Subject: [ts-mag:00080] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 74号】
    Date: Wed, 13 Nov 2002 20:47:01 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2002/11/15
Keywords: OpenGIS,TNTmips,GPS,Weather Tracker,Scale/Offset,Namazu


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第74号「  頼 れ る の は 時 間 だ け . . .  」
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                       株式会社 オープンGIS





今年は、秋が過ぎ去っていくスピードが
例年になく早いように感じます。

が、運良く紅葉の一番きれいな時期に、
フィールド調査へ出かけることができました。

今週は、先週に引き続き GPS の話題をご紹介します。


●


何をしてきたのかといいますと、森林の中で様々な情報をデジタル化して、
GIS で利用するためのノウハウを蓄積してきました。

さまざまな作業をしてきましたが、その中でも、今回は GPS と 気象観測
機器との連携についてご紹介しましょう。


●


フィールド作業といえば、まずは発売されたばかりの PC カードドングルを



ノートパソコンに差込みます。




今回は、特に防塵・防適ノートパソコンを使用しましたので、
安心感もばっちりです。




頭には GPS レシーバをくくりつけ、信号を逐一パソコンへ送信します。




あらかじめ、現地の地図データ等を用意しておくと、このように現在地が
プロットされますし、TNTmips 側でもログ(記録)が残りますので、仮に
GPS レシーバのログが失われても、対応できます。




ここまで、大袈裟にしないまでも、とにかく GPS による座標情報の取得を
きちんと行うことが大切です。



一方で、気象観測機器は Kestrel4000 というハンディタイプの測器を使用
しました。http://www.mistral.co.jp/kestrel02.htm
この機器は風速、温度、湿度、風温、温熱指標、露点、湿球温度、気圧高度、
密度高度、気圧を測定して自動的にデ−タを記録します。


と、いろいろな機器が登場しましたが、これらの機器をフィールドへ持ち
込み、最終的には次の2つの情報を取得しました。

・GPS による座標情報
・気象観測機器による気温や湿度等

です。


●


宿に帰ってきましたら、早速データを吸い出しましょう。

それぞれのデータをパソコンに転送して、CSV 形式で必要なデータだけ
を整理します。この段階で、

 ・GPS の経路データ(年月日,時刻,緯度,経度,高さ)
 ・気象データ(年月日,時刻,気温,湿度, ... )

の2つの CSV ファイルを用意してください。

さあ、それでは、GPS データと気象データの大まかな連携作業と
その注意点について解説していきましょう。


●


GPS データは CSV ファイルからポイントベクタとしてインポートするのが
便利です。
 [ Process/Import-Export 機能より Vector(Import)で TEXT 形式 ]

インポート時の注意点は
 ☆最初に Coordinates タブの設定。そのあとで Otions タブへ移動
 ☆インポート時に年月日、時刻情報を属性(String)として加える
 ☆正しくインポートできたか確認できるまで、設定ウィンドウは消さない。

参考までに、Options タブの設定例をご覧ください。




●


気象データは CSV ファイルからデータベースとしてインポートします。
 [ Process/Import-Export 機能より Database(Import)で ASCII 形式 ]

インポート時の注意点は
 ☆Determin from File... ボタンで、フィールド自動的設定をすると便利
 ☆日本語がある場合は、String Encording を Shift-JIS にしておく
 ☆Destination 先は、GPS のポイントデータベースを指定

こちらも参考までに、パラメータ設定例をご覧ください。




●


いよいよ作業も後半に入ってきました。

今のままですと、GPS のポイントデータと、気象情報は確かにインポート
できましたが、それぞれのポイントと気象情報が関連付けられていません。
そこで今度は、GPS ポイントデータと気象情報テーブルを、リレーショナル
データベースとして関連付けてあげましょう。

そこで考えなければならないことは、関連付けるためにどの情報を用いるか
です。両方のデータを見比べてみますと... そうです、データを取得した
年月日と時刻です。今回は時刻の情報を使って双方のテーブルを繋げていき
ます。[ Edit/Attribute Databases... 機能で Relate ボタンに切り替え ]

リレーショナル・データベース作成時の注意点は
 ☆矢印の向きを 気象情報テーブルから GPS 時刻テーブルとする
 ☆時刻属性フィールドはあらかじめ Primary Key に設定しておく
 ☆Destination 先は、GPS のポイントデータベース

関連付けができますとこのようになります。




●


あとは、気温や湿度など、必要に応じてプロットする情報を切り替えれば、
気温分布図や湿度分布図などが簡単に表示されます。

気温分布図の一例 (赤い点ほど気温が高く、青い点ほど気温が低い)




地形情報など、さまざまな情報を重ねながらプロットしていくと、
例えば、谷筋ほど湿度が高い傾向が読み取れたりします。

湿度分布図の一例 (赤い点ほど湿度が高く、青い点ほど湿度が低い)




また、テーブルから条件検索をかけたり使い道はいろいろですね。




●


今回ご紹介した話題で、一番重要なのは「時間」の情報です。

いくら GPS データがあっても、気象データがあっても、相互にデータ
を関連付けるには、適切な「時間」の情報が必要不可欠です。

「時間」をおろそかにしてはいけませんね。



【教訓】
・データのロガーは、時刻を正確に合わせておきましょう。
・インターバル設定は、きちんと理解しておきましょう。







今週の新プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" 16bit のラスタを 8bit や 4bit などに圧縮したい...
"
" そんなときはメインメニューより、
" Process/Raster/Combine/Predefined... を選択しましょう。
"
" まずは
"
"  ・Type:欄を Algebraic に、
"  ・Operation:欄を Scale/Offset に切り替えます。
"
" そして
"
"  ・Scale Factor:欄を 1.00 に
"  ・2つの Offset:欄を 0 にすると
"
" あとは、Output Raster Type にて出力したい bit 数を選択するだけ。
"
"
" もちろん、256 以上の値を 8bit などにすると、最大値である 255 など
" に置き換えられてしまいますから、ご注意ください。
"
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= 一部文字化けを起こしていましたバグを修正しまして、
= キーワードも更新しました。【OpenGIS 検索システム】
= http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
=
=================================================================




バグ・トラブル情報
???
???
??? OpenGIS 検索システムを構成している Namazu のバージョンが
??? 先月より変わったため、一部文字化けしておりました。
???
??? 今週より、対応修正が完了しましたので、正常に動作いたします。
???
??? 御迷惑をおかけいたしました。
???
??? http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
???
???
???




今週の話題 on メーリングリスト
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~ 今週はとくにありませんでした。
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。





☆☆☆ バ ー ジ ョ ン ア ッ プ が 年2回 と な り ま し た ☆☆☆

いままでの年3回バージョンアップから年2回に変更されました。
同時に、年間バージョンアップ契約も、140,000円で2回分となりました。

前倒しで購入されていた分に関しましては、3回としてカウントされます
が、今後申し込まれた方は、2回分としてカウントされます。

また、今まで新規購入の際に1回分のフリーアップグレード・サービスが
ありましたが、こちらのサービスもなくなりました。

新規購入された場合、そのバージョンのみの対応となります。


わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




■■■■■■■ 料 金 改 定 し ま し た ! ! ■■■■■■■

最近の円高に合わせまして、料金を改定を行いました。

今まで、日本語解説書・動作チェック・手数料などを含めまして、
1ドル = 150円(130円 + 20円) 換算で行っておりましたが、
1ドル = 140円(120円 + 20円) 換算へ変更いたしました。


例えば、TNTmips シングルライセンスの場合、

旧価格 900,000円 から 新価格 840,000円 となります。


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

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