Subject: [ts-mag:00073] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 278号】
    Date: Tue, 12 Dec 2006 10:34:47 +0900
    From: WAZA Toshihiko

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2006/12/08
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Landuse,Temporal Change, Overlay, Join

オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第278号「   土 地 利 用 の 経 年 変 化 を 求 め た い   」
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                       株式会社 オープンGIS



最近、土地利用の経年変化の集計について、次のような質問をいただき
ました。

ご質問内容が非常に分かりやすかったので、そのまま引用させていただ
きます。


「 2時期の土地利用図(ベクタ)があり、この期間に土地利用が変化し
たとします(境界自体も変化して異なる形状のポリゴンになっていると
ころもある)。両者を重ね合わせて、どんな土地利用がどんな土地利用
に変化したのかについて面積集計をしたい。

例えばX年とY年で、それぞれ土地利用がA、Bに分類されているときに、

	X年→Y年
	  A→A
	  A→B
	  B→A
	  B→B

のそれぞれの変化タイプの面積を知りたい。

Process/Vector/Combineを実行して、重ね合わせたベクタ地図は出来る
のですが、表の扱いがよくわからず、集計が出来ないでいます。」



経年変化の集計については、今までも質問を受けていると思いますが、
ホームページ等にまとめていないようです。

また分かりにくいのは、図形処理ではなく、その後のテーブル操作だと
いうことが分かりました。

V72での操作に問題がありましたので、V71を使って手順を整理してみま
した。


・・・


次のようなベクタデータを用意しました。X 年とY 年の間で、境界が変
わっています。

(X 年のデータ)




(Y 年のデータ)






●STEP1. オーバーレイ

属性テーブルの名前が同じであれば、あらかじめ違う名前に変えておい
た方が分かりやすいです。




▼「解析処理」から「ベクタ」の「組み合わせ(演算)」を選びます(V71)。




▼ "インターセクト"はANDで、2つのベクタの共通部分を出力します。
"ユニオン"は2つの領域の和です。目的や状況に応じて適当な方を選ん
でください。ここでは"ユニオン"を選びました。




▼ 実行結果です。図形がマージされ、テーブルも両方のベクタからコピ
ーされます。




図形データです。






●STEP2. テーブル操作

テーブルの自然結合を行います。計算フィールドを使っても同じことが
できます。

フィールド名が同じ場合は、それぞれのテーブルを開き、「定義の編集」
メニューでフィールド名を違うものに変えておきましょう。




▼ 前の結果のベクタを表示します。ポリゴンの[テーブル/フォームの作
成] ボタンから「リレーションの修正...」を選びます。




▼ 開いたウィンドウの「ファイル」メニューから「テーブルの演算...」
を選びます。




▼ [テーブル1...], [テーブル2...] ボタンを押し、テーブルを選びま
す。"自然結合"を選び、図のように設定します。[OK] ボタンを押します。




▼ 出力のテーブル名を指定します。




▼ 同じポリゴンにアタッチしているレコードが結合しました。




▽ 最後に、"POLYSTATS"テーブルから"Area"(面積)を持ってきて、集計
が完成です。











□■Tips□■
===============================================================

他のテーブルからフィールドを追加する方法については、これまでも紹
介してきました。

▽ 自分のテーブルを表示します。

▽「定義の編集...」メニューを選びます。フィールドを追加し、必要で
あれば名前を変えます。面積は数値なので、"数値処理"を選び、[スクリ
プトの編集...] ボタンを押します。




▽ <クエリエディタ>ウィンドウで「挿入」>「フィールド...」を選
びます。




▽ 面積であれば、POLYSTATS.Area を選び、[挿入] ボタンを押します。




▽ 必要であれば、フィールドの順番を調整します。




▼ 小数点の表示桁を変えるには、対象のフィールドの上で、右ボタンク
リックして、「フィールドオプション...」を選択します。




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エラー・バグ・トラブル
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今回発見したV72 のエラーです。

