Subject: [ts-mag:00053] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 258号】
    Date: Tue, 18 Jul 2006 17:31:06 +0900
    From: WAZA Toshihiko

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2006/07/14
Keywords: OpenGIS,TNTmips,GPS,Digital Camera,Photo,EXIF,Time,SML


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第258号「 G P S と デ ジ カ メ の リ ン ク(1)」
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                       株式会社 オープンGIS



今週は、位置情報を含まないデジタルカメラの画像とGPSデータをリ
ンクする方法についてご紹介します。時間を仲介にして、SMLを使っ
て両者をリンクします。


・・・


1)GPSログファイルの作成

A)TNTmips を使った場合
ログファイルを保存すると、拡張子がgps のテキストファイルが出来ま
す。
(ログファイルの内容)
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/gps_trace_win.htm#logfile

(ログファイルの例)
TNT製品のサンプルデータのgps フォルダにいくつか参考例が入っていま
す。
 http://www.opengis.co.jp/files/exif/north.gps

TNTmips を使用した場合は、このgps ファイルがそのままSMLで使用
できます。

B)TNTmips を使用しなかった場合
GPSに記録されたログファイルを何らかの方法でパソコンに移動し、
ファイルの形式を上記gps 形式に合わせます。


今回は、GARMIN eTrex Vista-J を使用して、(B)の方法で試してみまし
た。一緒に写真も撮りました。

▼ 戻ってから、同時購入したMapSource(CD-ROM) を使って、GPSの情
報をパソコンに移動しました。下はその時のMapSource の画面です。黄
色のラインが今回のデータです。



隅田川沿いのマンションや頭上を走る首都高速のため、すぐに衛星が捕
捉できなくなりました。

▼ 軌跡をファイルに保存して、日時、経度、緯度など必要な情報を取り
出します。

▼ Mips のgps 形式に合わせるため、緯度以降の項目はダミーで作成し
ます。

▼ CSV ファイルで保存し、拡張子をgps に変えます。

▼ 最後に、上記のサンプルファイルからヘッダー部分をコピーして完成
です。

最後に出来たgps ファイルです。
 http://www.opengis.co.jp/files/exif/test.gps


2)撮影したデジカメの画像を1つのフォルダに集めておきます。




3)準備ができたら、SMLを実行します。
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/gps-sml/GPSlog-image.sml

▼ 最初のウィンドウがあらわれます。

▼ [Images(画像)] タブでは [Add Image Directory(画像ディレクトリ
の追加)] ボタンを押して、デジカメの画像があるフォルダを選択します。



選択すると、下のボックスに画像リストが表示されます。

▼ [GPS Log(GPSログ)] タブに移り、[Add Log(ログの追加)] ボタンを
押して、用意したgps ファイルを選びます。



選択すると、ボックスに座標リストが表示されます。

☆ 実行すると、ログファイルの中身が消える経験を何回かしました。ロ
グファイルのバックアップを取ってから実行するようにしてください。
(後日談)SMLを開く時のエンコーディングがShift-JISだと、このような
ことが起こります。デフォルトのASCIIで開くと、問題なく実行できる
ことが後で分かりました。

▼ [Images(画像)] タブに戻り、Output Table(出力テーブル):の[Save 
As(別名保存)...] ボタンを押し、出力データベース名(RVCファイル)と
テーブル名を与えます。




▼ 実行します。[Compute Image Coordinates(画像の座標を計算)] ボタ
ンを押します。




▽ "All Images successfully attached(全部の画像がアタッチされまし
た)"と出れば、成功です。




何らかの原因で、座標が計算できない画像があると、このようなメッセ
ージが出ます。




そのままにするか、[Options] タブに行き、設定を調整します。

▼ [Options(オプション)] タブでは、画像に対して座標をどのように割
り当てるかを設定します。



[設定項目1] 撮影時間とそれを挟むGPSの時間から、撮影位置を比
例計算で決めるか(Interpolate...)、あるいは時間的に近い方のGPS
位置を採用するか(Use Closest...)、決めます。デフォルトは前者が押
されています。

[設定項目2] 撮影時間とその前後のGPS時間との差に対して、許容
値を設定します。近い方のGPSポイントの時間差ないし計算された距
離が許容値より大きい場合、画像に対して座標を計算しません。




デフォルトの時間差は5分です。つまり、撮影時刻と、2点のうちの近
い方のGPS位置との時間差が5分以上離れていると、その画像は使用
しません。デフォルトの距離は0.5(度)です。1(度)=80(km)とすると、
40(km)になります。状況に応じて、許容値を調整してください。

