Subject: [ts-mag:00216] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 205号】 Date: Sun, 19 Jun 2005 15:17:42 +0900 From: WAZA Toshihiko OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2005/06/17 Keywords:OpenGIS,TNTmips,MailMagazine,Multiple Records,Query,CSV オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第205号「 複 数 レ コ ー ド へ の ア ク セ ス 」 ################################################################ 株式会社 オープンGIS 先々週は、「解析処理」>「ベクタ」>「属性」>「ラスタの集計...」を 使って、ポリゴン毎にラスタのセルの集計を行う機能について説明しま した。 先週は、集計結果のテーブルにポリゴンの識別IDを付ける方 法を紹介しました。 今週は、さらに、その時の POLYHISTOテーブルに着目します。このテー ブルは、1つのポリゴンに複数のレコードが付いていて、各セルの値毎 のカウント数を表しています。 実際のデータでは、ポリゴンが全部で3個ありました。ID = 1 のポリ ゴンをクリックして選択します。POLYHISTOテーブルで、ID = 1 に対応するレコードの先頭に赤丸が点き ます。全部で4レコードあります。
赤丸のレコードのみを表示するモードではこうなります。
今週は、このように1つの図形(ここではポリゴン)に対して、複数のレ コードが付いている場合の扱い方について解説します。 ・・・ まずは、ドキュメントは... ▼「表示」から「リファレンス マニュアル...」を選びます。
▼Adobe Acrobat Reader が立ち上がります。3の「Process」をクリッ クします。
▼この中の「SML」の27ページです。Vector Object Variables とあ ります。
TNTmipsでは「ベクタ>ポリゴン>属性テーブル>フィールド」という階層 構造を、以下のように、点で区切って表現しています。 V.poly[n].table[m].field 各項目を説明すると、 V: ベクタを表す変数、 poly: ポイント、ライン、ポリゴンなどの図形種別、 table: テーブル、 field: そのテーブルの中のフィールド、 を表しています。さらに、n, m は、 n : ベクタの中の n 番目のポリゴン、 m : n 番目のポリゴンに付いている m 番目のレコード、 を表しています。 n は、先週出てきたポリゴンのInternal.ElemNumフ ィールドと同じものを見ています。m は、ポリゴンに複数個レコードが 付いている場合に、m 個目のレコードを表しています。どういう順番か ははっきりしませんが、恐らく作られた順だと思います。[m] を書かな いと、1番目のレコードだけを見にいきます。 ・・・ さて、ポリゴンに複数のレコードが付いている場合は、この" m "を使 えばアクセスできそうだ、というのが分かってきました。 実例に戻って、
複数レコードの例として、各ポリゴン毎に、Cell = 3.0000 のセルの 割合(パーセント)を計算してみます。 操作は、「表示」>「空間データ」でも「編集」>「空間データ」でも構 いません。主な流れは以下のとおりです。 1.ポリゴンに対して、新規テーブル、新規フィールドを作成する。 2.計算フィールドを使用して、割合を計算する式(クエリ)を書く。 今回の式(クエリ)は、以下のように書きました。 ================================================= 1 numeric rec_num = SetNum(POLYHISTO[*]); 2 numeric sum = 0; 3 numeric a = 0; 4 numeric m; 5 6 7 for m = 1 to rec_num begin 8 sum = sum + POLYHISTO[m].Count; 9 end 10 11 for m = 1 to rec_num begin 12 if (POLYHISTO[m].Cell == 3) then 13 { 14 a = POLYHISTO[m].Count; 15 } 16 end 17 18 a = a / sum * 100; 19 20 return(a); ================================================== ※実際には行番号はありませんので、ご注意。 <クエリの解説> ●計算フィールドのクエリの中では、n 番目のポリゴンに対する処理を 書きます。せっかく出てきましたが、クエリでは 前述の" V.poly[n]." の出る幕はありません。 ●1行目の、SetNum(テーブル名[*])は、対象ポリゴンに付いている該当 テーブルのレコード数を表します。ポリゴンID=1であれば、4(個)になり ます。レコー ド数を求める時にいつも使う関数です。 ●7, 8, 9行目で、(各ポリゴン毎に)、Countの合計を求めて、sum に置 きます。 ●11, 12行目で、POLYHISTO.Cell値が 3 のレコードを探しています。3 の場合、a に その時の Count を代入しています。 ●18行目で、割り算して、割合を計算しています(パーセント)。 ●20行目で、このクエリの最終的な戻り値として、a を指定しています。 クエリの解説> 今回も、操作をアニメーションにしました。 テーブル名はWARIAI、フィールド名はPercentです。 アタッチするタイプは、前と同様、”暗示的1:1”にします。 最後の表示を小数点1桁にしました。 クエリは、ここでは書かず、あらかじめ作成したものを開いています。 <アニメーションによる操作例>
http://www.opengis.co.jp/files/SC1031/SC1031.html (なぜかScreenCamのレスポンスがやや遅いようです) 先週作成したポリゴンの識別番号(POLY.ID)も追加しました。
http://www.opengis.co.jp/files/SC1032/SC1032.html ・・・ 今週は、データベースでの複数レコードの扱い方について解説しました。 計算フィールド(数値処理)を使って、テーブル名[m]という形で各レコ ードにアクセスしました。 エラー・バグ・トラブル x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x TNTmips V7.0の、ジオリファレンス処理で、緯度経度で入力した時、入 力後のリストで、経度の表示が0になる。 このエラーは、修正パッチで直っております。申し訳ありませんが、下 記のサイトからパッチをダウンロードしておあてください。
