使用(By
Attribute)」
● 人口などの連続的に変わる属性に適した「主題(テーマ)を使用(By
Theme))」
などがあります。
これらは、どれも使用できる属性の数が1個ですが、「スクリプトによ
る(By Script)」を使うと、複数の属性を組み合わせた表示も可能です。
・・・
▼「メイン」の「表示...」でも「編集...」(V72)でもかまいません。今
回は「編集...」で行いました。
▼ サンプルデータ(ベクタ)です。ポリゴンが4つあって、A からD まで
の文字が属性として付いています。
▼<ベクタレイヤコントロール>ウィンドウを開きます。[ポリゴン] タ
ブのスタイルを「スクリプトによる」にします。
▼ [指定...] ボタンを押すと、<クエリエディタ>が開きます。
使用する命令は、メニューの中にあります。
▼ まず「挿入」メニューから「シンボル」を選びます。
▼ タイプを"ストリング(文字情報)"にします。この中の FillColor$ が
ポリゴンを塗りつぶすコマンドです。
▼ [挿入] ボタンを押します。クエリエディタに挿入されます。
▽ シングルクォート(')をとって、以下のように書きます。右辺の"red"
は色をあらわします。文字情報なので、ダブルクォート(")で囲んでいま
す。
<ベクタレイヤコントロール>ウィンドウを閉じて、確認します。この
とき、ポリゴンの塗りつぶしオプションに注意します。
これだけでは赤くなりません。
コマンドを追加するため、再び<クエリエディタ>を開きます。
▼ 再度「挿入」メニューから「シンボル」を選びます。
▼今度はタイプを"数値"にします。この中の FillInside を挿入します。
値として数値を期待しますので、続けて=1 と書きます。今回は数値なの
で、ダブルクォート(")は不要です。
1....中を塗りつぶす
0....塗りつぶさない
▽ さて再度、表示を確認します。4つのポリゴンが赤で表示されました。
・・・
以上から、
FillInside=1;
FillColor$="red"
の2つがあってはじめて、ポリゴンが赤く塗りつぶされることが分かり
ます。
ということで、後は if 文を使って、場合分けを行います。今回は適当
にこのようにしました。
A ⇒ 赤
B ⇒ 緑
C ⇒ 青
D ⇒ 灰色
結果を先にお見せしましょう。
出来ましたね。
では、作成したスクリプトをお見せしましょう。
●例1
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FillInside=1;
if (TABLE.Field=="A") FillColor$="red";
if (TABLE.Field=="B") FillColor$="green";
if (TABLE.Field=="C") FillColor$="blue";
if (TABLE.Field=="D") FillColor$="80 80 80";
##############################################
(説明)
if 条件が正しければ、その行のコマンドを実行します。偽であれば、次
の行に移動します。
◎例1のスクリプトのダウンロード:
http://www.opengis.co.jp/sml/query/poly_fill1.qry
使用する時は、自分の環境(テーブル名やフィールド名のこと)に合わせ
て使いましょう。
なお、灰色の"80 80 80"は、色の3要素を "R G B" の順に書いて色を表
現する方法です。変域は各々 0 から100 です。
色とRGB の対応表は、TNTmips をインストールしたフォルダにあります。
rgb.txt です。カラー名はそのまま使用できますが、数値の場合、一度
255で割って、100を掛けます。
●例2
##############################################
FillInside=1;
if (TABLE.Field=="A")
{
FillColor$="red";
}
if (TABLE.Field=="B")
{
FillColor$="green";
}
if (TABLE.Field=="C")
{
FillColor$="blue";
}
if (TABLE.Field=="D")
{
FillColor$="80 80 80";
}
##############################################
(説明)
if 文が真のとき、それぞれ { } の中が実行されます。偽であれば、
{ } をスキップして、次のif 文に制御が移動します。
◎例2のスクリプトのダウンロード:
http://www.opengis.co.jp/sml/query/poly_fill2.qry
・・・
文法エラーではありませんが、1つの式(ステートメント)の後には、
;(セミコロン) を置くように心がけましょう。
今回使用したサンプルデータ(ベクタ)です。お試しください。
http://www.opengis.co.jp/sml/query/test.zip
□■ 話 題 □■
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64bit版 Windows に 64bit版 TNTmips をインストールして、今1つ調子
がよくない。
そのような場合には、32bit版 TNTmips をインストールしてみたらいか
がでしょうか? 意外と快適になるかもしれません。
インストールされるフォルダは自動的に分かれます。
●32bit版 TNTmips ⇒ Program Files (x86) にインストールされる。
●64bit版 TNTmips ⇒ Program Files にインストールされる。
AMD Athron 64bit プロセッサを載せたパソコンは珍しくありません。で
も、載せているWindows は 32bit版 が多いようです。秋葉原の店員の話
「64bit版 のWindows はまだ周辺機器などのサポートが弱いから。32bit
でも64bit のパワーは引き出せます」とのこと。
CPU = 64 bit
OS = 32 bit
アプリケーション = 32 bit
も Windows の世界ではまだ優勢です。
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機能要求
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● ジオツールボックスの機能として、先週3つの機能要求をご紹介しま
した。さらに、緯度経度オブジェクトあるいは緯度経度座標系を参照し
ている場合、度分秒単位で長さを表示する機能の追加を要望しました。
【機能要求番号】crr12781N GeoToolbox: Add 'degrees, minutes,
seconds' to units of measure for Lat/Lon groups
● SMLの CreatePyramid()関数において、ラスタのピラミッドの階層の
数をコントロールする機能が DV73 から追加されました。
【機能要求番号】DMD7753N - SML: Add Parameter to CreatePyramid()
function to control the number of tiers created
2007年1月31日以降のDV2007:73 をお使いください。
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/DV73.htm.
