Subject: [ts-mag:00037] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 33号】
    Date: Fri, 01 Feb 2002 10:00:42 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users        2002/2/1
Keywords: OpenGIS,TNTmips,topo200k,enshin,South at Top,MacOS 9.2


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第33号「 延 伸 し て い る 地 図 だ か ら こ そ 」
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                       株式会社 オープンGIS




寒い日々が続きますが、この凍える冬から逃避するように南の島への憧れ
がどんどんと増す季節になりました...

南の島といっても、東京の竹芝桟橋からフェリーにのると、伊豆七島をは
じめ、遠くは小笠原の島々へ一直線。東京都内でも北緯27度の世界が待っ
ています。 ハワイや沖縄でなくとも、都内でバカンスが可能なのです。

但し、小笠原は往復で6日間かかってしまいますが......


●


そんな島々を思い馳せながら国土地理院の地図を見ると、小笠原の父島周
辺はこのように地図の枠を越えているのに気づきます。




このような、地図の枠を跳び越した部分を「延伸(えんしん)」と呼びます。




もともと地図の枠(図郭)は、緯度経度によって決まっているものの、少し
だけ隣の図幅にまたがってしまった場所はバッサリ切らずに、効率良くま
とめてしまおうという、地図を利用する側にとっては費用的にもありがた
い対応がされています。

これは、紙の地図はもちろん、数値地図でも同様の配慮がされております。


●


さて、だんだんと GIS の話題になってきました。

今まで 数値地図25000[地図画像] や 数値地図50000[地図画像] を自動的
にインポートする SML プログラムを提供しておりましたが、同じような
数値地図200000[地図画像] のインポート SML はありませんでした。

これは、その「延伸」が深く関わってきたからなのです。


地図画像インポート SML プログラムは、自動的に地図の枠(図郭)の外側
を透明化して、お互いの画像同士が重なり合ったときに邪魔しないよう
処理を行っているのですが、そのまますべて外側を透明化してしまうと
「延伸」部分さえも、容赦なく透明にしてしまいます。

そこで、国土地理院さんはありがたいことに、数値地図 CD-ROM の中に
「延伸フラグ」という延伸の方向を記したデータも一緒に提供してくれ
ています。これを使うことで、各図幅ごとに延伸あるなしを判断して、
透明化処理を必要な箇所だけ行うことが可能でした。

ここまでは、数値地図25000/50000 の地図画像の話です。


そうです、数値地図200000 の地図画像はこの「延伸フラグ」がないので
す。いやはや困ってしまいました。

そして気が付いたら 2002年になっているではありませんか。

ないものは作る!! という発想で、今回アルバイトさんを雇って、日本全
国 1/20万 地勢図の延伸方向をすべて調べてもらいました。

そして完成したのが「数値地図200000地図画像インポートSML 」です。


●


このプログラムには、既に日本全国の 1/20万 地勢図が、どの方向へ延伸
しているかの情報が組み込まれております。ですので、安心してインポー
トが可能です。

加えて、ver6.6 をお使いの方は、データ圧縮機能も追加されましたので、
生成されるファイルサイズも 1/5 程度に圧縮されます。
(データ損失はありませんのでご安心ください)


●


さて使用方法ですが、おおまかに次の2つの作業に分かれます。

 「MS-EXCEL にて kanri.csv ファイルを .prn ファイルに変える」

 「SML を起動して CD-ROM をまるごとインポート」



まず、前半の MS-EXCEL 作業について紹介します。


【作業1】EXCEL ファイル(ローマ字変換マクロ付)をダウンロードします。
http://www.opengis.co.jp/img/faq/topo200k/kanri200k.xls

【作業2】kanri2000k.xls ファイルをダブルクリックして MS-EXCEL を
起動します。

【作業3】MS-EXCEL で CD-ROM の中にある Data/kanri.csv ファイルを
開きます。

【作業4】開いた中身をすべて選択してコピーし、kanri2000k.xls 側の
KANRI ワークシートへ貼り付けます。

【作業5】kanri0 ワークシートへ移動します。

【作業6】Alt+F8 キーを同時押しして、henkan マクロを実行します。
すると図名がローマ字に変換されます。

【作業7】変換後、ファイルメニューより「名前をつけて保存」を選択
して、ファイルの種類を「テキスト(スペース区切り)(*.prn)」に設定。
名前を入力して保存します。



これで .csv から .prn ファイルへの変換が完了です。
次に SML を実行します。


【作業8】まずは SML をダウンロードしましょう。
http://www.opengis.co.jp/sml/topo200k_v10.sml

【作業9】TNTmips を起動して topo200k_v10.sml を実行します。




【作業10】先ほど作成した .prn ファイルと、インポートデータの保存先
ディレクトリを指定します。




【作業11】数値地図200000[地図画像] を CD-ROM ドライブにセットし、
そのドライブ名を入力します。




【作業12】入力する地図画像の投影法と出力するデータの投影法をそれ
ぞれ聞いてきますので、
まず System「Latitude/Longitude」で Datum 「Tokyo - Japan」を、
次は System 「Universal Tranverse Mercator」と Datum「Tokyo -
Japan」を選択します。