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/70patch.htm x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x Windowsの64ビット版 XP Pro x64 は、まだまだ問題があるようです。 特に、周辺機器関係の問題が多いです。 ・プリンタが使えない。 ・HASP USBキーが使えない。 ・某メーカーのセキュリティソフトがインストールできない。 ・ScreenCamで録画中、閉じたはずのウィンドウが消えない。 アプリケーションもしばらくは32ビットエミュレーションですね。 x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x □■Tips□■ ================================================================ CSVファイルをポイントやラインとして読み込む際、1行目にカンマ 区切りで、対応する項目名を書き込んでおくと、そのままデータベース テーブルのフィールドとして読み込んでくれて便利です。 「解析処理」>「インポート/エクスポート...」で、「ベクタ」、「イ ンポート」にして「TEXT」を選びます。 ▼「すべてのフィールドリスト」の前のラジオボタンを押し、 ▼ [ファイルから自動決定]ボタンを押します。
▽ すると、下にある「追加属性(オプション)」パネルに、1行目の項 目名が表示されます。フィールドの幅などを変更したい時は直せます。
▼実行する前に、「ファイルヘッダライン:」を1にします。これをし ないと、1行目もデータ行として読み込まれますので、ご注意。
▼実行する前に、「座標情報」タブで、座標系を指定します。
「ライン」として読み込みたい時は、「形式を指定してインポート:」 を「ライン」にします。先日、あるユーザで実行後、ラインが分断され ることがありました。「指定するライン:距離」オプションが原因でし た。このオプションは、隣り合う2点間の距離が100m以上離れると、そ こで別ラインにします。ラインが分断された場合は、「ラインの間隔」 を大きくしてみてください。
================================================================= ◆◇ ご 案 内 ◆◇ .................................................................. TNTmips V7.1 RV(リリースバージョン)が、6月16日にマイクロイメ ージ社のウェブサイトからダウンロード開始になりました。 Release Version 2005:71
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v71release.htm 最近マイクロイメージ社は、バージョンの呼び方を、バージョンの前に 年号を置く形に改めました。 V7.1の新機能紹介は、英文ですが、以下のページでご覧になれます。
http://www.microimages.com/featupd/v71.htm 翻訳は出来次第、弊社ホームページにてご紹介します。 ★☆★☆ 新機能につきましては、本メールマガジンでも随時ご紹介する予定です。 .................................................................. < サーバーの切替作業のお知らせ > 廉価で、よりディスク容量の大きいサービスに移行するため、来週、レ ンタルサーバー(ホームページ、メーリングリスト、メールマガジン等 で利用)の切り替え作業を行います。移行作業は慎重に進めてまいりま したが、万一不測の事態が発生した場合、ご迷惑をおかけするかもしれ ません。早急の復旧をめざしますが、その際は何卒よろしくお願い申し 上げます。 .................................................................. 今週の話題 / メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 特にありませんでした。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 利用されています。 ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■ 現在の ver7.0 の価格は ・TNTmips シングルライセンス 827,400円(送料・税込) ・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込) ・年間テクニカルサポート 94,500円(税込) ご不明の点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 困ったときの問題解決フローチャート ▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」 ▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」 ▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」 ▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 ▼STEP5「テクニカルサポート」 STEP1 「ウェブ検索テクニック」 ▽オープンGIS検索システム
http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi ▽メールマガジン検索システム
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi ▽マイクロイメージ検索サイト
http://www.microimages.com/search/ ▽Google 検索
http://www.google.co.jp/ とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける) を使いこなすと、便利です! STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語] STEP3 「ドキュメントを読んでみる」 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語] ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語] ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
http://www.microimages.com/didyouknow/ ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
http://www.microimages.com/getstart/ [英文] ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
http://www.microimages.com/refman/ STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」 メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。 STEP5「テクニカルサポート」 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 50MB まで利用できます。 >サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその9:現在計画中です... ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================