ラスタ同士のジオリファレンス
通常ジオリファレンスは、ラスタを1個選択し、それに座標(GCP)を与える。
この例は、地質境界と断層線に分けてトレース、スキャンした2つにラスタを、Prepare/Georeferenceで重ねて表示した。一方のラスタ(既にGCPが付いている)を参照ラスタにして、他方のラスタにGCPを与えた。
上に乗ったラスタが半透明で表示されるので、色の重なり具合で位置合わせが調整できる。
Optionsメニューを選ぶと、使用する色の組み合わせを変えることもできます。
実際の数値化は、Prepare/Editにおいて、最下層にトレースの元になった原図面(あらかじめスキャン、ジオリファレンスを与えた)をセットし、これら2つのラスタを表示しながら参考にして、原図面上の境界線や断層をなぞっていった(ヘッズアップ・デジタイズ)。せっかくトレースしたのだから、自動ベクトル化も試みたが、できたベクタ・オブジェクトは互いにバラバラ。これをEditで統合するよりも、0からなぞった方が速いと判断した。そもそも人間がアナログに別々に描いたものが、300dpiの世界でぴったし合う訳がなかった。ただし、トレース作業をすることで入力項目の整理には役立っていると思います。
ヘッズアップ・デジタイズの長所は、
1.ラスタを使用しているので、後のチェックが容易。
2.座って画面を見ながら作業ができるので、作業者に優しい。
3.人間が入力するので、交点があるような図面では交点の処理がきれいにできる。
4.背景にラスタを使うので図面の更新にも便利。