Subject: [ts-mag:00103] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 308号】
    Date: Thu, 26 Jul 2007 15:39:37 +0900
    From: WAZA Toshihiko


OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2007/07/20
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Topology Type,Polygonal,Planar,Network

オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第308号「 ト ポ ロ ジ ー タ イ プ 」
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                       株式会社 オープンGIS



今週は、トポロジーについて考えてみました。


変換プログラムを作成中の「数値地図25000(空間データ基盤)」に含まれ
る道路区間データ。

この中の一般道と高速道路、ところどころで立体交差になっていました。

地質図には地質図の、土地利用図には土地利用図の、道路には道路に合
ったトポロジーが必要なんですね。


・・・


▽ 空間データエディタで、新規にオブジェクトを作成するとき、皆さん
はトポロジーを選んでいます。

 


▼<新しいオブジェクトの値>ウィンドウの下の方に、トポロジーの種
類を選ぶメニューがあります。

 

TNTmips の使用できるトポロジーの種類(レベル)には3種類あります。

○ポリゴナル
○プレイナー
○ネットワーク

最初の"ポリゴナル" が既定値(デフォルト)になっています。



表に3種類のトポロジーの相違についてまとめました。おもに面と線の
属性に注目して整理しました。

 


特徴1)面属性(ポリゴン属性)を持てるか?

 ポリゴンに属性が付けられるのは、"ポリゴナル"のみです。


特徴2)線属性(ライン属性)を持てるか?

 線属性はどのタイプでも持てます。


特徴3)交点の発生について

 "ポリゴナル"と"プレイナー"については、ラインが交差すると、自動
的に節点(ノード)が発生します。

 ネットワークについては発生しません。つまり、立体交差です。

実際に確かめてみましょう。


▼ 新規ベクタのトポロジーレベルを"ネットワーク"にして、

 


▼ ラインを2本、交差するように追加します。

 


▼ ラインを選択してみます。それぞれが別のラインです。

 


▽ "ポリゴナル"や"プレイナー"では、ラインを交差させて入力すると、
交差部にノードが自動発生します。

 



トポロジーによって、得意とするデータタイプがあります。

1)"ポリゴナル"では、面や線の属性が扱えますので、地質図や土地利
用図、土壌図、森林計画図など、資源・環境系のGISデータに適して
います。

特に、ポリゴンの境界線が断層線を兼ねることがある地質図では、面と
線の両刀使いの"ポリゴナル"は、データの保守に最適です。


2)"プレイナー"は、面情報がない分、コンピュータによる処理の負担
は軽くなります。適用範囲としては、湖沼などのポリゴンを含まない河
川データや立体交差のない道路データなどの場合に使用します。

(プレイナーの場合の<ベクタレイヤコントロール>ウィンドウ。[ポリ
ゴン] タブがかすれていて、そもそも選べません)

 

面(Plane)でないのに、プレイナー(Planar)。多分深い意味があるのでし
ょう。いっそ、Linar(ライナー)とかにしてほしかった...?


3)"ネットワーク"は、立体交差のある道路データなどに使用します。




◆参考:メルマガ【第117号】「トポロジーのレベルって何???」
 http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_117.htm







□■お知らせ□■
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メルマガ【第299号】で SRTM データの穴埋め処理 SML についてご紹介
しましたが、ロンドンのKing's College では穴埋めしたデータをウェブ
で公開しています。

http://www.kcl.ac.uk/schools/sspp/geography/research/emm/geodata/topoview.html

マイクロイメージ社によると、穴埋めの品質はかなりいいとのことです。

マイクロイメージ社では、このデータをTNTmips のマルチファイルラス
タやモザイクにしています。近々公開する予定です。

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エラー・バグ・トラブル
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○ メルマガ【第302号】で報告しました「測地系変換に起因するオブジ
ェクトの異常表示(重要)」のエラーが修正されました。

エラー内容を再掲すると...

日本測地系でジオリファレンスしたラスタを、世界測地系で表示すると、
画像が歪むというユーザ報告がありました。この現象は、ラスタの一部
が海域にある場合に起こります。Tokyo→JGD2000の測地系変換のパラメ
ータ(補間のためのグリッド状の係数)が海上になく、座標変換が行えな
いためです。

【エラー番号】DMD14018E - Geodisplay / Raster Layer: Stretches 
eastern section of the rasters when CRS changes.

歪み方はデータと海岸の位置関係によりますが、おおむね、太平洋岸で
はラスタの右下隅が右下に向けて伸びる方向、日本海沿岸ではラスタの
左上隅が右下に向けて縮む方向です。

補間のためのパラメータがない海域に対しては、3パラメータを使った
測地系の変換が出来るよう要求しました。

...

