Subject: [ts-mag:00025] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 230号】
Date: Sun, 18 Dec 2005 19:11:02 +0900
From: WAZA Toshihiko
OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2005/12/16
Keywords:OpenGIS,TNTmips,MailMagazine, 3D Piecewise Affine, Edge
オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン
第230号「 マ ニ フ ォ ー ル ド ( 4 ) 」
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株式会社 オープンGIS
これまで3回の内容をおさらいすると、
●「マニフォールド(1)」
マニフォールドに関する資料を紹介しました。
●「マニフォールド(2)」
平面図を使って陰影付きの3次元鳥瞰図を作り方をおさらいしました。
●「マニフォールド(3)」
マスクラスタを利用して、平面図や断面図の中の必要な部分のみを
表示する技法を紹介しました。
今回は、マニフォールドの本丸である「断面図への3次元座標の付与」
に入ります。
C−2)断面図への3次元座標の付与
▼「編集」メニューから「ジオリファレンス(座標付与)...」を選択しま
す。
▼「ファイル」>「開く...」で、断面図ラスタを開きます。
"Local_engineering"というジオリファレンスのウィンドウが出た場合は、
[キャンセル] または[スキップ] を押します。
▼ その次の「ジオリファレンス オプション」ウィンドウも"未定義" の
まま[キャンセル] します。
▼「モデル」メニューから「3Dピースワイズアフィン」を選びます。
▽「ピースワイズコントロール」ウィンドウが出ます。
今回の測線は途中1箇所(地点B)で折れ曲がっています。
したがって、断面図の右端で上下2点、左端で上下2点、折れ曲がりの
箇所で上下2点、合計で最低6点をマニフォールド用の3次元座標とし
て与えます。
(断面図)
(左端)
・・・
通常ですと「オプション」メニューから「2Dリファレンス表示ウィンド
ウを使う」を開いて、参照ラスタを設定して(X, Y) 座標をもらってくる
のですが、マニフォールドの操作の場合は違います。ちょっと面倒です
が、「表示」>「空間データ」で平面図を表示して、該当する場所の座標
や標高値をもらってきます。
▼ ジオリファレンス関係のウィンドウはそのままにしておいて、「表示」
>「空間データ」から「2次元グループの新規作成」を選びます。
▼ [レイヤの追加...] ボタンを押して、標高ラスタと地質平面図を表示
します。
▼ 見やすいように標高値だけをデータティップで表示するようにします。
▼ カーソルを表示ウィンドウの図面の上に置くと、位置レポート窓に座
標が表示されます。またその場所の標高値がデータティップに表示され
ます。
さて準備が整いました。ジオリファレンス処理に戻りましょう。
▼ [クロスヘア] ボタンを押して、左端の 0 meter の場所に合わせます。
▼ その場所の座標および標高値を位置レポート窓とデータティップで確
認します。
▽ この数値をジオリファレンスの"リファレンス"の窓に入力しますが、
その前に「セットアップ」の「投影法...」を選んで、図のように座標系
を設定しましょう。出力は平面図と同じ"UTM座標"にしておきました。
▼ 先ほどの座標と標高値をキーボードから入力します。この点の標高値
は海水面なので0です。入力が終わったら [適用] ボタンを押します。
▼ 以下、順に他の場所のコントロールポイントも入力します。真ん中の
地点Bの地下は標高(深さ)が分かりませんので、とりあえず5点になりま
す。近隣のコントロールポイントが結ばれ、三角形が表示されます。
まずは、安心のため、ここまで入力した座標を保存しておきましょう。
ジオリファレンスの「ファイル」メニューから「保存」を選びます。
・・・
さて、次に三角形が断面全体を覆うようにコントロールポイントを増や
します。
1)真ん中の折れ曲がりの線を入力します。地点Bの真下の点にコントロ
ールポイントを追加します。
▼「ピースワイズコントロール」ウィンドウで [コントロールポイント
の追加] ボタンを押します。
▼ ウィンドウの端などに寄せて、Bの真下になるようにコントロールポ
イントを追加します。
▼ [適用] ボタンを押します。
▽ コントロールポイントが追加され、三角形網が再計算されます。
▼ 入力後、「ジオリファレンス」ウィンドウで(X, Y)座標が真上の地点
Bと同じになっているか、確認します。違っていれば [編集]モードにし
て座標を調整します。
2)地点Bの上下の点を結ぶラインを"ハードエッジ"にします。ハードエ
ッジとは、構造物の大黒柱のようなもので、動かさない線です。
▼ B点の上下の点の間でマウスをドラッグし、右ボタンを押します。
ラインがハードエッジを示す青い色に変わります。
3)不要な三角形の辺(エッジ)の削除を行います。不要な辺があると三
角形が倒れこみ、3次元で見たとき思わぬじゃまになります。
▼ [選択したエッジを削除] ボタンを押します。
▼ 三角形のライン(エッジ)を選択し、右ボタンを押すと、選択したエッ
ジが削除されます。
4)断面を三角形でおおうため、地形のピークにコントロールポイント
を置きます。平面内の座標と標高は、平面図から読んで与えます。
・・・
途中経過の確認のため、2Dリファレンスウィンドウを開いて、すべての
コントロールポイントが測線の上にのっているか確認します。測線から
ズレていれば、座標値を「ジオリファレンス」ウィンドウで調整します。
同じように「ジオリファレンス」ウィンドウの「オプション」メニュー
から「3Dリファレンス表示ウィンドウを使う」を選びます。エッジで結
ばれた三角形が鳥瞰図表示されます。
このような作業の結果、次のような形になりました。
(全体図)
(分割拡大図)
(ジオリファレンスの座標値の表示)
● 左端と右端、途中の折れ曲がりのラインをハードエッジ(固定線)にし
ました。
● 断面が三角形で覆われるようにコントロールポイントを追加しました。
● 3Dリファレンス表示ウィンドウでのワイヤフレーム表示はこんな感
じです。手動で回転しています。赤い線は測線で、標高は付いていませ
