Subject: [ts-mag:00001] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 206号】 Date: Mon, 27 Jun 2005 01:20:52 +0900 From: WAZA Toshihiko OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2005/06/24 Keywords:OpenGIS,TNTmips,MailMagazine,GeoTIFF,Export,Affine オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第206号「 GeoTIFF 出力 と ア フ ィ ン 変換(1)」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS ラスタをGeoTIFF形式で出力する時、ウィンドウに「左上隅のジオリファ レンスとセルサイズを出力」というラジオボタンがあります。このボタンのオン、オフで、出力したファイルの座標がどうなるのか、 調べてみました。 ・・・ 本題に入る前に、テスト用のサンプルデータを作りたいと思います。 ▼ メインメニューから「解析処理」>「ラスタ」>「ユーティリティ」> 「空ラスタのラスタ生成...」を選びます。 ▼ 出てきた「ラスタ生成」ウィンドウで、ライン100、カラム100と入れ ました。ラスタデータの種類は「8ビット符号なし整数(0~255)」のまま。 初期値は、バックを白くすることを意識して、255 としました。
▼ さて、このラスタを「編集」>「空間データ...」の「ファイル」>「 開く...」で(編集用データとして)開きます。 ▼「ラスタツール」の「テキスト」ツールを使って、このラスタに入る ように大き目のAの文字を置きます(フォントは、Arialを使用しました)。
▽ カラーパレットを調整して、白地に黒のAのラスタが出来ました。
さて、このラスタに座標情報を与えます。 V7.0から座標系の選択のし方が大きく変わっています。今まできちんと 説明してこなかったと思いますので、V7.1を使ってジオリファレンス操 作を説明します。 ▼メインメニューから「編集」>「ジオリファレンス(座標付与)...」を 選びます。 ▼「ファイル」>「開く...」で、このラスタを選びます。 ▼ 座標系は、UTM座標(ゾーン53)/測地系JGD2000にしてみます。「すべ てをセット...」ボタンを押します。
▼「座標参照系」ウィンドウが出ます。規定値として、”WGS84/ジオグ ラフィック”がありますが、ここでは”UTM座標”を設定してみます。
「全球規模 and 地域」(英語メニューでは、Global and Regional)の先 頭の□+ボタンを押します。 ▼今度は「ユニバーサル横メルカトル(UTM)」の前の□+ボタンを押しま す。
▼UTM zoneのリストが出ます。スクロールして、”UTM zone 53N (CM 135E)”を選びます。(N...北半球、CM = Central Meridian = 中央子午 線) 。
▼次に、「測地系」(datum)タブを押します。測地系の右端の矢印ボタン をクリックして、アルファベット順のリストから、”Japan Geodetic Datum 2000 (JGD2000)”を選びます。
▼ 最後に、[OK]ボタンを押します。
座標系として、”JGD2000 / UTM zone 53N (CM 135E)”が設定できまし た。 ▼ もう一度、[OK]ボタンを押して、「ジオリファレンス オプション」 ウィンドウを閉じます。テスト画像が表示されます。
▽ここで選択した座標系は、「セットアップ」>「投影法...」メニュー で見ることができます。
”UTM座標(ゾーン53)/測地系JGD2000”の組み合わせは、「座標参照系」 ウィンドウに定義済みの座標系として「現在」の場所に表示されます。 次回、他のデータに対してこの座標系を適用したいときは、クリックす るだけで選択できます。
さて、ここでは、ある意図の下に、辺の比が「3:4:5」の直角三角 形の性質を使って、このラスタを下の図のように傾けてジオリファレン スしたいと思います。
X が東方向(Easting)で、Y が北方向(Northing)です。この図では原点は 0と書いていますが、UTM図法のX 軸は、500,000メートル加算されて いますので、ここでもX 方向に500,000メートル加算して、UTM図法の 原点近くにこのラスタを設定したいと思います。 ▼ ジオリファレンスの結果はこのとおりです。
▽ 表示ウィンドウはこのとおりです。
▼ モデルは「アフィン変換」を使用しています。「オプション」>「モ デルへワープ」を選ぶと、
表示のし方が、オブジェクトの向きから、設定した座標系の向きに変わ ります。
これで、テストデータができました。 ▼「ジオリファレンス」ウィンドウから「ファイル」>「保存」を選びま す。
・・ ▼「表示」>「空間データ...」の「2次元グループの新規作成」で表示 してみます。
オブジェクトの向きに表示されます。 ▼「グループコントロール」ウィンドウで、「グループ」>「設定...」 メニューを選びます。(V7.0では「グループ」>「投影法/切り抜き表示... 」という名前でした。) ▼「自動マッチング」を「なし」に換えます。[投影法]ボタンを押して、 先ほどの”JGD2000 / UTM zone 53N (CM 135E)”を選びます。 [再描画]ボタンを押すと、テストデータが座標系の向きに回転します。
[閉じる]ボタンを押して、ウィンドウを閉じます。 ▼「マップグリッドレイヤの追加...」を使って、マップグリッドも重ね ました。
良さそうです。テストデータを作るだけでも、時間がかかりました。 ・・・ 来週は、このデータを使って、GeoTIFF出力の際の「左上隅のジオリファ レンスとセルサイズを出力」ボタンと、出力ファイルの座標の関係につ いてご報告します。 エラー・バグ・トラブル x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x 第203号で、「ポリゴンによるラスタの集計」について解説しましたが、 その中で計算結果がおかしいとの指摘がありました。 「境界のセル」のオプションについて、4つの選択肢があります。
