Subject: [ts-mag:00102] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 95号】 Date: Sat, 19 Apr 2003 15:15:27 +0900 From: Taichi FURUHASHI OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users 2003/4/18 Keywords: OpenGIS,TNTmips,DigitalMAP,IndexCOLOR,Search,ShowIconmgr オープンGIS テクニカル・サポート専用メールマガジン 第95号「 等 高 線 だ け を 取 り 出 せ ! ! 」 ################################################################# 株式会社 オープンGIS まさか、文字の裏側にも情報があったとは... 国土地理院さんの、数値地図(地図画像)の利用方法のひとつに、 特定の色を抜き出して、利用する方法があります。 例えば「等高線」は、地図の上では茶色で印刷されていますね。もちろん、 等高線だけでは、実用的ではありませんから、その上に、地名や道路、 建物の情報も印刷して、さまざまな情報が詰まった、1枚の地図が出来あ がるわけです。 ちょうど、1/2.5万 地図画像を普通の色合いで表示すると、このように、 白色、黄色、水色、青色、茶色、緑色、灰色、黒の7つの色が使われてい ることがわかります。 しかし、場合によっては、全ての情報を必要としないことだってありますね。 それこそ、地形の情報だけをじっくりと見たい場合、等高線の色だけを 表示して、それ以外の色は消してしまいたい。 このように、数値地図の地図画像はそれぞれの色ごとに、情報を取り出す ことが出来るのです。しかも、着目すべきは、通常、文字や建物など他の 情報が重なっているところにも、ちゃんと等高線の情報が残っていること。 もう一度、文字の部分に注目して見てみて下さい。 ▽通常表示 ▽等高線表示 ● なぜ、このようなことが可能なのか? それは、専門用語で答えると、 「地図画像は1画素8ビットの各ビットに印刷の版が対応しているから」 と表現します。 このままだと、ちょっとよくわかりませんね。 実は、この地図画像は一つ一つの画素(ピクセル)が、8ビット(0〜255) の値で表現されています。その数値ごとに、色が割り振られているわけ ですが、地図上で表現している色は、先ほどご紹介したように、7色で 印刷されています。そこで、1ビットごとに1色を対応付けて、それぞ れの色ごとに、塗る/塗らないを決めるようにしてあります。 それならば、7ビットで十分ではないかとのご意見もありますが、実は 見た目上7色でも、実際は白を2つ用意したりと工夫してある点でやは り8ビット必要になります(実は、1/20万 は7色しか使っていない...)。 具体的には、二進数という表記方法で、8ビットの数値を表示すると このようになります(括弧内は十進数)。 00000000 (0) 00000010 (2) 00001000 (8) 11111111 (255) この一桁ひとけたに、色が割り当てられているのです。 等高線の色は、下4桁目に相当しますので、例えば、 00001000 (8) も 00001001 (9) も 00001010 (10) も 00101000 (40) も みんな等高線としての色を持つ数値になるわけです。 そして、上の桁ほど、優先度を高くして表示するために、 00001010 (10) は茶色く塗られますが、 00101000 (40) は、更に上の桁が対応する「道路、鉄道、建物、境界等」 の色(灰色)が等高線の上に乗っかってきます。 逆に言うと、見た目、灰色に塗られている画素(ピクセル)も、実は、 その下には、ちゃんと等高線の情報が隠れているというわけです。 ● さて、前置きが長くなってしまいましたが、実際に TNTmips にて、その 色の抜き出し方法をご紹介いたしましょう。 今週は、カラーマップの変更だけで、見た目上色を抜き出すテクニックを ご紹介します。 まずは、先週のメルマガ(第94号)でご紹介しましたが、弊社が提供して おります、数値地図インポートSML を使って、数値地図(地図画像)を TNTmips の RVC 形式に変換してください。 但し、インポートSML のバージョンが上がっていますので、必ず ver2.1 以降のインポータをご利用ください。インポート方法は、ver2.0 とまった く同じですのでご安心下さい。 ▽数値地図25000 地図画像インポータ ver2.1 http://www.opengis.co.jp/sml/topo25k_v21.sml [0.1MB] ▽数値地図50000 地図画像インポータ ver2.1 http://www.opengis.co.jp/sml/topo50k_v21.sml [0.1MB] ▽数値地図200000 地図画像インポータ ver2.1 http://www.opengis.co.jp/sml/topo200k_v21.sml [0.1MB] ● 無事、インポートが終わりましたら、 ▽早速メインメニューより Display/Spatial Data... [New 2D Group] 機能にて、地図画像を表示してみましょう。 ▽そして、Group Controls ウィンドウの Raster マークをクリックし、 Raster Layer Controls ウィンドウを表示します。 ▽Object タブに移動しまして、Color Pallete: を選択しますと、それ ぞれの版(色)ごとに名前のリストが現れます。 ▽版を選択後、OK ボタンを押すと Group View ウィンドウには、選択した 色だけが、表示してきます。 それぞれの「版の名前」と、「対象物」との関係は、地図画像の種類に よって異なりますので、以下にリストアップしてみました。参考までに、 1/2.5万 地図画像だけは、サンプル画像もつくってみましたのでイメージ を確認してみてください。 [1/25000 地図画像] ▼注記版・・・・・居住地名や人工物、自然物等の名称、または、建物記号等 ▼注記マスク版・・注記文字を含む範囲をマスク (意図的に赤に変更) ▼墨版・・・・・・道路、鉄道、建物、境界等 ▼藍版・・・・・・水涯線、水田 ▼褐版・・・・・・等高線、がけ、土堤、地下鉄 ▼墨マスク版・・・樹木に囲まれた居住地 ▼藍マスク版・・・河川水面、海水面、湖水面 ▼褐マスク版・・・国道 [1/50000 地図画像] ▼注記版・・・・・居住地名や人工物、自然物等の名称、または、建物記号等 ▼注記マスク版・・注記文字を含む範囲をマスク ▼墨版・・・・・・鉄道、道路、建物、境界等 ▼藍版・・・・・・水涯線、水田等 ▼褐版・・・・・・等高線、がけ、土提、温室、畜舎、タンク等 ▼藍マスク版・・・河川水面、海水面、湖水面 ▼褐マスク版・・・国道 ▼緑+緑マスク版・植生界、植生記号、樹木に囲まれた居住地、地下鉄 [1/200000 地図画像] ▼注記版・・・・・居住地名、自然物等の名称、または、建物記号等 ▼墨版・・・・・・鉄道、行政界 ▼赤版・・・・・・市街地、国道番号 ▼褐版・・・・・・道路、橋及び高架部、建物、堤防、がけ、岩礁等 ▼緑版・・・・・・等高線、畑記号 ▼藍版・・・・・・水涯線、水田記号、湿地 ▼藍マスク版・・・河川水面、海水面、湖水面 ▼未使用・・・・・すべて0(将来、使用する予定あり) いかがですか、なぜこんなに簡単に色を抜き出せるのかって? それは、TNTmips がラスタの色付けに使用しているカラーパレット という色情報を、それぞれの版ごとに用意したからです。 例えば、1/2.5万 地図画像の等高線色(褐版)のカラーパレットは このようになっています。等高線色を数字で表現すると、このように、 256もの数字のうち、実に半分の数字が等高線の値を持つのです。 ● 見た目だけではなく、デジタルデータとして、1ビットのマスク画像を 作りたい場合は、ひとまずこちらのサイトをご参照ください。 数値地図25000(地図画像)の利用−Ver.2 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/sc25000v2.htm 詳しいテクニックについては、またメルマガでご紹介いたします。 