Subject: [ts-mag:00182] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 172号】
    Date: Sat, 16 Oct 2004 08:02:21 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2004/10/15
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Arrow,CartScript,NorthMark,Class,Merge


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第172号「   矢  印  表  現  2  0  0  4   」
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                       株式会社 オープンGIS




あっち! こっち!

以前、トルコの北にある「アッチャコッチャ」という街に行ったとき、
意味もなくいろいろな方向に指を差しながら街の名前を叫び、一人喜ん
でいましたが、方向を表現するときに効果的なのは、やはり「あっち!」
と指で示すのが一番です。もちろん、GISでも同じで、方向の情報を
数字で示すことも出来ますが、矢印で示すほうが、相手にしっかり伝わ
ります。

先週、水の流れる方向を示すためにこのような表現をしたところ、

 


TNTmips で矢印を表示させることは可能なのか? という質問をいただき
ました。答えはYes!なのですが、ちょっとややこしい。

そこで、今までメルマガでご紹介しました情報も含めまして、方向を示す
ラスタから矢印分布図を作成する手順についてまとめてみました。


●


まず、サンプルデータをご紹介します。

先週から何度も登場しておりますが、流水解析によって求められました
傾斜方位ラスタ(=流水方向ラスタ)を今回も使用します。ラスタの値は
1〜8まで、北東を1として東を2、南東を3...、最後に北が8となる
方位の情報が記録されています。

 


 北西(7) 北(8) 北東(1)
  西(6)  +  東(2)
 南西(5) 南(4) 南東(3)

数値として見るとこうですね。

 


この数値を利用して矢印分布図を作成します。


●


【ラスタ→ポイント変換】

まず、ラスタのままでは矢印表示が難しいですので、最初は、ラスタを
ポイントベクタに変換します。丁度、メルマガ第83号の「ラスタで考え
る人、ベクタで考える人」でご紹介いたしました、ラスタ→ポイントベ
クタ変換SMLを使うと非常に便利です。
http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_083.htm

▽直接SMLのダウンロードはこちらから
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/raster/raster2points_v10.sml

▽メインメニューより [解析処理]>[SML]>[実行...]を起動して、
 SMLを実行しましょう。

 


■最終的にラスタの値がZとして与えられた、ポイントベクタが生成さ
 れます。

 





【カートスクリプトの埋め込み】

今度は、生成したポイントに、カートスクリプトを埋め込みまして、複雑
な形状を表示するよう設定します。この辺りの話題については、メルマガ
第48号「矢印で、表現手法がグンとアップ!!」で詳しく触れています。
http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_048.htm

▽いつものようにメインメニューから[表示]>[空間データ...] [2次元
 グループの新規作成] 機能で、生成したポイントベクタを読み込みます。

▽次に、以下のカートスクリプトファイルをダウンロードします。
 http://www.opengis.co.jp/img/faq/arrow/CS_ARROWs.rvc [0.1MB]

▽<グループ表示ウィンドウ>の凡例表示で右クリックメニューを表示し、
 [コントロール...] メニューで <ベクタレイヤコントロール>ウィンドウ
 を表示。

 


▽[ポイント]タブのスタイル:欄を [スクリプトを使用]に切り替え、
 [指定...]ボタンをクリックします。

 <クエリエディタ>ウィンドウのメニューより [ファイル]>[開く]>[RVC
 オブジェクト...]を選択し、ダウンロードしましたカートスクリプト
 ファイルの中から "矢印その1" を選択して [OK] ボタンをクリック。

 


▽なにやら、複雑なプログラムが現れますが、変更部分は2箇所だけで
 すのでご安心ください。

▽スクリプトの中の角度を意味する数値として、ポイントデータの内部
 データを意味する Internal.Z を設定。 しかも、角度は北を360とする
 値のため、8方位→360方位に変更する 45 という値を掛け合わせます。


 設定例:

 ###################### Set Parameters ##############################
 # Read trend azimuth and plunge value from table.field
 AzTrend = Internal.z * 45                            ###### change to fit your data

▽また、スケールによって、矢印の大きさが変化しますので、この後
 何度か表示を試しながら、Scale の値を変えてみてください。

 設定例:

 # This variable defines the denominator of the intended map scale.
 # It is used as the basis for defining line width and symbol size.
 # Example: for 1:24,000 map scale, Scale = 24000
 Scale = 70

■以上の設定がすべて終わりましたら、<クエリエディタ>ウィンドウの
 右端にあります [OK] ボタンをクリックし、<ベクタレイヤコントロール>
 ウィンドウも [OK] ボタンを押して閉じましょう。
 ポイント数が多いと時間がかかりますが、このように表示されます!

