Subject: [ts-mag:00107] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 99号】
    Date: Sat, 17 May 2003 00:00:16 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users       2003/5/16
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Export,Line2Text,Correlation,SML,Mosaic


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第99号「  テ キ ス ト 形 式 で ラ イ ン を 取 り 出 す ! !  」
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                       株式会社 オープンGIS





できそうで、できない...



ベクタデータのラインを X, Y, Z の順にテキストとして取り出したいけ
れど、これが意外とわかりにくいのです。

普通に インポート/エクスポートで出力すればいいのでは?

と思われるかもしれませんが、
メインメニューより Process/Import-Export... を選択して起動しますと、
ベクタの出力形式の中に、TEXT や ASCII といった言葉がリストアップ
されません。となると、一体どうしたらいいか、悩んでしまいますね。


解決方法は2つあります。
但し、かなり裏技的なテクニックを用います。

今週は、そんなラインデータのテキスト出力法をご紹介いたします。


●


テクニックその1:「他の形式でも、実はテキスト形式」

インポート/エクスポート機能の出力形式の中には、TEXT とか ASCII と
いった名称ではないものの、実際の中身はテキスト形式であるフォーマ
ットがいくつかあります。その中で、特に使いやすいのは ARC-GENERATE
形式と MOSS 形式、それに MIF 形式があります。

それぞれについて、中身を見てみましょう。



☆ARC-GENERATE 形式(Arc/Info "Generate" format)

各ラインごとに、「ライン属性」「X座標,Y座標」「END」という順で出力
します。注意点は、高さ情報がないこと。平面データに向いている形式
ですね。

[出力例]

1
     138.627187,      37.083375
     138.627062,      37.083292
     138.627187,      37.083292
END
2
     138.628813,      37.077958
     138.628813,      37.077875
     138.628938,      37.077792
     138.628938,      37.077708
     138.629188,      37.077542
END
3
     138.628063,      37.078375
     138.628063,      37.077625
     138.628188,      37.077542
     138.628188,      37.077375
     138.628437,      37.077208
     138.628437,      37.077042
END




☆MOSS 形式(Map Overlay and Statistical System format)

続いて、モス形式というものがあります。こちらは、「属性」「1本の
ラインを構成しているポイント数」「X座標 Y座標 Z座標」といった具
合にスペース区切りと、ラインを区切る情報で構成されております。
この形式ですと、かなりいろいろなことに使用できます。


[出力例]

    1          1                                      3
 138.627187  37.083375     253.10
 138.627062  37.083292     253.10
 138.627187  37.083292     253.10
    2          2                                      5
 138.628813  37.077958     298.68
 138.628813  37.077875     300.00
 138.628938  37.077792     302.40
 138.628938  37.077708     303.90
 138.629188  37.077542     307.40
    3          3                                      6
 138.628063  37.078375     288.90
 138.628063  37.077625     300.40
 138.628188  37.077542     302.60
 138.628188  37.077375     305.00
 138.628437  37.077208     307.20
 138.628437  37.077042     308.60





☆MIF 形式(MapInfo Interchange Format)

こちらも、各ラインごとのポイント数が記載されています。
また、ライン属性は別ファイル(.mid ファイル)にて、テーブ
ルをまるごと一つ出力できます。複数属性フィールドも一緒
に出力したい場合は、こちらの形式がお勧めです(もちろん、
テーブルは別途、CSV 形式などで、出力しておいてもいいの
ですが...)。注意点としては、やはり高さ情報が一緒に出て
きません。高さの値は、属性テーブルの中に組み込んでおい
たほうがいいかもしれません。


[出力例] (但し、ヘッダー部分は省略)

PLINE 3
138.627187 37.083375
138.627062 37.083292
138.627187 37.083292
PLINE 5
138.628813 37.077958
138.628813 37.077875
138.628938 37.077792
138.628938 37.077708
138.629188 37.077542
PLINE 6
138.628063 37.078375
138.628063 37.077625
138.628188 37.077542
138.628188 37.077375
138.628437 37.077208
138.628437 37.077042


●


テクニックその2:「SML で、自由にテキストファイルを出力」

いくら、テキスト形式でも、なかなか自分の思うとおりのフォーマット
では出力してくれません。そういった場合は、SML を利用して、好きな
区切り文字、好きな桁数、好きな順番で出力してみましょう。簡単な SML
を作成してみましたので、自由に変更してお使い下さい。デフォルトで
は、「ライン番号」「X座標, Y座標, Z座標」の順にカンマ区切りで出力
します。

ライン→テキスト変換 SML はこちらからダウンロードしてください。
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/vector/line2text_v10.sml
[1KB]


[出力例]

1,138.627187,37.083375,253.100000
1,138.627062,37.083292,253.100000
1,138.627187,37.083292,253.100000