1.部分的に内側なら含む(デフォルト) 2.面積の大きい方を含む 3.比例配分計算 4.部分的に飛び出していたら除外 問題はこれらの計算結果で、以下のような症状を確認しました。 ●上記1による面積"POLYHISTO.Area"は、4の場合より大きくなるはず なのに、ほぼ等しい。[エラー番号:PAT8077] ●2による面積は1より小さくなるはずなのに、大きいポリゴンがある。 ●3による面積は1より少なくなるはずなのに、大きいポリゴンがある。 ともに、[エラー番号:PAT8080] 本エラーについてはマイクロイメージ社においてエラー再現、認識をし ております。誠に恐縮ですが、エラー修正までお待ちください。 x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x □■Tips□■ ================================================================ コンターなどの標高値をラベル表示すると、小数点以下の0が多くて見 苦しい。
たとえば、小数点1桁で表示するには、「ベクタレイヤコントロール」 ウィンドウを開き、ラベル:「スクリプトを使用」にして、[指定]ボタ ンを押します。以下のように書いてください。 printf("%.1f", Internal.MinZ)
※テーブルとフィールドは、ユーザの状況に合わせて換えてください。 ================================================================= ◆◇ ご 案 内 ◆◇ .................................................................. V7.1の新機能を1つ、ご紹介します。 WindowsXP で Zipファイルをダブルクリックすると、あたかもフォル ダの中身のように圧縮されたファイルが表示されます。同じように TNTmips V7.1をインストールすると、RVCファイルにマイクロイメー ジのロゴが付きます。さらにRVCファイルの上でダブルクリックする と、中のオブジェクトが表示されます。
http://www.opengis.co.jp/files/SC1000/SC1000.html これまでは、「表示」や「サポート」メニューを使って、RVCファイ ルの中身を調べていましたが、V7.1ではこれらのメニューを使わず、フ ォルダ感覚で、RVCファイルの中身を確認できるようになった訳です ね。 ★☆★☆ TNTmips V7.1 RV(リリースバージョン)が、6月16日にマイクロイメ ージ社のウェブサイトからダウンロード開始になりました。 Release Version 2005:71
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v71release.htm 最近マイクロイメージ社は、バージョンの呼び方を、バージョンの前に 年号を置く形に改めました。 V7.1の新機能紹介は、英文ですが、以下のページでご覧になれます。
http://www.microimages.com/featupd/v71.htm 翻訳は出来次第、弊社ホームページにてご紹介します。 .................................................................. < サーバー切替作業終了のお知らせ > 廉価で、よりディスク容量の大きいサービスに移行するため、今週レン タルサーバー(ホームページ、メーリングリスト、メールマガジン等で利 用)の切り替え作業を行いました。全文検索の設定やメールアドレスなど で一部ご迷惑をおかけしましたが、無事終了致しました。 今回の移行によって、全体のディスク容量が2GBになりました。FT Pサイトの容量も少し余裕ができました。 .................................................................. 今週の話題 / メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 特にありませんでした。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■ 現在の ver7.0 の価格は ・TNTmips シングルライセンス 827,400円(送料・税込) ・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込) ・年間テクニカルサポート 94,500円(税込) ご不明の点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 困ったときの問題解決フローチャート ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 ▼STEP5「テクニカルサポート」 STEP1 「ウェブ検索テクニック」 ▽オープンGIS検索システム
http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi ▽メールマガジン検索システム
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi ▽マイクロイメージ検索サイト
http://www.microimages.com/search/ ▽Google 検索
http://www.google.co.jp/ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) を使いこなすと、便利です! STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
http://www.microimages.com/didyouknow/ ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
http://www.microimages.com/getstart/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
http://www.microimages.com/refman/ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。 STEP5「テクニカルサポート」 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 50MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================