今週の過去プチ・テクニック """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""" " " ウィンドウが沢山ありすぎてよくわからない... " " 昔ながらのデザインである X Desktop Mode を使っているときにも、 " Windows のタスクバーのように、表示しているウィンドウの一覧を " 横長のバーとして表示する機能があったらなぁ... と思ったことあ " りませんか? " " そんなときは、何も表示されていないところで 右クリックをして " Show Iconmgr というメニューを選択してみましょう。 " " 左上に小さな四角形が現れますが、角をつまむと、 " 大きさを変えられます。 " " 表示するウィンドウを新たに開くと、その四角形がどんどん増えてい " きますね。まるで、Windows のタスクバーのように... " " " もちろん Windows Desktop Mode でお使いの場合は、 " いくら右クリックしても、Show Iconmgr のメニューは現れませんので " ご注意ください。 " " """" 隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信 """" New Things 最新情報 ================================================================= = = キーワードを更新しました。【OpenGIS 検索システム】 = http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi = ================================================================= ■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■ 昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を 今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!! 同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、 北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。 詳しい内容はこちらをご覧ください。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ バグ・トラブル情報 ??? ??? 最新版 TNTmips ver6.8 のチェックを、急いで行っていますが、 ??? 情報がまとまり次第、ご報告いたします。 ??? ??? もう少々お待ち下さい。 ??? ??? ??? 今週の話題 on メーリングリスト ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 今週はとくにありませんでした。 ~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ メーリングリストに参加されたい方は、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、 ユーザーさまの間での情報交換の場として 多くの方に利用されています。 [[[ ユーザー登録を忘れていませんか? ]]] ようやく、TNTmips ver6.8 がリリースされました!! インストール CD-ROM が届きますのは、既にバージョンアップ契約をされ ている方が対象となりますが、実際の CD-ROM や資料などは、米国マイク ロイメージ社より直接みなさんのお手元に届きます。 しかし、TNTmips 購入時の箱の中にあります、ユーザ登録用紙を用いて 登録されていない場合、お手元には届きませんのでご注意ください。 尚、ユーザー登録用紙はこちらからダウンロードできます。 http://www.opengis.co.jp/htm/info/register.htm ■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■ ・TNTmips シングルライセンス 840,000円(税別・送料別) ・年間バージョンアップ(2回分) 140,000円(税別) ・年間テクニカルサポート 90,000円(税別) 普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、 円相場に応じて価格が変動いたしますことを ご理解よろしくお願いいたします。 わからない点などありましたら、 info@opengis.co.jp までご連絡ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ############# このメールマガジンの配信について ################ このメールマガジンは、 年間テクニカル・サポートに加入されている、 ユーザーさまのみを対象としております。 基本的には、登録アカウント1つに対して 1ユーザーを配信対象としておりますが、 例えば、研究室の予算で加入された場合などは、 ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、 計2ユーザーを対象として配信させていただきます。 1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。 学生さん2名が同じくらい使用する場合は、 申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。 また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、 メールマガジンの配信を停止させていただきます。 メールマガジンが配信されなくなった時は、 サポート期限が半年過ぎたとお考えください。 転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、 お手数ですが、弊社までご連絡ください。 テクニカル・サポート活用案内 >サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。 >サービスその2:TNTmipsに関するどんな質問にも対応します。 >サービスその3:対応は最優先で行います。 >サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。 >サービスその5:電話・電子メールも、もちろん最優先で対応いたします。 >サービスその6:週に1回メールマガジンを配信します。 >サービスその7:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。 >サービスその8:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。 >サービスその9:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。 >サービスその10:現在計画中です... 「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような サービスを提供していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ============ おことわり ============= ※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、 TNTmipsに関わる新しいニュースを、 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。 ※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。 ================================