ただ、出力 UTM Zone は図幅によって異なりますので、必要な Zone を
選択してください。また CD-ROM まるごとインポートしますので、UTM
Zone をまたがってしまったものについては、必要に応じて再度、Zone
を変えて実行して下さい。




【作業13】Ready? とでてきましたら OK をクリックしましょう。




【作業14】CD-ROM ドライブがうなりをあげて処理が始まります。




【作業15】作業が完了しますと、The Program Finished!! と現れます。





ごちゃごちゃと書き込んでしまいましたが、近日中には WEB 上にて解説
ページを作成いたします。

なにはともあれ、
これで数値地図画像3部作の自動インポータが完成しました。



あとは、ver6.5 以降の TNTmips では日本語を SML で直接読み込めるため
EXCEL 作業を省略することが可能です。そのようなインポートSML の改良
を行っていきたいと思います。

また、国土数値情報や他の数値地図インポータも増やしていきたいと考
えております。

より便利に、より簡単に、データの読み込みが行えるよう、これからも
TNTmips を改良していきますので今後ともよろしくお願いいたします。






今週のプチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" たまには、南を上に向けて表示したい!!
"
" そんなときは、Controls ウィンドウのメニューより、
" Group/Projection-Clipping を選択します。
"
" すると Group Settings ウィンドウが現れますので まず Auto-Match
" を None に変更します。
"
" 続いて、Orientation を South at Top に変更すれば、南が上に向き
" ます。East at Top にすれば東が上に... West at Top では...
"
"
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""




New Things 最新情報
=================================================================
=
= 特殊な図記号を描くカルトスクリプト機能用の SML 関数は別にありま
= したので、こちらも参照できるよう WEB 上にアップしました。
= カルトスクリプト用 SML 関数解説ページ
= http://www.opengis.co.jp/sml/v66_carto_function_reference.htm
=
=================================================================




バグ・トラブル情報
???
???
??? Mac 版 TNTmips をお使いの方はご注意ください。
???
??? どうも TNTmips ver6.6 の動作がおかしい... そんなときは、
??? お使いの MacOS のバージョンを調べてみてください。
???
??? もし、Mac OS 9.1 を使用している場合は、TNTmips との相性が良
??? くないようですので最新版の MacOS 9.2 へアップデートしてみて
??? ください。
???
???
??? 最新版 MacOS 9.2 は以下のサイトからダウンロードできます。
???
??? MacOS 9.2.1 アップデート・ページ
??? http://www.apple.co.jp/ftp-info/reference/macos_9.2.1_update.html
???
??? MacOS 9.2.2 アップデート・ページ
??? http://www.apple.co.jp/ftp-info/reference/macos_9.2.2_update.html
???
???
??? お手数おかけいたしますがよろしくお願いいたします。
???
???




今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~
~ TNTmips ver6.5 にて
~ 主成分分析(Process/Raster/Combine/Principal Compornents)を実行
~ する際に扱える最大ラスタ数は合計16バンドでしたが、米国へ要望
~ したところ ver6.6 から合計32バンドまで拡張されました。
~
~ しかし、ユーザーさまより、32バンドでも足りない...との報告が
~ ありました。実用的には200バンドくらいまで扱えると良いが...
~ との意見もいただきました。
~
~ ただ、33バンド以上の組み合わせによる主成分分析は、ハイパース
~ ペクトル解析(Process/Raster/Hyperspectral)で可能ですので、しば
~ らくはそちらを使っていただく形になります。
~
~ もちろん、通常の主成分分析についても、最大ラスタ数を増やしても
~ らえるようマイクロイメージ社へ要望いたします。
~
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。





■■■■■■■ 料 金 改 定 し ま し た ! ! ■■■■■■■

最近の円安に合わせまして、料金を改定を行いました。

今まで、日本語解説書・動作チェック・手数料などを含めまして、
1ドル = 140円(120円 + 20円) 換算で行っておりましたが、
1ドル = 150円(130円 + 20円) 換算へ変更いたしました。


例えば、TNTmips シングルライセンスの場合、

旧価格 840,000円 から 新価格 900,000円 となります。


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
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学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
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サポート期限が半年過ぎたとお考えください。



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テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmipsに関するどんな質問にも対応します。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:電話・電子メールも、もちろん最優先で対応いたします。
>サービスその6:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその7:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその8:現在計画中です...



「これで年間9万円は安い!!」と感じていただけるような
サービスを提供していきたいと考えております。

よろしくお願いいたします。




============ おことわり =============

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日の朝に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

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