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□■最新ニュース□■
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「地域メッシュ国勢調査集計データ」のインポートSMLを、平成12年用に
更新しました。平成12年のデータでは項目数が大幅に増えて、467個にな
っています。
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/chiiki_mesh.htm
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★ DV73の使用制限
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V72 製品版を購入されているユーザは、DV(開発版)73 を製品版(データ
サイズ制限なし)として使用できます。30日間で使用期限が切れますが、
パッチを更新することでさらに30日間ずつ延長使用が可能です。
RV73 として公式リリースされた後も継続して使用するためには、ライセ
ンス購入が必要です。
DV 版のダウンロードはこちらからどうぞ:
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/DV73.htm
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□■ お知らせ □■
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大切なお知らせです。
★『TNT製品の年間バージョンアップが年1回になります』
2007年2月15日から、TNT製品の年間バージョンアップの回数が、これ
までの年2回から年1回に変わります。価格は変わりません。
これは、複数プラットフォームのサポート、開発・テストに伴う負荷、
ウェブサーバ製品の開発などのため、年2回の定期的なリリースを維持
するのが難しくなったためです。
2007年2月15日迄のご注文に対しては、最新バージョン(V72)をお持ちの
ユーザは、これまでと同じ金額で V73 とV74 の2回分が提供されます。
ただし、年間バージョンアップを購入するには、2月15日以前、以降に関
わらず、最新バージョンV72 以降を購入済みである必要があります。
かなり先のバージョンまで購入されているユーザは、今回の変更に関わ
らず、購入された回数分のバージョンの使用が保証されます。
・・・
今回の変更は、『シングルユーザ・ライセンス』および『フローティン
グ・ライセンス』をお使いの方が年間バージョンアップを購入される場
合に関係します。
『特別アカデミック・ライセンス(SAL; Special Academic License)』を
お使いの場合、年間バージョンアップ契約は1年という期間が対象です
ので、提供されるバージョンアップの回数がお約束されるものではあり
ませんので、ご注意ください。
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■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■
◆ 現在の V2006:72 の価格
・TNTmips シングルライセンス 890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス 81,900円(送料・税込)
・TNTmips 年間バージョンアップ(2回分) 147,000円(税込)
・OpenGIS 年間テクニカルサポート 94,500円(税込)
・V2005:71 --> V2006:72へのアップグレード 88,200円(税込)
・V2004:70 --> V2006:72へのアップグレード 132,300円(税込)
・V2003:69 --> V2006:72へのアップグレード 169,050円(税込)
◇ HASP-USB キーへの交換 19,950円(税込)
http://www.opengis.co.jp/htm/catalog/tntinfo/tntinfo_fixed_license.htm
※交換に際して、お持ちのTNT製品が最近のバージョンである必要があり
ます。
◆『TNTlite日本語解説セット』V72版 好評販売中!!
(プログラム及びサンプルデータCD付き)
<目次>
1.空間データの表示
2次元データの表示
3次元鳥瞰図の作成
2.衛星データの取り込み
3.ジオリファレンス
地図画像への座標情報付与
衛星画像への座標情報付与
4.GPSデータの取り込み
5.標高データの解析
陰影図の作成
断面図の作成
勾配・斜面方位の演算
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm
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困ったときの問題解決フロチャート
▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」
STEP1 「ウェブ検索テクニック」
▽オープンGIS検索システム
http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
▽メールマガジン検索システム
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
▽マイクロイメージ検索サイト
http://www.microimages.com/search/
▽Google 検索
http://www.google.co.jp/
とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
- や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
を使いこなすと、便利です!
STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
http://www.opengis.co.jp/img/faq/parts/html_mark.gifborder="0">http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポス
ター類」
http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]
STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」[英文]
http://www.microimages.com/didyouknow/
▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
http://www.microimages.com/refman/
STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
メーリングリストに参加されたい方は、
info@opengis.co.jpまでご連絡ください。
弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。
STEP5「テクニカルサポート」
テクニカルサポート・ユーザー専用 メールアドレス
############# このメールマガジンの配信について ################
このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。
基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。
1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。
また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。
メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。
転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。
テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で
対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを
進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できま
す。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:FTP サイトを 500MB に拡張しました...
>サービスその10:現在計画中です...
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●テクニカルサポート用にスカイプのIDを用意しました。
テスト利用のためオフライン時は、申し訳ありませんが使用できません。
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毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。
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