●ベクタの組み合わせ演算で、インターセクトの結果がおかしい。

●テーブル演算(自然結合)の結果がおかしい。

マイクロイメージ社に連絡しました。

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機能要求
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● たとえば、区域ごとのRVCファイルがたくさんあって、その中に同じ
種類のオブジェクトが複数個入っているとします。この中の、たとえば
"Forest"ラスタだけを選んでモザイクしたい。

California.rvc/ Water, Forest, Houses, Soils,..
Nebraska.rvc/Water, Forest, Houses, Soils,..
Texas.rvc/Water, Forest, Houses, Soils,..
Missouri.rvc/Water, Forest, Houses, Soils,..
Omaha.rvc/Water, Forest, Houses, Soils,..
Hawaii.rvc/Water, Forest, Houses, Soils,..
....
....

現状では、RVCファイルを1個ずつ開いて、さらに該当するラスタを順に
選んでいかないといけません。こんな時に"検索による(By Query)" 選択
ができると、助かります。

【機能要求番号】fmh12422N - Raster Mosaic: Add ability to select 
input rasters "by query"

● 3次メッシュ(緯度経度)を縦、横N等分したい。

【機能要求番号】CRR8110N - Add ability to specify number of rows 
and columns(過去に要求済み)

「グリッドポリゴンの生成...」メニューの"四角形"ツールを使うと、選
択した矩形に対してメッシュ(グリッド・格子)を作ることができますが、
現状では"長さ"を指定しないといけません。また"度"単位での入力に対
応していません。




【機能要求番号】MJU2555N - Allow control of grid size with 
lat-lon coordinates as described.

「図郭格子線をCAD図形として保存したい」という要求もしています。

【機能要求番号】AUW3110N - Allow (map) grid to be saved as CAD.

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





□■ 話 題 □■
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☆ 最近のHASP(ハスプ)-USBキーの写真です。



以前より短くなりました。

■使用できるOSです。
 http://www.opengis.co.jp/htm/catalog/tntinfo/tntinfo_fixed_license.htm

□HASP-USBキーへの交換手順(ご参考まで)
1.費用: パラレルキー、センチネルUSBキーとも、税込み 19,950円
2.条件: TNT製品が最近のバージョンである必要があります。
3.手順: 最近は、先行して手配する場合が多いです。
先行してマイクロイメージからキーをもらい、お客様にお渡しします。
キーには2週間ほどの期限設定がされています。これまでお使いのキー
がマイクロイメージに到着次第、解除コードが発行されます。

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□■最新ニュース□■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 最近のマイクロイメージ社の情報によると、V73 のリリースはまだ2,
3ヶ月先とのことです。お待たせしています。

◇ Windows Vista(RC1) での起動報告です。数年前のパソコン(Pentium4,
 512MB)にWindows Vista をインストールして、V72, DV73の起動チェッ
クをしてみました。次のようなエラーが出て、両方とも起動できません
でした。



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■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■

◆ 現在の V2006:72 の価格

・TNTmips シングルライセンス 890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス  81,900円(送料・税込)

・TNTmips 年間バージョンアップ(2回分) 147,000円(税込)
・OpenGIS 年間テクニカルサポート       94,500円(税込)

・V2005:71 --> V2006:72へのアップグレード   88,200円(税込)
・V2004:70 --> V2006:72へのアップグレード  132,300円(税込)
・V2003:69 --> V2006:72へのアップグレード  169,050円(税込)


◆『TNTlite日本語解説セット』V72版 好評販売中!!
	(プログラム及びサンプルデータCD付き)

	<目次>
	1.空間データの表示
		2次元データの表示
		3次元鳥瞰図の作成
	2.衛星データの取り込み
	3.ジオリファレンス
		地図画像への座標情報付与
		衛星画像への座標情報付与
	4.GPSデータの取り込み
	5.標高データの解析
		陰影図の作成
		断面図の作成
		勾配・斜面方位の演算

 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。


STEP5「テクニカルサポート」
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学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
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>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
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>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
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>サービスその9:FTP サイトを 500MB に拡張しました...
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