2,138.628813,37.077958,298.680000
2,138.628813,37.077875,300.000000
2,138.628938,37.077792,302.400000
2,138.628938,37.077708,303.900000
2,138.629188,37.077542,307.400000

3,138.628063,37.078375,288.900000
3,138.628063,37.077625,300.400000
3,138.628188,37.077542,302.600000
3,138.628188,37.077375,305.000000
3,138.628437,37.077208,307.200000
3,138.628437,37.077042,308.600000



この場合の注意点としましては、ベクタの座標値が正規化されている
データについては一度 Warp 処理を必要とします。どうも出力された
座標値が、緯度経度や UTM など、設定されている座標で出力されてい
ないという場合は、メインメニューより Process/Vector/Warp... 機能
にて、正規化座標から実座標へ変換する必要があります。


以上、テキストでの出力方法は、少しわかりにくいのですが、TNTmips
のインポート/エクスポート機能を使っていただいて ARC-GENERATE,
MOSS, MIF 形式といったフォーマットを代用するか、SML をいじりなが
ら好みのフォーマットで出力下さい。








今週の過去プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" 沢山のラスタの組み合わせで、画像同士の相関関係を調べたい...
"
" そんなときは、主成分分析のリポートを利用してみましょう。
"
"
" メインメニューより Process/Raster/Combine/Principal Component...
" を選択し、複数ラスタを選択後、主成分分析を実行します。
"
" 処理が終了後、統計リポート(Principal Component Statistics)ウィ
" ンドウが現れますが、その中をじっと眺めてみますと Correlation
" Matrix という項目があります。
"
"
" --- Correlation Matrix -------------------------------------
" Raster      PHOTO_IR      TM_5      TM_7 ELEVATION  COMBINED
" ---------  --------- --------- --------- --------- ---------
" PHOTO_IR      1.0000    0.2423    0.0329   -0.3652   -0.0963
" TM_5          0.2423    1.0000    0.9189   -0.4791   -0.1087
" TM_7          0.0329    0.9189    1.0000   -0.3464   -0.0116
" ELEVATION    -0.3652   -0.4791   -0.3464    1.0000    0.2438
" COMBINED     -0.0963   -0.1087   -0.0116    0.2438    1.0000
"
"
" 最大、32 ラスタまで一度に計算できます。(それ以上のラスタ数の
" 場合は、ハイパースペクトル機能の主成分分析をご利用ください。)
"
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= お手軽モザイク SML を提供していただきました【SML 解説】
= http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm
=
=================================================================





バグ・トラブル情報
???
???
??? ver6.8 にて、印刷用レイアウト(Hardcopy Layout)を作成する場合
??? に、三次元グループ(3D Group)を配置しまして、Adobe-PDF や SVG、
??? Adobe-Illustrator 形式で出力すると、三次元グループ(3D Group)
??? だけが抜け落ちて、エクスポートされない場合があります。
???
??? TIFF 形式での出力や、そのまま紙へ印刷する場合は問題ありませ
??? んが、レイアウト機能を利用して、他形式への変換を行う場合は
??? ご注意下さい。
???
???
??? 大変、お手数おかけいたしますが、修正され次第、またメルマガに
??? てご報告いたします。
???
??? よろしくお願いいたします。
???
???
???




今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~ ユーザさまより、ラスタ同士をつなぎ合わせて、一つのラスタにする
~ Mosaic 機能(Process/Raster/Mosaic...)について、次のようなご意見
~ をいただきました。
~
~ 「 ver6.7 までのデフォルト設定では、リサンプリング手法が最近隣
~ 法(Nearest Neighbor)だったものの、ver6.8 では Cubic Convolution
~ に変更されており、モザイク後のラスタの値が改変されてしまった。
~ デフォルト値を、あまり変えないで欲しい。」
~
~ 確かに、バージョンが変わるタイミングで、デフォルト設定が変更
~ されることがあります。できる限り、便利な設定への変更を、米国
~ マイクロイメージ社へは要求しておりますが、もしお気づきの点など
~ ありましたら、お気軽にご指摘ください。
~
~ また、モザイク処理後に、ラスタの値が変わってしまった... という
~ 場合は、Parameters タブの Resampling Method をご確認ください。
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。




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今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!!

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北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。

詳しい内容はこちらをご覧ください。
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[[[ ユーザー登録を忘れていませんか? ]]]

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インストール CD-ROM が届きますのは、既にバージョンアップ契約をされ
ている方が対象となりますが、実際の CD-ROM や資料などは、米国マイク
ロイメージ社より直接みなさんのお手元に届きます。
 しかし、TNTmips 購入時の箱の中にあります、ユーザ登録用紙を用いて
登録されていない場合、お手元には届きませんのでご注意ください。

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・TNTmips シングルライセンス 840,000円(税別・送料別)
・年間バージョンアップ(2回分) 140,000円(税別)
・年間テクニカルサポート 90,000円(税別)


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

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