ん(0 meter)。断面と測線が同じ平面内にあるかチェックします。
http://www.opengis.co.jp/img/faq/manifold/SC1021/SC1021.html
・・・
マニフォールドの作成は非常に複雑です。2次元だけでなく、3次元空
間での見え方にも気を配る必要があります。慣れてくると、うまくなる
でしょう。「マニフォールド」シリーズは来週(来年)で終わりにしたい
です。よいお年を。
□■Tips□■
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データティップは、ラスタやベクタの属性を表示ウィンドウ上で簡単に
チェックするのに便利な機能です。
データティップを設定するには、
▼ [操作ツール] ボタンから「データティップの設定」を選び、
▼ [ラスタセル] タブの [表示] ボタンを押します。
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エラー・バグ・トラブル
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V7.1で複数のテキストファイルをデータベースに読み込む際、1番目の
テキストファイルしか読み込まないエラーがありましたが、2005年12月
14日以降のパッチで修正されております。【エラー番号】JPR9440E,
JPR9441E
(インポート前)
(インポート後;修正前)
(修正後)
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またV7.0まではDBASEファイルをベクタとして直接読み込むことができま
したが、V7.1からは2段階になりました。一度データベースにインポー
トして、次にデータベースをベクタに変換します。
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■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■
平成17年11月21日付けでTNT製品の価格を改定致しました。
現在の Ver 7.1 の価格は
・TNTmips シングルライセンス 890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス 81,900円(送料・税込)
・TNTmips 年間バージョンアップ(2回分) 147,000円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)
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困ったときの問題解決フローチャート
▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」
STEP1 「ウェブ検索テクニック」
▽オープンGIS検索システム
http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
▽メールマガジン検索システム
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
▽マイクロイメージ検索サイト
http://www.microimages.com/search/
▽Google 検索
http://www.google.co.jp/
とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
- や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
を使いこなすと、便利です!
STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]
STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文]
▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
http://www.microimages.com/refman/
STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
メーリングリストに参加されたい方は、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。
弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。
STEP5「テクニカルサポート」
テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス
############# このメールマガジンの配信について ################
このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。
基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。
1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。
また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。
メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。
転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。
テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:FTP サイトを 500MB に拡張しました...
>サービスその10:現在計画中です...
============ おことわり =============
※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
TNTmipsに関わる新しいニュースを、
毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。
※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。
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