Subject: [ts-mag:00064] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 58号】
    Date: Fri, 26 Jul 2002 10:00:44 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users       2002/7/26
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Black Box,SML,Network Printer Error


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第58号「　　良 く も　悪 く も　ブ ラ ッ ク ボ ッ ク ス . . . 　」
#################################################################
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　株式会社 オープンGIS




教官：「その空間内挿はどうやったの？」
学生：「○○ソフトの××という機能でやりました」

教官：「用いた計算式について説明して」
学生：「(黙).....」

なんて光景をゼミでよく見かけますね。



GIS が気軽に使えるようになってきて、
逆に処理の内容を理解せぬまま計算結果をそのまま鵜呑みにする...

まずいなぁと思いつつも、ついつい忙しくて理解に手を抜いてしまう事、
みなさんも経験あるかと思います(僕はよくあります)。



でも、便利なものは便利ですし、厳密に処理を行いたい場合は、やはり
自分でプログラミングをする必要もでてくるかと思います。

GIS を用いるべきか プログラミングをすべきか...それが問題。

できる限り、楽をするにはどうしたらいいのでしょうか。
今週はそんな、ブラックボックスとして割り切って GIS を活用する方法
について考えてきたいと思います。


●


そもそも、なぜブラックボックスではいけないのでしょうか？

GIS に限らず多くのソフトウェアは、その計算スピードを上げるために、
独自の計算式を用います。そして、場合によっては近似値を求めてあた
かも本当に計算したかのように演出してしまいます。

例えば GIS で円を描く場合、よくよく拡大してみますと実は多角形で表
現されていますし、もしこの円がある点からの距離を意味するバッファの
場合、近似直線の微妙な位置によって、同じ距離であってもバッファ内に
含まれるものと、含まれないものに分かれることが起きてしまいます。

それ以外にも、独自のアルゴリズムを公開すると、プライオリティの観点
からも危険ではあります。ですので、開発メーカーはギリギリのところま
でしか、計算方法を教えてくれません。

つまり既存の GIS を使う限り、どうしても処理が不明なまま結果が求め
られますので、得られた情報も自信を持って説明することはできません。

これがブラックボックスとして批判を受ける最大の理由です。



プログラミングは、自分で計算式を構築しなければならない反面、処理を
きちんと理解することができるので、出力されたデータに対して、細かい
点までしっかりと議論することができます。

　プログラミングの ☆利点 ★欠点

　☆計算を細部まで理解できる
　☆得られた結果をしっかりと議論できる
　☆処理できる種類は無限大
　☆あまりお金がかからない
　★相当の技術力が必要


ですので、できるならば自力でプログラミングするほうが、より良い結果
を生むことになります。


●


そうは言っても、時間がなくてプログラミングなんか...

そうなんです。GIS の最大の利点はその時間です。メニュー操作さえ覚
えてしまえば、ゼロからスタートするプログラミングよりもずっと早く、
簡単に結果を得ることができます。

またラスタ系の処理は、比較的プログラミングで処理しやすいですが、
ベクタ系の処理をプログラミングするのはかなりの技術力が必要です。

ましてや座標情報を利用することで重ね合わせたり、距離や面積などの
計算を行うとなると、GIS の力なくてはなかなかムズカシイ...

なんだかんだブラックボックスといわれても、多少精度を犠牲にすれば
十分意味のある情報が抽出できますし、数値ではなく絵として表現する
場合はその印象だけで十分な場合があります。

ブラックボックス以外の欠点は、使用できる機能が ソフトウェアに依存
してしまうことでしょう。


　既存 GIS の ☆利点 ★欠点

　☆習得にそれほど時間がかからない
　☆面積・距離計算が簡単
　☆重ね合わせも簡単
　☆ベクタデータの使用が容易
　☆絵として表現するものならば十分なことが多い
　★なんだかんだブラックボックス
　★機能は有限(GIS に依存)


でも、GIS に頼り切ってしまいますと、メニュー操作だけで簡単に結果が
出てしまいますので、その裏で行われている処理についての理解不足が深
刻になります。そして信用してしまうことは一番恐ろしいことにもなりま
す。


●


常に GIS に対しては疑念の目で、接してください。

もしかしたら結果がおかしいのではないだろうか？
得られたデータがどうも予想とちがう？？？


精度を粗くして意味ある情報だけを確実に得たり、おおまかな作業のシミュ
レーションと割り切ったり、そしてなんといっても検証を怠らないように
すれば、たとえブラックボックスであってもよき付き合いが可能です。