2007年7月11日以降のTNTmips 2007:73 リリースバージョンで修正されて
います。
 http://www.microimages.com/downloads/tntpatch/v73release.htm.


○ 先週報告しました「SMLのツールバーアイコンの絵柄がv73 では表示
されない」エラーが修正されました。

【エラー番号】btc14315E - SML functions/classes: Toolbar icons 
not displayed with provided script

2007年7月18日以降のTNTmips 2007:73 リリースバージョンで修正されて
います。


○ メルマガ【第303号】で報告しました「空間エディタ。32-bit 浮動小
数点ラスタの編集で、[ピクセル] ボタンを閉じた時エラーメッセージが
出ます。処理は行われます」のエラーが修正されました。

【エラー番号】DMD14109E - Spatial Editor: Getting "invalid 
parameters used for library function" when 32-bit floating raster 
is edited.

2007年7月12日以降のTNTmips 2007:73 リリースバージョンで修正されて
います。

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● Windows XP 64bit版において、8-bit 符号付きラスタの負値が白く表
示される。32bit版 Windows では問題ありません。

【エラー番号】crr14402E - 64-bit machine; Display: negative 
values rendered white in 8-bit signed raster


● 表示マネージャで「レンダリング」>「グーグルアースKML...」を選
ぶと、クラッシュしました。

【エラー番号】PAT14406 Crash when rendering to KML

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





機能要求
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○ メルマガ【第280号】で報告しました「ラスタをXYZ形式のテキス
トファイルでエクスポートしたい」が、DV74 にて実装されました。

【新機能要求番号】btc12537N - Export Raster: Add Export to XYZ 
text

 http://www.microimages.com/downloads/tntpatch/DV74.htm


○ メルマガ【第299号】で報告しました、

表示マネージャの「ラスタのDN値を確認(Raster Inspection)」機能につ
いて

ユーザが間違って編集しないよう、安全策を設ける予定です。案として
は、普段ボックスはかすれていて編集できない状態にしておき、トグル
ボタンを押して編集可能にする。

【新機能要求番号】btc13829N - GeoDisplay / Exam Raster Tool: Add 
safeguard against editing raster cells


2007年7月18日以降の2007:73 から、Raster Inspection ウィンドウに 
[Edit Raster] ボタンが設けられました。

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■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■

◆ バージョンをV2007:73 に変更しました。価格は同じです。

・TNTmips シングルライセンス 890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス  81,900円(送料・税込)

・TNTmips 年間バージョンアップ(年1回分) 147,000円(税込)
・OpenGIS 年間テクニカルサポート         94,500円(税込)

・V2006:72 --> V2007:73へのアップグレード   88,200円(税込)
・V2005:71 --> V2007:73へのアップグレード  132,300円(税込)
・V2004:70 --> V2007:73へのアップグレード  169,050円(税込)


◇ HASP-USB キーへの交換		19,950円(税込)
http://www.opengis.co.jp/htm/catalog/tntinfo/tntinfo_fixed_license.htm
※交換に際して、お持ちのTNT製品が最近のバージョンである必要があり
ます。


◆ 特別アカデミックライセンス(SAL)のご紹介
 http://www.opengis.co.jp/img/info/SAL_price.pdf


<買取>と<レンタル>の2種類があります。


◇『TNTlite日本語解説セット』V72版 好評販売中!!
	(プログラム及びサンプルデータCD付き)

	<目次>
	1.空間データの表示
		2次元データの表示
		3次元鳥瞰図の作成
	2.衛星データの取り込み
	3.ジオリファレンス
		地図画像への座標情報付与
		衛星画像への座標情報付与
	4.GPSデータの取り込み
	5.標高データの解析
		陰影図の作成
		断面図の作成
		勾配・斜面方位の演算

 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm


☆ 新たな項目を追加して、V73 用に改訂中です。

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困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。


STEP5「テクニカルサポート」
 テクニカルサポート・ユーザー専用 メールアドレス





############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。


また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。




テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で
対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを
進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 5 GB まで利用できま
す。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:FTP サイトを 5 GB に拡張しました...
>サービスその10:現在計画中です...


テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス


テクニカル・サポート・ユーザー専用 FTPアカウント(最大容量5GB)


●テクニカルサポート用にスカイプのIDを用意しました。
テスト利用のためオフライン時は、申し訳ありませんが使用できません。





============ おことわり =============

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

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