 


●


そもそも、カートグラフとは何ぞや?とか、カートスクリプトってどんな
の? という情報や応用テクニックについてはメルマガ第134号の「属性に
合わせてマークを大きく!!」が参考になります。
http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_134.htm

それぞれ単独ではメルマガでご紹介しておりますが、メルマガのバックナ
ンバーに蓄積されているテクニックの中から、引っ張り出して組み合わせ
れば、まだまだたくさんの事ができます!

是非、アッチャコッチャに眠っているネタを活用してみてくださいね!







今週の新プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" レイアウトの中に、方位を入れる方法がわからない!
"
" 確かに、レイアウト作成(メインメニューより [表示]>[空間データ]
"  [印刷用レイアウトの新規作成] を実行)モードでは、それぞれ、
" 地図を作成するときに必要な、[スケールバーの追加...]ボタンや、
" [凡例の追加...]ボタンが用意されていますが、[方位の追加...]ボタ
" ンというのがありません。
"
" では、TNTmips は方位を入れられないのか? といいますとそうでは
" ありません。実は方位はCADデータとして用意されています。
" ですので、専用ボタンではなく、他のGISデータと同様、新規2次
" 元グループを作成し、その中にCADレイヤとして、方位マークを配
" 置します。
"
" じゃあ、そのCADデータはどこにあるのか?って。
"
" それは、TNTmips のインストールフォルダです。
" デフォルトは C:\Program Files\MicroImages\TNT_69 フォルダの中に
" north.rvc というファイルがあります。この中にたくさん方位マーク
" があります。
"
"  
"
"
" しかも、レイヤを追加すると、小さくマークがプロットされるので
" これまた注意! グループ設定の相対ズームを 100倍くらいにすると
" サイズ調整が行いやすいです。
"
"  
"
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= 日本リモートセンシング学会学術講演会に出展します!【企業展示】
= http://www.rssj.or.jp/gakujyutsu/37th/index.html
=
= 第166号「属性転写でラクをしよう!!」【メルマガ】
= http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_166.htm
=
=================================================================




■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■

昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を
今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!!

同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、
北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。

詳しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





バグ・トラブル情報
???
???
???
??? マージをしたはずなのに、されていない???
???
??? 衛星画像などの画像分類を行うと、分類結果が「クラス」という単
??? 位で色分けされます。そのうちの、例えばクラス1とクラス2を一
??? 緒にしてしまう「マージ」処理を行うと、分類項目の整理整頓が行
??? えます。
???
??? ところが、せっかくマージした結果を終了して、別の処理で表示す
??? るとマージの結果がおかしくなる!
???
??? そんなときは、メインメニューより、[解析処理]>[ラスタ]>[ユー
??? ティリティ]>[ピラミッド...] 機能を起動し、再度ピラミッドラス
??? タを再構築してください。
???
??? どうやら ver6.9 では古いピラミッドラスタが残ってしまうようです。
???
??? 現在マイクロイメージ社へ修正要望しておりますが、今しばらくは、
??? お手数ですが、ピラミッドの再構築を行っていただければ幸いです。
???
??? よろしくお願いいたします。
???
???
???
???





今週の話題 on メーリングリスト
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~ 今週は特にありませんでした。
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。






■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■■

円高になりましたので、ver6.9 リリースを機に、価格を改定!!
全体的に安くなりました!

・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込)
・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

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困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。


STEP5「テクニカルサポート」
 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス







############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。



また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。



テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:現在計画中です...



「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。

よろしくお願いいたします。




============ おことわり =============

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

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