黒い箱の中身は、うかがい知れぬ物なんです。






今週のプチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
"　厳密な計算を行いたいけれど、プログラミング技術を勉強するには
"　時間がなさ過ぎる...
"
"　そんなときは、TNTmips が独自で持っております、簡易プログラミン
"　グ言語 SML がおすすめです。
"
"　GIS 処理に必要な関数などが豊富にそろえてあり、しかもそのまま
"　実行できるインタープリタ言語ですので、処理速度は遅くてもかなり
"　気楽にプログラミングすることができます。
"
"　メインメニューから Process/SML/Edit Script... を選択して、
"　あとはワープロのように書いていくだけ。
"
"　簡単なサンプルはこちらもご活用ください。
"　http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm
"
"
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New Things 最新情報
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=　今週は新しいページができませんでした。
=　しばらく、WEB サイトの更新がありませんでしたが、
=　来週から、またどんどんと追加していく予定です。お楽しみに!!
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バグ・トラブル情報
???
???
???　TNTmips の ver6.5/6.6 で頻発しておりました
???　ネットワークプリンタ印刷エラーで、対処法が見つかりました。
???
???　どんなエラーかといいますと、TNTmips でのレイアウト印刷時、
???　Windows 側で設定しているプリンタを選択しようと Use Windows
???　Printer チェックを押したり、その後で Model ボタンを押したり、
???　はたまた他のプリンターに切り替えたりすると、突然 TNTDISP.EXE
???　エラーが発生してレイアウトウィンドウすら閉じてしまいます。
???
???
???　このエラーを半年以上調べながら、ようやく詳細が分かってきました
???
???　どうやらプリンタ名には、半角英数8文字までしか認識しないよう
???　でして、それ以上に文字数の多い場合、またプリンタ名にスペース
???　文字が含まれている場合には、突然 TNTDISP.EXE エラーが発生する
???　可能性が高いということまで突き止められました。
???
???　現在、マイクロイメージ社へ修正依頼をしておりますが、
???　ひとまず現状での対処方法をご紹介します。
???
???
???
???　●今までのプリンタ設定情報をクリアにする
???
???　一度 TNTDISP.EXE エラーが発生してしまうと、そのエラーをずっと
???　引きずってしまいます。そこで、TNTmips のインストールフォルダ
???　( デフォルトは C:\Program Files\MicroImages\TNT66\ ) 内にある
???　tntproc.ini ファイルをエディタで開き、[WindowsPrinter] という
???　項目と [PRINTERS] という項目をすべて消去します。
???
???　上書き保存しましたら、一度 TNTmips を再起動しましょう。
???
???
???
???　●プリンタサーバ側の設定を変更する
???
???　今度は、プリンタサーバ側に移動しまして、接続しているプリンタの
???　名前を半角英数8文字以内に変更します。例えば、Windows マシンを
???　プリンタサーバに利用している場合は、コントロールパネルの「プリ
???　ンタと FAX 」設定ウィンドウにて、TNTmips からの印刷に使用する
???　プリンタのプロパティ設定で名前を変更します。
???
???
???
???　●クライアント側マシンでプリンタ設定
???
???　プリンタサーバ側の設定が完了しましたら、再度 TNTmips を実行し
???　ていたマシンへ移動し、今までのプリンタ設定を削除しましょう。
???　そして、もう一度ネットワークプリンタのインストールを行います。
???　これでプリンタ名もサーバ側で変更したものが反映されます。
???
???
???
???　○TNTmips でレイアウト印刷
???
???　あとは、今までと同様に、レイアウトファイルを開いて印刷してみ
???　ましょう。大変お手数ですが、ひとまずはこの対応でエラーを避ける
???　ことができますので、プリンタサーバの管理者の方とご相談しながら
???　対処していただけますでしょうか。
???
???
???　こちらのバグのほうも、修正され次第、またメルマガにてご報告い
???　たします。
???
???　今後ともよろしくお願いいたします。
???
???
???
???




今週の話題 on メーリングリスト
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~　今週はとくにありませんでした。
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　メーリングリストに参加されたい方は、
　info@opengis.co.jp までご連絡ください。
　弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
　ユーザーさまの間での情報交換の場として
　多くの方に利用されています。





☆☆☆　バ ー ジ ョ ン ア ッ プ が 年２回 と な り ま し た　☆☆☆

いままでの年３回バージョンアップから年２回に変更されました。
同時に、年間バージョンアップ契約も、150,000円で２回分となりました。

前倒しで購入されていた分に関しましては、３回としてカウントされます
が、今後申し込まれた方は、２回分としてカウントされます。

また、今まで新規購入の際に１回分のフリーアップグレード・サービスが
ありましたが、こちらのサービスもなくなりました。

新規購入された場合、そのバージョンのみの対応となります。


わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

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■■■■■■■　料 金 改 定 し ま し た ! !　■■■■■■■

最近の円高に合わせまして、料金を改定を行いました。

今まで、日本語解説書・動作チェック・手数料などを含めまして、
１ドル ＝ 150円(130円 + 20円) 換算で行っておりましたが、
１ドル ＝ 140円(120円 + 20円) 換算へ変更いたしました。


例えば、TNTmips シングルライセンスの場合、

旧価格 900,000円　から 新価格 840,000円　となります。


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

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#############　このメールマガジンの配信について　################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント１つに対して
１ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計２ユーザーを対象として配信させていただきます。

１アカウントに対して合計３名以上の配信は行いません。
学生さん２名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で１人に決めてください。



また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。



テクニカル・サポート活用案内
>サービスその１：緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその２：TNTmipsに関するどんな質問にも対応します。
>サービスその３：対応は最優先で行います。
>サービスその４：専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその５：電話・電子メールも、もちろん最優先で対応いたします。
>サービスその６：週に１回メールマガジンを配信します。
>サービスその７：展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその８：サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその９：現在計画中です...



「これで年間９万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。

よろしくお願いいたします。




＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝　おことわり　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
　TNTmipsに関わる新しいニュースを、
　毎週金曜日の朝に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

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