さらに、時間と距離の両方の条件を満足するか(上のAND)、片方のみでよ
いか(下のOR)、を設定できます。デフォルトは"AND" です。

[設定項目3] GPSとカメラの時刻にズレがある場合は、ここで調整
します。

▼ 何らかの結果が出たら、[Display GPS Table(GPSテーブルの表示)] 
ボタンを押します。




▼ テーブルが開きます。全レコード表示します。画像の撮影時刻を基に
して、GPSから内挿計算された座標(緯度・経度)、画像へのパスが記
録されています。




ようやく準備完了です。

後は若干の処理をして、ハイパーインデックスで表示します。
ポイントをクリックすると、JPEG画像が表示されます。

きりがいいので、続きは来週ということにいたしましょう。



<参考>
 http://www.microimages.com/documentation/cplates/72PhotoGPS.pdf


・・・


GPS機能付きのデジタルカメラとして、現在以下のような機種が販売
(あるいは販売中止)されています。

◎リコー Caplio Pro G3 (3.2メガピクセル)
 http://www.ricoh.co.jp/dc/caplio/pro_g3/

◎ニコンDX2 (12.4メガピクセル)
 http://www.rakuten.co.jp/fujicamera/485940/499669/645883/

◎カシオ QV-4000GX (4.13メガピクセル)
 http://www.rakuten.co.jp/gps/407264/432353/432354/
このカメラは方位も記録できる(た?)そうです。


最近では、GPS機能付き携帯電話もあります。GPS携帯の用途とし
ては、地図上に近くのレストランや駐車場などの場所を表示するものが
多いようです。撮影したJPEG画像のEXIFタグに、GPS情報を
書き込むことができるのかは、現在調査中です。


カメラで撮影した画像ファイルにGPS情報が含まれていれば、時間を
仲介としたリンク作業は不要です。必要なSMLは、(1)画像ファイルの
EXIFタグから緯度経度を読み出し(先々週のSMLを参考)、(2)データベ
ーステーブルに直接緯度経度とファイルパスを書き込む(今回のSMLを
参考)SMLです。







□■Tips□■
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V70以降のSMLでのラスタのジオリファレンスの注意点や、座標参照系
の与え方をホームページに整理しました。

「SMLでのジオリファレンスの設定方法について」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/crs_by_sml2.htm


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エラー・バグ・トラブル
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●【第255号】でご案内しました、マック版V72の地形特性メニューで計
算される方位(Aspect)ラスタがウィンドウズ版の計算結果と違うエラー
が修正されました。
【エラー番号】btc11036E - Raster Topographic Properties: Produces 
different Aspect Rasters for Windows and Mac

7月12日以降のV72のパッチをお使いください。

● 【第256号】でご案内しました、インテルマックV72でのASTER-HDFの
読込みエラー(V71では問題ありません)
【エラー番号】btc10930E - Import Raster: ASTER HDF - Import works 
in 71, gives 'Warning or errors have occurred while importing' in 
72

7月12日以降のパッチで修正されました。ご迷惑をおかけしました。


●MODIS AQUA データをインポートすると、180度回転して取り込まれる。
【エラー番号】btc11178E - Import Raster: MODIS-Aqua HDF import: 
imported raster is rotated 180 degrees

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





◆◇ ご 案 内 ◆◇
..................................................................

マイクロイメージ社の7月11日付けのアナウンスによると、
 http://www.microimages.com/announce/

マイクロイメージ社はV2006:72 を登録ユーザに発送しました。


<内容>

	●V72 CD-ROM(多分Windows版)
	●Global Geodata(2006:72) DVD
	●Nebraska Land Viewer Atlas(第2版) DVD
	○新機能リスト(New Features)

<ご注意>

V72 CD-ROMは、2006/5/24にリリースされたものです。この日付以降にダ
ウンロードしたソフトウエアをすでにご使用の場合は、このCDを使っ
てインストールする必要はありません。

..................................................................


数値地図25000(地図画像)CD丸ごと自動インポートSMLが、バージョ
ンアップしました。
 http://www.jmc.or.jp/data/25000ima/h17.html

☆平成17年以降に刊行された新規格CD-ROMに対応しました。

..................................................................





■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■


現在の 2006:72 の価格

・TNTmips シングルライセンス 890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス  81,900円(送料・税込)

・TNTmips 年間バージョンアップ(2回分) 147,000円(税込)
・OpenGIS 年間テクニカルサポート       94,500円(税込)

・2005:71 --> 2006:72へのアップグレード   88,200円(税込)
・2004:70 --> 2006:72へのアップグレード  132,300円(税込)
・2003:69 --> 2006:72へのアップグレード  169,050円(税込)


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困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。


STEP5「テクニカルサポート」
 テクニカルサポート・ユーザー専用 メールアドレス





############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。


また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。



テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:FTP サイトを 500MB に拡張しました...
>サービスその10:現在計画中です...


テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス


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●テクニカルサポート用にスカイプのIDを用意しました。
テスト利用のためオフライン時は、申し訳ありませんが使用できません。





============ おことわり =============

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 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。

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